赤い尿や血尿が最近出た
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もし尿潜血が陽性だった場合は、まずは腎臓から尿道、膀胱、前立腺などの尿の通り道の病気がないか調べることが重要ですので、再検査とその他の異常がないかさらに調べるために、まずは、泌尿器科や腎臓内科を受診しましょう。調べた結果、血液の病気や筋肉を痛めているなどの場合には、血液内科や整形外科を紹介されることもあります。
一般的に尿潜血反応の陽性率は女性に多く、年齢とともに増加する傾向があります。また、一過性に出現してその後消失してしまうことも多く、尿潜血陽性の方の約46.5％がその後の検査で異常が消失したという報告もあります。

尿が白濁する原因としては、尿中の白血球やたんぱく質、脂質、結晶成分等の濃度が過剰な際に生じると考えられます。

尿中の白血球が多い場合

膿尿と言います。以下のようなことが原因で起こります。

• 尿路感染症（膀胱炎、尿路結核等）
• 尿路結石（腎結石、尿管結石、膀胱結石等）
• 尿道バルーンカテーテルの留置

タンパク質や脂質を含むリンパ液が多い場合

乳び尿と言います。以下のようなことが原因で起こります。

寄生虫の感染が原因の場合

寄生虫がリンパ管の流れをうっ滞させて、生じることがあります。

• フィラリア症
• 住血吸虫症

寄生虫でない原因の場合

リンパ管と尿路に交通が生じると生じることがあります。

• リンパ管の先天性奇形
• 悪性腫瘍
• 腹部・骨盤の手術をした後
• 外傷

過剰な結晶の析出（※）がある場合

尿管結石の成分となりうる結晶が多くなると尿が白濁して見えることがあります。

• 高シュウ酸尿症
• 高リン酸尿症
• 高尿酸尿症
• 薬剤性

※析出（せきしゅつ）とは、固体以外の状態にある物質が固体として現れる現象のことを言います。

「尿潜血が陽性」となるとき、尿に血が混ざっていることで尿潜血が陽性になる場合と、尿の中に血が混ざっていないが他の理由によって陽性になっている場合があります。

尿に血が混ざっている場合

腎臓、尿の通り道のいずれかの部位の異常から生じます。

腎臓の病気

腎臓は血液から尿を産生する機能があり、腎臓の病気で尿に血が混じることがあります。

• 糸球体疾患
• 腎結石症
• 腎盂腎炎
• 腎癌
• ナットクラッカー症候群
• 腎動静脈奇形
• 腎嚢胞

尿管の病気

尿管は腎臓でできた尿を膀胱まで運ぶ管の機能があり、尿管の病気で尿に血が混じることがあります。

• 尿管結石
• 腎盂・尿管癌

膀胱の病気

膀胱は尿を溜める機能があり、膀胱の病気で尿に血が混じることがあります。

• 膀胱炎
• 膀胱結石
• 膀胱癌

前立腺の病気

男性には膀胱の出口に前立腺があり、前立腺の病気で尿に血が混じることがあります。

• 前立腺炎
• 前立腺癌
• 前立腺肥大症

その他の病気

尿の通り道全般に病気が生じて尿に血が混じることがあります。

• 尿路と多臓器（消化管や膣など）との交通
• 異所性子宮内膜症

尿に血が混ざっていないが陽性となる場合

ヘモグロビン尿やミオグロビン尿がある場合やその他の場合があります。

ヘモグロビン尿をきたす病気

血液中で赤血球が過剰に壊れる病気のときに、ヘモグロビンという物質が尿中にでることで陽性になります。

• 溶血性貧血

ミオグロビン尿をきたす病気

ミオグロビンは筋肉に含まれており、筋肉が過剰に壊れたり、壊されると生じます。

• 横紋筋融解症
• 筋炎
• 激しい運動やけいれん、外傷後

その他の病気

細菌や白血球、精液に含まれる酵素でも尿潜血反応が陽性になることがあります。

• 尿路結石（腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石）
• 尿路感染症