ユビーAI問診のロゴ
医師の業務負担が減り、初患を含めた患者数の増加への効果も。スマホ問診との併用で、地域医療連携も効率的にのアイキャッチ画像

医師の業務負担が減り、初患を含めた患者数の増加への効果も。スマホ問診との併用で、地域医療連携も効率的に

福岡県

医療法人 うえの病院

田上 和夫 病院長

病院
100床未満
医師の業務効率化
患者待ち時間削減

〈ユビーAI問診の導入背景〉

外来業務の効率化と患者さんの待ち時間の短縮を実現したかった

ユビーAI問診の導入に期待していたのは、主に2つのことです。1つは、外来にかかわるスタッフ一人ひとりの業務負担を軽くすること。要するに業務の効率化ですね。もう1つは、患者さんの待ち時間や受付から診察までにかかる時間を減らすことです。
とは言え、「スタッフの残業時間が長くなっていた」「待ち時間が長いことに対して患者さんからご意見があった」などの形で、喫緊の課題として顕在化していたわけではありません。ただ、業務効率化と患者さんの待機時間をいかにして減らすかという2点は、外来業務における永遠のテーマだと以前から認識しておりました。ユビーAI問診ならば、この2つのテーマに少しでも寄与できるのではないかと考え、導入を決めました。

〈ユビーAI問診の導入目的〉

業務効率化を阻む紙作業をなくし、医師の業務負担軽減へ

ユビーAI問診の導入目的として、一番大きなものはペーパーレスの推進です。今や病院においても、デジタル化は必須の流れだと感じています。当院では電子カルテもすでに導入していますし、外来業務においても以前から、積極的にデジタル化を進めていきたいと考えていました。
これまでの外来業務の流れとしては、紙の問診表に記入してもらい、それを医師の元へ持ってきてもらって、さらに問診表の情報をカルテに転記する、といった形でした。一連の紙作業が非常に煩雑で非効率だったんです。ユビーAI問診であれば、患者さんの問診データをシームレスに電子カルテに反映させられるので非常に便利ですね。
また、当院ではもともと、問診表の内容を電子カルテに転記する作業を、患者さんの診察時、あるいは診察が終わったタイミングで医師がおこなっていました。整形外科など診療科によっては、カルテへの記載事項が多く、問診表の転記作業が医師の負担になっている場合もあったんです。ですから、医師のカルテ業務の負担軽減も、ユビーAI問診を導入した目的の1つでした。ユビーAI問診なら、ワンクリックで問診表の全情報を電子カルテに貼り付けできますから、医師の業務負担軽減の面でも、大きな効果を実感しています。


〈ユビーAI問診の導入効果〉

ワンクリックで詳細な情報をすべて電子カルテに記録。

ユビーAI問診の導入のメリットとしては、既往歴やアレルギーなどのこまかい患者さんの情報が、最初の診察の段階で電子カルテに記録される点が挙げられます。
患者さんの状態を深く把握するため、患者さんの情報はすべて詳細にカルテに残しておかなければなりません。
ユビーAI問診であれば、問診表の情報を電子カルテに貼り付けるだけで、患者さんの情報を蓄積していけます。また、ログという形で記録されるので、初回の診察の段階で患者さんの情報をきちんと医師が確認しているという証拠が残るのも、メリットだと考えています。

HPを確認してスマホ問診後に来院するケースが増加。新患増加の足がかりに

当院ではユビーAI問診に加えて、来院前のスマホ問診の導入も開始しました。その情報をHP上でも公開したところ、30代・40代の比較的若い世代の方がHPをご覧になり、そこで問診してくださった上で来院されるという事例が増えています。
先日も、脳梗塞の後遺症をお持ちで、リハビリのために紹介でいらっしゃった患者さんが、自分でスマホ問診までされてから紹介状を持ってこられました。地域の病院から紹介状を出された際に、どんな病院なのかと当院のHPを調べ、事前問診があることを知ったそうです。当院としても事前に患者さんの状態を把握した上で紹介状を確認できたので、診察等も早かったですね。
当院のある地域は高齢化が進んでおり、患者さんの年齢も年々上がってきています。しかし、スマホ問診を取り入れたことが今後、特に若い世代の新規の患者さんを増やすきっかけの1つになるのではないかと期待しています。


〈今後、ユビーAI問診に期待すること〉

医師が診察するのに必要な情報が網羅された問診表を目指してほしい

患者さんに対する質問の精度を上げてもらえると嬉しいですね。問診をつくるのは結局患者さん側なので、医師が欲しい情報が回答の中に入っていないことも多々あるんです。例えば、問診表には「既往歴なし」と書いてあるのにもかかわらず、実際に話を聞いてみると手術をされていた、といったケースは本当によくあります。また、患者さんが入力した情報を元に最終的な予測診断も出てきますが、その結果が外れていることも多いです。
もう少し、患者さんが診察してほしいと思っている内容を、医師にとって必要な情報に合わせて引き出せるような質問の工夫などがあれば、より良いと思います。

地域医療連携におけるスマホ問診の活用に期待

地域の病院やクリニックなどから患者さんを紹介してもらう際に、スマホ問診が活用できるのではないかと、今考えています。当院では数年前に、かなりハイスペックな3D撮影のできるCTを導入しました。特に整形領域において、非常に細かく正確な画像をつくることができるんです。そのため近年、近隣の病院などから「患者さんの3DCTを撮影してほしい」というご依頼を多くいただくようになりました。
そこで、撮影のご依頼に際して医療機関とやり取りする際にスマホ問診を活用し、事前に患者さんの情報を送ってもらうことはできないかと検討中です。事前に情報を把握し、カルテも用意しておけば、患者さんが来院してすぐにCTが撮れる状況をつくれます。来院されてから紹介状を確認し、診察時に情報を聞き出してからCT室に行くよりよほど効率がいいですよね。今後、スマホ問診も上手く活用していき、患者さんの待ち時間の短縮につなげたいと思います。

〈病院として目指している未来〉

急性期・回復期・透析に加え在宅医療を強化。常に地域に必要とされる病院であり続ける

今後当院が目指すのは、当院としての特徴を伸ばしつつ在宅医療にも力を入れ、これからも地域の方々に必要とされる病院であり続けることです。
当院は36床の小規模な病院ではありますが、50年以上の歴史があり、長らく当地域の医療を支えてきました。近隣に外科のある病院は少ないですし、透析に関しても当地域ではある程度の規模を保有しています。
当院のように、急性期も透析も回復期も担っている病院というのは、実は国が目指している地域包括ケア構想から考えると、理想に近い形だと思います。そのような当院が自分たちの得意分野を伸ばしつつさらに在宅医療も担うようになれば、今後も地域の患者さんに必要とされ続けるような病院になっていけるのではないかな、と考えています。
当院のある糟屋郡はもともと高齢者の多い地域なのですが、近年は福岡市のベッドタウンとして、若い世代にも人気が出てきています。群の中で人口が増えている地域というのは、全国的にも珍しいと聞いています。そのように若い世代もお年寄りもいる中で、重要になってくるのが在宅医療です。訪問看護や訪問診療を当院が中心となって進めていけば、高齢者にとっても、その家族である若い世代にとっても助けになるのではないでしょうか。
同時に、デジタル化を推し進めていくことも非常に大切です。地域の医療機関と連携する際にも、紙を介したやり取りではどうしても業務が煩雑になってしまいます。ユビーAI問診やスマホ問診を活用していくと同時に、紹介状や同意書のサインなど、今後も多分野でペーパーレス化を取り入れていきたいと思います。

お役立ち資料

資料ダウンロード病院経営の成功事例集
資料ダウンロード