導入のきっかけはコロナ対策
もともとは、紙の問診票のカルテ転記作業が大変だったので、事務スタッフの業務負担を減らしたいと思ったことがユビーAI問診を導入しようと思ったきっかけです。
ただ、導入準備をしていくなかで、ユビーAI問診には「来院前にWEB問診をしてもらう」という使い方があることを知りました。時節柄、この事前問診を活用することで、院内滞在時間を減らして院内感染リスクを減らすという患者さんにとってのメリットもあるし、発熱外来で感染リスクに晒されているスタッフの精神的・物理的負担も減らせるというメリットもあると思い、当初の思惑とは少し違いますが、まずは発熱外来でユビーAI問診の利用を開始しました。
非接触の院内オペレーションの確立
咳と熱がある方には、事前にお電話をいただいてから来院するようにお願いしています。
これまでは、電話越しに患者さんの問診をしなければいけなかったので、電話応対だけでもかなりの時間を取られてしまっていました。しかし、ユビーAI問診を導入してからは、電話をかけてきた患者さんに、ホームページをご案内し、そこにあるQRコードから事前問診をお願いするというオペレーションに変更できたことで、患者様の来院前のスタッフ対応が大幅に楽になりました。
また、それまでは第二診察室で発熱と咳がある人全てを診察しており、院内感染リスクを完全に制御できていたわけではなく、常に感染リスクと隣り合わせの中、患者様と接する院内スタッフの精神的負担もかなり大きくなっていたと思います。
しかし、ユビーAI問診を導入したことで、発熱患者さんを院内に通すことなく、車庫を利用したクリニックの外の診察・検査室でコロナを疑う人を最初から診れるようになりました。そのためスタッフは、いっさいコロナ患者に接することなく、電話対応のみで済むようになりました。事務スタッフが玄関まで行って患者さんに紙の問診票を渡す必要もなくなり、さらに患者さんのスマホで問診をしてもらえることで、完全に非接触の問診が可能になったことで、スタッフの精神的負担もだいぶ和らいだと思います。これは大きな効果です。
自宅で事前問診をしてから来院をするようにご案内するようにしてから、違った効果もありました。とある患者さんで、来院する前にコロナ感染の疑いがあることが分かり、来院と同時にすぐに別の診察室で診察・院外で検査を行い、他の患者さんやスタッフに一切接触することなく、コロナ患者を抽出する事ができたのです。ちなみにこれは一度ではなく、これまでですでに3人の陽性患者様を発見することができました。
また、新型コロナウイルスを見つけたとき、すぐに保健所に発生届けを出すのですが、発生届けには「いつから症状があったか」「どのような人から感染した可能性があるか」等記載する必要があります。紙の問診票と口頭で看護師さんがヒアリングされてたことを、電子カルテに打ち込んでいたので、情報も断片的だったのですが、ユビーAI問診ですと、ほしい情報がまとまっているので、直接ヒアリングする手間が劇的に減りましたね。
コロナの患者様が増えている中、今後こういったケースはますます増えていくことが予想され、院内の感染リスク対策として、さらに活用されていくと思います。
事務・看護師の業務負担を減らすことができた
事務スタッフの仕事量は減っていると思いますね。
以前までコロナ疑いの患者様には、駐車場に設置した検査スペースで紙の問診票に記載してもらっていましたが、紙に関しては感染対策として、その場で医療産業廃棄物として破棄をしてしまいます。
そのオペレーションがWEB問診になったことで、直接接触せずにシームレスに情報を医師やスタッフ間で情報共有することができますし、看護師自身も基本的には防護服をきた状態で頻繁に出入りができるわけではないので、手入力する手間が減ることは、非同期にコミュニケーションが取れたり、業務効率化や感染リスク対策として、医師・看護師・事務スタッフに対して非常に有効に働いていますね。
発熱外来にWEB問診を置いているクリニックもまだまだ多くない中で、私達がうまくいっているのは、当院ホームページできちんとWEB問診の案内をしていることと、院内のサイネージや、受付時にもご案内を徹底することで、患者様に浸透していっているのだと考えています。
ユビーからいただいたQRコードを、使い方の手順も踏まえて丁寧にホームページに載せて周知したり、来院してから駐車場で問診をしてもらうよりも、ご自宅で問診をしていただく方がお待たせしないことをご案内したり、使う利点を伝えるようにしています。
そうすることで、利用頻度が上がってきていると実感できています。
発熱外来以外での利用も含め、これからも引き続き活用していきたいと思っています。
安田内科小児科医院
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