<クリニック概要>
- ■横浜市鶴見区
- ■小児科・内科・アレルギー科・呼吸器内科・皮膚科・外科・消化器科・大腸肛門科・予防接種・各種健診(乳幼児健診・がん検診等)
- ■システム導入状況:
- ・Web問診:ユビーAI問診(Ubie株式会社)
- ・オンライン診療:LINEドクター(LINEヘルスケア株式会社)
- ・予約システム:ドクターキューブ(ドクターキューブ株式会社)
<ユビーAI問診の導入背景>
当院ではカルテ作成の際、紙問診の内容を受付スタッフが電子カルテに転記するという流れになっており、スタッフに業務負担がかかっていました。そこで、負担を軽減するためにユビーAI問診を導入しました。
当初は別のWeb問診サービスを導入していたのですが、予約システムとの連携ができず患者様になかなか使っていただけない状況であったため、予約システムとの連携ができるユビーAI問診に決めました。
また、Ubieはクリニック側と密なコミュニケーションを取ってくれます。専任のサポート担当者が導入から活用まで並走してくれるため、サポート体制が安心な点もユビーAI問診導入の後押しになりました。
特に導入前後は、スタッフが操作につまづく場面も多く不安も大きかったので、密なサポートは非常にありがたく感じました。クリニック側だけが力を入れるのではなく、サービスを提供するUbie担当者からもコメディカルがしっかり活用できるようにフォローいただけるのは、大きな魅力です。
<ユビーAI問診の導入効果>
特に期待していたのは、患者様の来院前に問診収集がおこなえる点です。カルテ入力業務の効率化はもちろん、診断支援にも活用できるのではと期待して導入しました。
受付の電子カルテ入力業務の効率化
これまでは、特に新規の患者様の場合、来院前のカルテの準備ができませんでした。そのため、事前に患者様の情報を取得し、受付でのカルテ入力業務の効率化をはかれないかと考えていました。ユビーAI問診を導入してからは、保険証の情報などが事前に取得できるようになり、事前にカルテの作成が可能となりました。細かい点では、ユビーAI問診では、患者さまが入力した内容を電子カルテにコピー&ペーストできるため、時短にもなっています。
最近は新規患者様の数が以前に比べて増えておりますが、空いた時間に効率的にカルテの作成ができるため、患者数の増加にも対応できています。
事前トリアージにおける活用
ユビーAI問診の、事前に患者様の症状を確認できる特性を生かし、診断支援における活用を期待していました。たとえば、これまではインフルエンザの検査を希望して来院した患者様に対して、「発熱から12時間経っていないため正確な検査ができない」とお断りしてしまうケースがありました。ユビーAI問診を導入してからは、無駄な来院を未然に防ぐことにも繋がっています。
また、ユビーAI問診と順番予約のシステムを連携させた結果、患者様の症状に合わせて優先順位がつけられるようになり、「この患者様の症状は急いで診察のご案内をしたほうが良い」など判断が可能になった点も大きな成果です。
<ユビーAI問診 導入前の懸念>
ユビーAI問診の導入前は口頭での問診が多かったため、これまで来院してくださっていた患者様にWeb問診を受け入れていただけるか不安がありました。しかし、実際には患者様の満足度も高く、「順番予約とWeb問診が便利」などの口コミもいただいています。
<ユビーAI問診 導入によるメリット>
事前のカルテ立てが可能となり、外来混雑時の対応がスムーズになった
現在、外来の患者様の数が100名を超えていますが、ユビーAI問診と順番予約システムを併用することで、混雑時もスムーズに受付が回るようになりました。
100名という数は、これまでのオペレーションでは到底対応できなかった人数です。診察や作業の質などを考慮すると、セーブすべきと判断していた人数でしょう。しかし、ユビーAI問診によって、質を担保しながらも患者様を受け入れられています。
特に重宝しているのは、保険証の画像や問診の回答を、ユビーAI問診から患者様ご自身で事前に登録できる機能です。これまでは、患者様が来院してから紙の問診票を記入していたため、診察のご案内まで10〜15分はかかっていました。それが現在は、2、3分ほどまで短縮されています。スタッフ側も、事前に患者様の来院理由や症状を把握できて助かります。
また、インフルエンザやコロナの発熱患者様が増えているなかで、できるだけ非接触で対応できる点も良かったです。
ユビーAI問診で取得できる情報量が多く、診察に役立っている
ユビーAI問診で取得できる情報量が多いため、専門分野外では想定していない質問までも聴収、言語化されており診察に役立っています。
さらに、ユビーAI問診を導入して気がついたのは、医師や看護師からの直接質問では答えにくい内容でも、スマートフォンでの入力であれば引き出せる情報が多いのではないかということです。
患者様は潜在的に病気が見つかることに抵抗を示す場合があります。たとえば、クリニック側で「痰が絡んだり息切れしたりする病気ではないか」と思い質問をすると「そんな症状はない」と言われ、病気を見つけられないケースもあります。
ユビーAI問診のような間接的な問診ツールを活用し、違った角度から質問をするなど工夫することで、患者様の抱える情報を上手く引き出せ、病気の発見に繋がる可能性があります。患者様としても、自宅でスマートフォンやパソコンの画面から文章で聞かれたときのほうが、抵抗せず答えられるかもしれません。このように、直接クリニック側で引き出しにくい情報が得られる可能性は、ユビーAI問診を利用する価値だと感じています。
<最後に>
これまで「事前にカルテを準備する」という概念自体がありませんでしたが、ユビーAI問診の導入によりカルテの事前準備が実現され、さまざまなメリットが生まれています。特に以前に比べて多くなっている新患に対して、時間のある時にカルテを作成できたり、問診の回答を電子カルテにコピー&ペーストできたりする点は助かっています。
インフルエンザやコロナに関連する症状を持つ患者様の来院により、全体の外来数が増えていますが、ユビーAI問診でスピーディに受付から診察までのご案内ができている状況です。
そのため、もし「来月からユビーAI問診がなくなります」と言われたら困るほど、なくてはならない存在となっています。
ユビーAI問診のアドバンテージは、患者様が自宅にいながらスマートフォンで回答でき、かつ症状によって質問の仕方をAIが工夫している点です。この特性を生かし、医師や看護師が直接引き出しにくい情報を取得し病気の発見に繋げるなど、今後もより積極的にユビーAI問診を活用していきたいです。