喉の奥にできた口内炎のケア方法|塗り薬・貼り薬が届かない場所への対処法を解説
医師の監修は本記事の医学的内容に限られます。記事内で紹介する製品の選定は監修者によるものではなく、監修者が製品の効果・効能を保証するものではありません。

「口内炎ができたけれど、のどの奥すぎて塗り薬も貼り薬も届かない」——そんな経験はないでしょうか。口内炎は頬の内側や唇だけでなく、のどの奥(軟口蓋や扁桃のあたり)にもできることがあります。塗り薬や貼り薬が使いにくい場所にできた口内炎は、どうケアすればよいのでしょうか。この記事では、のどの奥にできる口内炎の特徴と原因、部位に応じたケアの選び方、受診を考える目安までをまとめて解説します。
Q.のどの奥にも口内炎はできる?
はい。口内炎は頬の内側や唇だけでなく、のどに近い上あごのやわらかい部分(軟口蓋)や、のどちんこ(口蓋垂)などにできることがあります。
口内炎の中でよくみられる小さなタイプは、唇の内側、頬、舌などにでき、多くは1~2週間ほどで治ります。一方、大きくて深いタイプは、のどに近い軟口蓋にできることがあり、痛みが強く、治るまで1か月以上かかる場合があります。
のどの奥にできると、食べ物や飲み物、唾液を飲み込むときに患部が刺激され、痛みを感じることがあります。
ただし、のどの奥や扁桃に見える白い点やただれが、すべて口内炎とは限りません。扁桃炎などの感染症でも似た見た目になることがあります。発熱や強い痛み、飲み込みにくさを伴う場合は、口内炎と決めつけず、医療機関へ相談することが大切です。
Q.のどの奥に口内炎ができる主な原因は?
一般には「免疫力の低下」「ウイルスや細菌の感染」「粘膜の傷」が原因として挙げられることがあります。ただし、一般的な口内炎ができる詳しい原因は、はっきりとは分かっていません。次のような要素が重なって起こると考えられています。
- 疲労やストレス:疲れやストレスがたまったときに、口内炎ができやすくなることがあります
- 栄養の偏り:鉄、ビタミンB12、葉酸などの不足が関係することがあります
- 粘膜の傷や刺激:硬い食べ物、熱い飲食物、歯ブラシ、合わない入れ歯などで粘膜が傷つき、炎症を起こすことがあります
- 病気や薬の影響:一部の感染症、全身の病気、薬や治療の影響で、口やのどに口内炎のような病変ができることがあります
「免疫力が落ちたこと」だけが原因とは限りません。また、ウイルスなどによる感染症と、一般的な口内炎は同じ病気ではありません。発熱を伴う場合や、一度に多くの病変ができた場合は、医療機関へ相談してください。
Q.塗り薬や貼り薬が届かない場所は、どうケアする?
口内炎に使う市販薬には、患部に塗る軟膏、貼るタイプの薬、うがい薬、のどスプレーなどがあります。
頬の内側や唇にできた口内炎には、軟膏や貼り薬を直接使いやすい一方、のどに近い場所では指や綿棒が届きにくいことがあります。このような場所には、添付文書の効能に「口内炎」と記載されたのどスプレーが選択肢になることがあります。
健栄製薬の「カバくんシリーズ」を例にすると、健栄のどスプレーアズレン(第3類医薬品)の添付文書上の効能は、「のどの炎症によるのどの痛み・のどのはれ・のどのあれ・のどの不快感・声がれ、口内炎」で、口内炎も含まれています。
1日数回、適量を患部に噴射して使います。息を吸いながらではなく、声を出しながら噴射してください。のどや口内の患部に使う薬なので、飲み薬として使用せず、長期間続けて使わないでください。また、使用後しばらくの間は、呼気中から酒気帯び運転と判定される濃度以上のアルコールが検出される可能性があるため、運転中の使用はお控えください。
次の方は、使用前に医師・歯科医師・薬剤師・登録販売者へ相談してください。
- 医師または歯科医師の治療を受けている方
- 薬などでアレルギー症状を起こしたことがある方
- 口の中にひどいただれがある方
病変が見えない、場所が分からない、噴射するとむせるといった場合は、無理にのどの奥へ噴射しないでください。ノズルを口の奥へ差し込んだり、患部へ直接触れさせたりすることも避けましょう。
Q.うがいだけで足りる?
うがいは、口の中を清潔に保ち、乾燥をやわらげるためのセルフケアです。ただし、通常のうがいだけで口内炎そのものが治るとは限りません。
うがい薬は、製品によって効能や使い方が異なります。「口内炎」が効能に含まれていない製品もあるため、使用前に添付文書を確認してください。刺激の強いうがい薬は患部にしみることがあるため、痛みを強く感じる場合は使用を中止し、医師・歯科医師・薬剤師・登録販売者へ相談することが大切です。
うがい薬とのどスプレーを必ず一緒に使う必要はありません。複数の薬を使いたい場合は、薬剤師・登録販売者への相談をご検討ください。
口内炎があるときは、次のようなケアも役立ちます。
- こまめに水分をとり、口の中の乾燥を避ける
- 熱いもの、辛いもの、塩辛いもの、硬いものを控える
- やわらかい歯ブラシを使い、患部を傷つけないようにする
- 喫煙や飲酒など、粘膜への刺激を避ける
Q.何日以上治らない場合、受診を考える?
よくみられる小さな口内炎は、多くの場合、7~14日程度で自然に治ります。
次のような場合は、市販薬で様子を見続けず、医療機関への相談をご検討ください。
- 2週間以上たっても治らない、または徐々に大きくなっている
- 病変が硬い、出血する、形がいびつである
- 痛みが強く、食事や水分を十分にとれない
- 発熱を伴う、または一度に多くできている
- 何度も繰り返す
- 首のしこり、声がれ、飲み込みにくさ、体重減少などを伴う
- 抗がん薬や免疫を抑える薬を使用している
治りにくい口内炎のように見える病変が、別の病気であることもあります。特に2週間以上治らない場合は、早めに歯科口腔外科や耳鼻咽喉科を受診することが大切です。
繰り返す口内炎に、目の痛みや充血、皮膚の症状、陰部の潰瘍、長引く腹痛や下痢などを伴う場合は、全身の病気が関係していることがあります。内科などへの相談をご検討ください。
どの診療科を受診する?
受診先の目安は次のとおりです。
- 唇、頬、舌、歯ぐきなど、口の中が中心:歯科・歯科口腔外科
- 軟口蓋、扁桃など、のどの奥が中心:耳鼻咽喉科
- 発熱や全身症状がある:内科(子どもは小児科)
どこへ相談すればよいか迷う場合は、まず受診しやすい医療機関への相談をご検討ください。
Q.のどの奥の口内炎に、うがい薬は使える?
うがい薬は、製品によって効能と使い方が異なります。口内炎への使用を考える場合は、添付文書の効能に「口内炎」が含まれているか確認してください。
ただし、のどの奥の白い点やただれが本当に口内炎かどうかは、自分では判断しにくいことがあります。発熱、強い痛み、飲み込みにくさなどがある場合は、うがい薬だけで様子を見ず、医療機関への相談をご検討ください。
Q.市販薬を使っても痛みが強いときはどうする?
医療機関への相談をご検討ください。
市販薬を用法・用量どおりに使っても痛みが強い場合や、食事や水分をとりにくい場合は、市販薬を追加したり長く使い続けたりせず、医療機関への相談をご検討ください。
まとめ
- 口内炎は頬や唇だけでなく、のどに近い軟口蓋などにもできることがある
- のどの奥や扁桃の白い点・ただれは、口内炎以外の病気でも起こるため、発熱や強い痛みがある場合は医療機関への相談を検討する
- 口内炎の詳しい原因は分かっておらず、疲労、ストレス、栄養状態、粘膜への刺激など複数の要素が関係すると考えられている
- 塗り薬や貼り薬が届きにくい場所では、「口内炎」を効能に含むのどスプレーが選択肢になる。ただし、見えない場所へ無理に噴射しない
- うがいは口の中を清潔に保つためのケアだが、うがいだけで口内炎が治るとは限らない
- 2週間以上治らない、徐々に大きくなる、食事や水分をとれない、発熱を伴う場合は医療機関への相談を検討する
出典
・日本歯科医学会. レーザー応用による再発性アフタ性口内炎治療に関する基本的な考え方. 2018年3月
https://www.jads.jp/assets/pdf/basic/before_h30/document_04.pdf
・健栄のどスプレーアズレン 添付文書(PMDA掲載)
https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/otc/PDF/J2301000174_01_A.pdf
本記事は 2026年10月6日 の情報に基づいて作成されています。最新の情報は各出典元でご確認ください

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本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を行うものではありません。また、特定の医薬品の効果を保証するものでもありません。医薬品は、医師・薬剤師の指示や添付文書に従って使用してください。症状がつらい場合や長引く場合は、医療機関への相談をご検討ください。本記事は公開時点の情報に基づいて作成されています。