ユビーAI問診のロゴ
ユビー導入で医師や看護師の負担軽減・人件費削減を達成。受付から診察終了までの時間も約14分短縮されたのアイキャッチ画像

ユビー導入で医師や看護師の負担軽減・人件費削減を達成。受付から診察終了までの時間も約14分短縮された

高知県

医療法人治久会 もみのき病院

森木 章人 院長

戸田 かお里 看護部長

病院
100床未満
看護師の業務効率化

〈ユビーAI問診の導入背景〉

待合室が狭く、問診時に患者さんのプライバシーが保てないという問題があった

ユビーAI問診の導入前は、紙問診をおこなっていました。しかし、たくさんの患者さんがいる待合で看護師が聞き取りをおこなっていたため、話が筒抜けになってしまい、患者さんのプライバシーが守れないという問題があったんです。実際に患者さんからも「この状態では答えにくい」とクレームをいただくことがありました。
また、看護師の人手不足の問題もありました。外来看護師は13名スタッフがおり、毎日6~7人を配置し、その内処置室にいる2~3名が問診まで対応していました。しかし、問診だけでなく採血や点滴、入院時のオリエンテーションなどもその2~3名がしなくてはならなかったため、常にスタッフが不足している状況でした。
そうした中、2021年より病院の方針として「業務効率化と地域医療連携」の強化を掲げて、ナースコールの入れ替えでデジタル化を図るなど、業務効率化施策を進めていたんです。そのタイミングでユビーAI問診の話を伺ったので、「外来も効率化できないか」という話になり、導入へと進んでいきました。

〈ユビーAI問診の導入目的〉

患者さんのプライバシー保護、看護師の業務効率化と人件費抑制が主な目的

導入目的は、さきほどの課題にあった通り、問診時の患者さんのプライバシー保護と看護師の業務効率化です。それに加えて、紙問診では看護師によって問診の質にばらつきがあったため、ユビーAI問診を使うことで標準化・統一化されるのでは、という期待もありました。
患者さんのプライバシー保護と問診の質の統一化については、導入により解決される見通しがありましたが、看護師の業務効率化については、上手くいくか慎重に検討する必要があったため、ユビーさんにご協力いただき、導入前に試算をおこないました。
外来看護師を1人増やす場合のコストと、ユビーAI問診を導入した場合のコストを比較した結果、導入価格とランニングコストを合わせても、ユビーAI問診の導入は人件費の1/3程度で済むという計算だったので、本格的に導入を決めました。

〈ユビーAI問診の導入効果〉

外来看護師を2名病棟に回せるようになり、看護師の負担軽減・人件費抑制も成功

ユビー導入後、外来看護師を13人から11人に減らすことができ、その2人を病棟勤務に回すことができました。導入前の試算がバッチリはまった形で負担軽減・人件費抑制が出来たため、大きな成果に繋がったと考えています。
以前は処置室にいる看護師が問診までしなければならず、そうすると今度は処置室の業務が遅れてしまって……という悪循環があったのですが、導入後は処置室の看護師はそちらの業務に集中できるようになりました。問診に看護師が付きっきりで時間をとられることも減ったため、事前検査や採血などもスムーズにできるようになり、その間の患者さんの待ち時間も短縮できました。
お薬の確認などはおこないますが、追加問診の負担も大幅に削減されました。人員を削減しながら、以前よりも事前検査や採血、入院前のオリエンテーションといった看護師の専門業務に集中できるように繋がりました。

ユビー導入により、受付から診察終了までが約14分短縮された

はっきり数字に出た成果としては、受付から診療終了までが約14分短縮されたことが挙げられます。意外だったのが、調査結果を見ると「受付から診察までの時間」ではなく「診察から診察終了までの時間」が短くなっていたことです。
問診が整理されているので、診察が始まってからの質問回数が減りましたし、電子カルテへの転記作業もコピー&ペーストで簡単にできるので診察時間が短くなりました。その結果、電子カルテを見ながらではなく、直接患者さんと向き合って話せる時間がとれるようになったことも非常に良かったと思います。
「受付から診察までの時間」が短くなっていなかった理由については、当院では予約患者さんが優先で、予約のない新患患者さんの診察の順番が後回しになっていたこと、それから導入後も看護師による追加問診を行っていたことが原因かと考えました。実際に「受付から到着待ち(問診終了後)」までの時間が短縮しているのか、現在そちらのデータをとって調べているところです。

事前問診機能、薬事情報などの更新、アフターサポートも役立っている

実際に使ってみてユビーの機能で良かったという面になるのですが、事前問診の機能が役立っていますね。特にコロナが流行し、当院のように病院のスペースが狭くてゾーニングが難しい場合は、事前問診があるとかなり接触を減らせるので非常に助かりました。
薬事情報やガイドラインなどが随時更新されていくのもありがたいです。患者さんの薬を追加する際など、診療中にスピーディーに調べられますし、時間短縮の効果もあります。
それから、導入後もトラブルがあればすぐに対応いただけるところや、データの共有や一緒にワーキングをしていただけるところなど、サポートシステムが非常に優れているところもユビーの大きな長所だと感じています。

〈今後、ユビーAI問診に期待すること〉

AI問診か紙問診か分かるよう、医師向けの通知機能があるとさらに便利

細かいところになりますが、医師向けに「AI問診」と通知される機能がほしいです。これは電子カルテ側の問題もあると思うのですが、例えば新患で、どの患者さんがAI問診をしているのかというのはすぐには判別できません。そうすると、電子カルテを開いてから「あれ?問診が無い」となり、「紙問診みたいだから印刷を回してください」など、ちょっとロスが出てきてしまうんですね。
今は医療秘書の方から口頭で「この患者さんはAI問診です」と教えてもらっているのですが、自動的に電子カルテ上にあらかじめ「AI問診」など表示されると、そうした細かい工程上のロスが減るのかな、と思います。

〈病院として目指している未来、今後の取り組み〉

業務効率化と地域医療連携を進め、地域に根差した医療をおこなっていく

「患者さんの立場に立った、患者さんのための最善の地域医療を実践する」という病院理念にもとづき、地域に貢献していくことが第一だと考えています。その上で、当院はガンマナイフや脳神経外科手術、緩和ケア、小児の発達障害のリハビリなど、他の病院にはない特徴がありますので、そうした分野もしっかり伸ばしていきたいです。
「業務効率化と地域医療連携」については、今後も積極的に取り組みを進めていきます。業務効率化については、今回のユビーAI問診の導入もそうですし、ナースコールとPHSが連動するシステムを入れることによって、看護師が患者さんに寄り添った看護ができるようになりました。タスクシフト・タスクシェアリングも今後も積極的に取り組んでいます。地域の病院やクリニックへは当院のスタッフが直接出向いていき、「顔と顔の見える関係」を築いていきたいと思います。さきほどのガンマナイフや緩和ケアなど、当院の特徴をよく知っていただいて、そういう患者さんに多く来ていただけるように努めてまいります。
今後も地域に根差した医療をおこない、「もみのき病院があって良かった」と言っていただける病院を目指していきたいと思います。

お役立ち資料

資料ダウンロード病院経営の成功事例集
資料ダウンロード