セレギリン塩酸塩(エフピーⓇ)の効果は何ですか?

セレギリン塩酸塩(エフピーⓇ)は、パーキンソン病に効果があります。

解説

パーキンソン病の症状改善に効果があります。

レボドパ含有製剤(ドパミンを補う薬)を併用する場合は、パーキンソン病の症状の程度を表すYahr(ヤール)重症度のステージⅠ~Ⅳ、レボドパ含有製剤を併用しない場合はYahr重症度ステージⅠ~Ⅲにおいて効果が確認されています。

参考までに、Yahr重症度ステージは、以下のように分類されています。

  • Ⅰ:身体の片側だけに手足の震えやこわばりなどの症状があり、障害はないか軽い。
  • Ⅱ:身体の両側に手足の震えやこわばりなどの症状があり、日常生活や仕事がやや不便になる。
  • Ⅲ:小刻みな歩き方、すくみ足が見られる。日常生活に支障が出るが、介助なしで過ごせる。職種によっては仕事が続けられる。
  • Ⅳ:立ち上がる、歩くのが難しくなる。日常生活で介助が必要になる。
  • Ⅴ:ベッドで寝ていることが多くなり、車いすが必要になる。

また、セレギリン塩酸塩の単独療法では進行期パーキンソン病患者さんに対する運動症状改善効果として、レポドパのウェアリングオフ(効き目が短くなる)、end of dose akinesia(薬の効果が切れてくるころの無動)、early morning dystonia(朝方の薬が切れたころのジストニア)の改善効果、オフ(薬の効果が切れた時)時間の短縮に有用とされています。

さらに、日本では保険適用となっていませんが、早期パーキンソン病に対しては運動症状改善効果、レポドパ開始遅延効果、またレポドパ増量抑制効果が報告されています。

公開日

最終更新日

新百合ヶ丘総合病院 脳神経内科

武井 悠香子 監修

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(参考文献)

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