ユビーウェルネス
鼻炎・花粉症の市販薬の種類と選び方

鼻炎・花粉症の市販薬はどう選ぶ?鼻水・鼻づまりと確認すべき5つのこと【薬剤師監修】

監修:齊藤 由佳(薬剤師・公認心理師) | 執筆:Ubie編集部

くしゃみが止まらない、鼻水が出る、鼻がつまって息苦しい。ドラッグストアの棚には、鼻炎薬・アレルギー薬・花粉症の薬がたくさん並んでいます。箱には「眠くなりにくい」と書かれているものもありますが、それが自分に当てはまるのかは判断しにくいものです。

この記事では、市販の鼻炎薬にどんな成分があるのかを整理します。選ぶときに確認したい点も、添付文書(薬の説明書)や公的な資料の記載にもとづいて紹介します。

妊娠中・授乳中の方、お子さま、持病・服用中の薬がある方、これから運転や機械操作をする方は、医師・薬剤師への相談をご検討ください。

この記事でわかること

  • 市販の鼻炎薬・アレルギー薬にはどんな種類がある?
  • アレグラとアレジオン、クラリチンは何が違う?
  • 眠くなりにくい鼻炎薬はどれ?運転する日はどうすればいい?
  • 鼻づまりがつらいときはどうすればいい?
  • 花粉症の薬はいつから飲み始める?
  • 妊娠中・授乳中でも飲める鼻炎薬は?
  • 購入前に確認すべきことは?

市販の鼻炎薬・アレルギー薬にはどんな種類がある?

市販の鼻炎薬は、大きく次の4タイプに分かれます。

以下は、効き目の優劣を比べるものではなく、添付文書の記載にもとづいて役割を整理したものです。

タイプ主な成分剤形どんな症状に
第2世代抗ヒスタミン薬フェキソフェナジン、ロラタジン、エピナスチン、セチリジン、ケトチフェン、アゼラスチン、メキタジン飲み薬くしゃみ、鼻水、鼻づまり
第1世代抗ヒスタミン薬クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、クレマスチン飲み薬同上(配合剤として使われることが多い)
血管収縮薬プソイドエフェドリン、メチルエフェドリン、フェニレフリン(飲み薬)/ナファゾリン(点鼻)飲み薬・点鼻主に鼻づまり
ステロイド点鼻薬ベクロメタゾン、フルチカゾン、モメタゾン点鼻花粉による季節性アレルギーの症状

抗ヒスタミン薬の「第1世代」「第2世代」は、主に開発された時期の違いです。学会誌では、第1世代について「速効性はあるものの、効果の持続が短く、中枢神経抑制作用や抗コリン作用が強い」と説明されています。第2世代は「血液脳関門の透過性や抗コリン作用が少ない」ことから、副作用が軽減されたとされています。鼻アレルギー診療ガイドラインでは、眠気の起こりにくい「非鎮静性」の薬剤を選ぶことが推奨されています。ただし第2世代の中でも、運転に関する注意書きがある製品とない製品に分かれます(後述)。

市販の鼻炎薬には、抗ヒスタミン薬と血管収縮薬が一緒に入った配合剤が多くあります。この配合の有無が、後述する「使えない人」の範囲や購入時のルールに関わってきます。

アレグラ®とアレジオン®、クラリチン®は何が違う?

3つはいずれも第2世代抗ヒスタミン薬ですが、成分・飲む回数・運転に関する注意書きなどが違います。

なお、これらの効き目の強さを直接比べた試験のデータは見当たりません。ここでは添付文書での記載内容を抜粋してご紹介します。

アレグラ®FXアレジオン®20クラリチン®EX
有効成分フェキソフェナジン120mg(2錠中)エピナスチン20mgロラタジン10mg
分類第2類医薬品第2類医薬品第2類医薬品
飲み方1回1錠・1日2回(朝夕)1回1錠・1日1回(就寝前)1回1錠・1日1回(食後・毎回同じ時間帯)
運転に関する注意書き記載なし「服用後,乗物又は機械類の運転操作をしないでください」記載なし
使えない人(成分以外)15才未満/授乳中の人服用前後の飲酒15才未満、肝臓病の診断を受けた人授乳中の人服用前後の飲酒15才未満/授乳中の人服用前後の飲酒
飲み始めのタイミング(花粉症の場合)「花粉飛散予測日から、又は、症状が出始めたら早めに」同左「花粉飛散期に入って症状が出始めたら、症状の軽い早めの時期から」
効能・効果花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる鼻のアレルギー症状(くしゃみ・鼻水・鼻づまり)の緩和同左同左

違いが出るポイント1:運転に関する注意書き

同じ第2世代でも、運転の注意書きがあるかどうかが分かれます。 アレジオン20には「服用後,乗物又は機械類の運転操作をしないでください」と書かれています。アレグラFXとクラリチンEXにはこの記載がありません。詳しくは次の見出しで説明します。

違いが出るポイント2:飲む回数とタイミング

1日1回で済む製品と、朝夕2回飲む製品があります。また、アレジオン20やセチリジンを含む製品(ストナリニZジェルなど)は就寝前に飲む製品です。生活リズムに合うかどうかは選ぶときの判断材料になります。

違いが出るポイント3:飲んではいけない持病が違う

成分によって「飲んではいけない人」に挙げられている持病が違います。

  • アレジオン®20(エピナスチン):肝臓病の診断を受けた人
  • セチリジンを含む製品(ストナリニ®Zジェルなど):腎臓病の診断を受けた人
  • ケトチフェンを含む製品:てんかんやけいれん発作を起こしたことがある人

「第2世代だからどれも同じ」ではありません。 持病がある方は、成分ごとに確認が必要です。

眠くなりにくい鼻炎薬はどれ?運転する日はどうすればいい?

運転や機械操作の予定がある場合は、その製品の添付文書に運転に関する注意書きがあるかを確認してください。同じ第2世代抗ヒスタミン薬でも、製品によって記載が違います。 ここは市販の鼻炎薬を選ぶうえで最も誤解が生まれやすいところで、「眠くなりにくいか」と「運転してよいか」は分けて考える必要があります。

添付文書の記載は2パターンに分かれます

運転に関する注意書き成分(製品例)
記載なしフェキソフェナジン(アレグラ®FX)、ロラタジン(クラリチン®EX)
「運転操作をしないでください」エピナスチン(アレジオン®20)、セチリジン(ストナリニ®Zジェル)、ケトチフェン、アゼラスチン、メキタジン/第1世代すべて(クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、クレマスチンを含む製品)

「眠くなりにくい」と「運転しないで」は両立します

アレジオン20の添付文書には、実は次の2つが同じ文書の中に書かれています。

  • 製品の特徴として:「第2世代抗ヒスタミン成分なので、眠くなりにくいアレルギー性鼻炎内服薬です」
  • してはいけないこととして:「服用後,乗物又は機械類の運転操作をしないでください(眠気等があらわれることがあります)」

つまり「眠くなりにくい」は「眠くならない」という意味ではありません。運転や機械操作をする予定があるなら、注意書きの有無を必ず箱で確認してください。

注意書きがない薬でも「絶対に眠くならない」わけではありません

学会誌には次のように書かれています。

「添付文書に自動車運転への注意の記載がない非鎮静性の薬剤であっても、臨床試験において眠気を訴えた患者がいたことが記されており、どの抗ヒスタミン薬を処方する場合も眠気などの鎮静作用に関する説明は必要と考える」

(黒野祐一「鼻アレルギー診療ガイドライン2016年版―抗ヒスタミン薬使用のポイント―」アレルギー65(8), 2016)

環境省の花粉症環境保健マニュアルでも、「花粉症の薬の中には服用中に、眠気や集中力・判断力の低下がおきるものがあります。車を運転する機会に多い人や受験生は服用薬について医療機関に相談するよう指導しましょう」とされています。

運転する機会が多い方、試験や大事な仕事を控えている方は、購入前に薬剤師への相談をご検討ください。

鼻づまりがつらいときはどうすればいい?

鼻アレルギー診療ガイドラインの解説では、鼻づまりが症状の主体である場合、鼻に噴霧するステロイド薬がよい適応とされています。ただし市販のステロイド点鼻薬には、使用できる年齢や期間の制限があります(後述)。

鼻アレルギー診療ガイドライン2024のポイントを解説した学会誌では、次のように整理されています。

  • くしゃみ・鼻水が強い場合:第2世代抗ヒスタミン薬が中心
  • 鼻づまり(鼻閉)が症状の主体である場合:鼻に噴霧するステロイド薬がよい適応となる

第2世代抗ヒスタミン薬も鼻づまりに一定の効果があるとされていますが、学会誌では「抗ロイコトリエン薬や、鼻噴霧ステロイドには劣るとされる」と説明されています。

市販のステロイド点鼻薬について

添付文書での記載内容を抜粋してご紹介します。市販のステロイド点鼻薬には、次のような共通の条件があります。

項目内容
効能・効果花粉による季節性アレルギーの次のような症状の緩和:鼻づまり,鼻水(鼻汁過多),くしゃみ」=ハウスダストなどの通年性の鼻炎は対象外
使用できる年齢ベクロメタゾンの製品(ナザールαAR等)は18歳未満は使用しない/フルチカゾン・モメタゾンの製品は15歳未満は使用しない
使用期間「他のステロイド点鼻薬の使用期間も合わせて、1年間に3ヵ月を超えて使用しないでください」
妊娠中「してはいけないこと」に含まれます(飲み薬とは扱いが違います)

フルナーゼ点鼻薬の添付文書には、「3ヵ月を超えた使用が必要な場合には,他の疾患の可能性がありますので耳鼻咽喉科専門医にご相談ください」と書かれています。

なお、モメタゾンの製品(ナゾネックス点鼻薬)は要指導医薬品で、薬剤師から対面で説明を受けて購入します。

血管収縮薬入りの点鼻薬は使いすぎに注意

鼻づまりにすぐ効くタイプの点鼻薬には、血管を収縮させる成分(ナファゾリンなど)が入っているものがあります。この種類の点鼻薬の添付文書には、次の記載があります。

「過度に使用しますと,かえって鼻づまりを起こすことがあります。」

「3日間位使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し,この文書を持って医師,薬剤師又は登録販売者にご相談ください」

鼻アレルギー診療ガイドラインの解説によると、点鼻の血管収縮薬は効き目が早いため継続して使用されるケースが多く、薬剤性鼻炎を引き起こすリスクが指摘されています。

花粉症の薬はいつから飲み始める?

症状が軽いうちに、早めに飲み始めるのが効果的とされています。 この方法は「初期療法」と呼ばれます。

厚生労働省の花粉症Q&Aでは、「症状が起こりはじめたごく初期では、鼻粘膜にまだ炎症が進んでおらず、この時期に治療を開始すると粘膜の炎症の進行を止め、早く正常化させることができる」と説明されています。

そのうえで、具体的なタイミングは製品によって記載が違います。

製品添付文書の記載
アレグラ®FX、アレジオン®20「花粉飛散予測日から、又は、症状が出始めたら早めに服用を始めると効果的です」
クラリチン®EX「花粉飛散期に入って症状が出始めたら、症状の軽い早めの時期からの服用が効果的」

開始時期の目安は資料によって幅がありますが、市販薬を使う場合は、その製品の添付文書に書かれたタイミングに従うのが確実です。

花粉の飛ぶ時期(環境省の資料より)

  • スギ・ヒノキ:春が中心(秋にも少量飛散することがある)
  • イネ科(カモガヤ、オオアワガエリなど):春から初秋までの長い期間
  • キク科(ブタクサ、ヨモギ)・カナムグラ:夏の終わりから秋

環境省の資料では、「スギ花粉は、飛散が始まって7日から10日後くらいから花粉の量が多くなり、その後4週間程度が花粉の多い時期」とされています。また花粉は「昼前後と夕方」に多く飛散するとされています。

妊娠中・授乳中でも飲める鼻炎薬は?

鼻炎の症状やあなたの特性を考慮した上で、個別に治療方針を判断される必要があります。 以下では、参考として市販薬の添付文書の記載と、研究機関での考え方をご紹介します。

市販薬の添付文書はどう書かれているか

調べた市販の抗ヒスタミン薬(アレグラ®FX、クラリチン®EX、アレジオン®20、ストナリニ®Zジェルなど)では、授乳について次のように書かれています。

「授乳中の人は本剤を服用しないか,本剤を服用する場合は授乳を避けてください」(=してはいけないこと)

妊娠については、多くの製品で「妊婦又は妊娠していると思われる人」は「相談すること」の対象です。

研究機関での考え方

一方、これまでの安全性評価から、研究機関ではフェキソフェナジン、ロラタジン、セチリジンなどが授乳中に使用される市販薬の選択肢になるという考えもあります(児島悠史(著), 坂口眞弓(監修). OTC医薬品の比較と使い分け. 羊土社, 2019. p76)。

ただし、これは一般的な考え方の紹介です。 実際にどの薬を使うか、あるいは使わないかは、あなたの状態を踏まえて医師・薬剤師が個別に判断する必要があります。 妊娠の時期(週数)によっても考え方が変わります。

妊娠中・授乳中の方は、市販薬を自分で選ぶ前に医師・薬剤師への相談をご検討ください。

購入前に確認すべきことは?

市販の鼻炎薬を選ぶときに確認したい点は、次の5つです。

1. 年齢

市販の第2世代抗ヒスタミン薬は、調べた製品すべてで15歳未満は服用しないとされています。第1世代を含む製品には、年齢別の用量が決められているものもあります(例:レスタミンコーワ糖衣錠は5歳以上、アレルギール錠は4歳以上)。ステロイド点鼻薬は成分によって15歳以上または18歳以上です。

2. 妊娠・授乳

前の見出しのとおり、添付文書と専門機関の考え方に違いがあります。自己判断せず相談をご検討ください。

3. 持病・飲んでいる薬

  • 成分ごとに「飲んではいけない持病」が違います(肝臓病、腎臓病、てんかんなど)
  • 血管収縮薬(プソイドエフェドリンなど)が入った製品では、前立腺肥大による排尿困難、高血圧、心臓病、甲状腺機能障害、糖尿病が「してはいけないこと」に挙げられていることがあります
  • 緑内障は、調べたどの市販の鼻炎内服薬でも「相談すること」の対象です
  • 他の鼻炎薬・かぜ薬・アレルギー用薬との併用はできません

4. これから運転や機械操作をするか

運転に関する注意書きは製品によって違います。薬の箱や添付されている文書の「してはいけないこと」を確認してください。

5. 購入時のルールが決まっている成分があります

2026年5月1日から、市販薬の販売ルールが変わりました。 一部の成分を含む飲み薬は「指定濫用防止医薬品」として、購入時に確認や数量の制限があります。

鼻炎薬に関わる成分は次のとおりです。

成分鼻炎薬での例
プソイドエフェドリン新コンタック600プラス、エスタック鼻炎カプセル12など
メチルエフェドリンコルゲンコーワ鼻炎ジェルカプセルαなど
ジフェンヒドラミンレスタミンコーワ糖衣錠など(2026年5月から新たに対象になりました)

購入時のルール:

  • 1つの包装で買える量に上限があります(鼻炎用の飲み薬に含まれるプソイドエフェドリン・メチルエフェドリンは7日分まで。ジフェンヒドラミンは5日分まで)
  • 18歳未満の方が購入する場合は、小容量の製品でも対面またはビデオ通話での説明と、氏名の確認が必要です
  • 大容量や複数個の購入は、18歳未満の方には販売できません
  • このルールの対象は飲み薬です

該当する製品の箱には「要確認」の表示があります(表示のない旧パッケージも当面流通します)。

迷ったときの相談先は2つあります

市販薬で対応を続けるより、相談したほうがよい場合があります。相談先は状況によって使い分けてください。

① 次のような場合は、医療機関の受診をご検討ください

学会誌では、専門医への紹介を検討するタイミングとして次が挙げられています。

  • 市販薬などで治療しても効かない
  • 鼻づまりが強い
  • においがわかりにくい
  • 鼻血がくり返し出る
  • 色のついた(膿のような)鼻水が続く
  • 頬の痛みや頭痛がある
  • 睡眠中に呼吸が止まっていると指摘された

また学会誌に示されている重症度の目安では、次のような状態が「重症」以上とされています。

  • くしゃみ・鼻水が1日平均11回以上
  • 鼻づまりのため、1日の半分以上を口で呼吸している

環境省の資料でも「花粉症の症状が重い場合には耳鼻咽喉科や眼科での受診をお勧めします」とされています。これらにあてはまる場合は、薬剤師への相談ではなく受診をご検討ください。

② 「どれを選べばよいか」で迷うときは、店頭で薬剤師に相談できます

症状そのものより薬の選び方で迷う場合は、薬局・ドラッグストアの薬剤師に相談するという方法があります。次のような場合です。

  • 持病があり、治療中の薬や飲んでいる薬がある
  • 妊娠中・授乳中、またはその可能性がある
  • お子さまに使いたい
  • 運転や試験の予定があり、眠気を避けたい
  • 鼻づまりが主な症状で、飲み薬か点鼻薬かで迷っている

なおモメタゾンの点鼻薬(ナゾネックス点鼻薬)は要指導医薬品で、薬剤師から対面で説明を受けて購入します。

使っても改善しないとき

  • 市販の鼻炎薬(飲み薬):添付文書に「5〜6日間服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談すること」と書かれています(ストナリニS、アレルギール錠、エスタック鼻炎カプセル12、龍角散鼻炎朝夕カプセルなどで確認)
  • 血管収縮薬入りの点鼻薬:「3日間位使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者にご相談ください」
  • ステロイド点鼻薬:「1年間に3ヵ月を超えて使用しないでください」(3ヵ月を超えて必要な場合は他の疾患の可能性があるとされています)

2歳未満のお子さま、妊娠中・授乳中の方、持病があり治療中の方は、市販薬を選ぶ前に医師・薬剤師への相談をご検討ください。

この記事のまとめ

  • 市販の鼻炎薬は大きく4タイプ(第2世代抗ヒスタミン薬/第1世代抗ヒスタミン薬/血管収縮薬/ステロイド点鼻薬)
  • 運転や機械操作の予定があるなら、その製品の添付文書の注意書きを確認する。 同じ第2世代抗ヒスタミン薬でも製品によって記載が違う
  • 「眠くなりにくい」と「運転しないで」は両立する。 アレジオン20は同一の添付文書内に両方が書かれている。注意書きがない薬でも眠気が起こらないとは限らない(学会誌に、非鎮静性の薬剤でも臨床試験で眠気を訴えた患者がいたと記載)
  • 成分ごとに「使えない持病」が違う(エピナスチン=肝臓病/セチリジン=腎臓病/ケトチフェン=てんかん・けいれん既往)
  • 鼻アレルギー診療ガイドラインの解説では、鼻づまりが症状の主体なら鼻に噴霧するステロイド薬がよい適応とされている。ただし市販のステロイド点鼻薬は花粉による季節性アレルギー専用で通年性(ハウスダスト等)は対象外、ベクロメタゾンの製品は18歳未満は使用不可、使用は1年間に3ヵ月までという制限がある
  • 血管収縮薬入りの点鼻薬は「過度に使用するとかえって鼻づまりを起こすことがある」と添付文書に記載。3日使って改善しない場合は中止して相談
  • 花粉症の薬は、症状が軽いうちに早めに飲み始めるのが効果的とされている(初期療法)。具体的なタイミングは製品ごとに添付文書の記載が違う
  • 妊娠中・授乳中の薬の使用は、医師や薬剤師に相談する
  • 2026年5月1日から、一部のお薬の販売ルールが変わった。 プソイドエフェドリン・メチルエフェドリン・ジフェンヒドラミンを含む飲み薬は「指定濫用防止医薬品」。18歳未満は、小容量の製品でも対面等での説明と氏名確認が必要
  • 飲み薬の受診目安は「5〜6日間服用しても改善しない場合」

この記事の監修者

齊藤 由佳(さいとう ゆか)|薬剤師・公認心理師

岐阜薬科大学 製造薬学科 卒業。関西学院大学大学院 文学研究科 心理学科領域 博士課程後期課程 卒業。内資系製薬会社、外資系製薬会社を経て、メディカルライティングの個人事業を開業。薬の開発ストーリーや患者のニーズに沿った薬情報の提供を通じて、治療選択肢の認識向上と健康的な生活の支援を目指している。

監修者プロフィール(ユビー病気のQ&A)

本記事は、上記監修者が内容を確認しています。ただし記事の内容は一般的な情報提供であり、個々の症状に対する診断・治療の判断を示すものではありません。

本記事の作成基準

  • 製品ごとの成分・効能・効果・使用できる年齢・注意書きは、すべて添付文書(医薬品医療機器総合機構=PMDAに掲載されているもの)の記載に基づいています
  • 治療の考え方は、学会誌に掲載されたガイドライン解説、環境省・厚生労働省の公開資料、および参考書籍に基づいています
  • 特定の製品を推奨するものではなく、成分や注意点の違いを整理したものです。掲載順は効き目の優劣を示すものではありません
  • 記事の構成・掲載内容に、製薬企業からの広告費その他の対価は一切影響していません
  • 効き目の強さを直接比較した試験データが確認できない項目については、比較していません

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(参考文献)

※本記事は、次の書籍を参考にUbie編集部が独自に構成・作成したものです。

  • 児島悠史(著), 坂口眞弓(監修). OTC医薬品の比較と使い分け. 羊土社, 2019.
  • 後藤穣. 鼻アレルギー診療ガイドライン2024のポイント. アレルギー73(9):1138-1142, 2024
  • 黒野祐一. 鼻アレルギー診療ガイドライン2016年版―抗ヒスタミン薬使用のポイント―. アレルギー65(8):982-986, 2016
  • 山田武千代. 鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版 鼻炎の分類と重症アレルギー性鼻炎の治療. アレルギー73(2):155-159, 2024
  • 環境省. 花粉症環境保健マニュアル2022(2022年3月改訂版)
  • 厚生労働省. 花粉症Q&A集
  • 厚生労働省. 指定濫用防止医薬品に関する告示および通知(令和8年厚生労働省告示第32号・第33号、医薬発0213第1号・第2号)

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最終更新日