尿潜血で考えられる病気には何がありますか?
腎臓や尿管、膀胱、前立腺などの病気の可能性や、ヘモグロビン尿やミオグロビン尿をきたす病気の可能性があります。
「尿潜血が陽性」となるとき、尿に血が混ざっていることで尿潜血が陽性になる場合と、尿の中に血が混ざっていないが他の理由によって陽性になっている場合があります。
尿に血が混ざっている場合
腎臓、尿の通り道のいずれかの部位の異常から生じます。
腎臓の病気
腎臓は血液から尿を産生する機能があり、腎臓の病気で尿に血が混じることがあります。
- 糸球体疾患
- 腎結石症
- 腎盂腎炎
- 腎癌
- ナットクラッカー症候群
- 腎動静脈奇形
- 腎嚢胞
尿管の病気
尿管は腎臓でできた尿を膀胱まで運ぶ管の機能があり、尿管の病気で尿に血が混じることがあります。
- 尿管結石
- 腎盂・尿管癌
膀胱の病気
膀胱は尿を溜める機能があり、膀胱の病気で尿に血が混じることがあります。
- 膀胱炎
- 膀胱結石
- 膀胱癌
前立腺の病気
男性には膀胱の出口に前立腺があり、前立腺の病気で尿に血が混じることがあります。
- 前立腺炎
- 前立腺癌
- 前立腺肥大症
その他の病気
尿の通り道全般に病気が生じて尿に血が混じることがあります。
- 尿路と多臓器(消化管や腟など)との交通
- 異所性子宮内膜症
尿に血が混ざっていないが陽性となる場合
ヘモグロビン尿やミオグロビン尿がある場合やその他の場合があります。
ヘモグロビン尿をきたす病気
血液中で赤血球が過剰に壊れる病気のときに、ヘモグロビンという物質が尿中にでることで陽性になります。
- 溶血性貧血
ミオグロビン尿をきたす病気
ミオグロビンは筋肉に含まれており、筋肉が過剰に壊れたり、壊されると生じます。
- 横紋筋融解症
- 筋炎
- 激しい運動やけいれん、外傷後
その他の病気
細菌や白血球、精液に含まれる酵素でも尿潜血反応が陽性になることがあります。
- 尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石)
- 尿路感染症
公開日:
最終更新日:
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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