目が普段よりくぼんでいる
監修医師阿部 吉倫内科
- 更新日
- 2024/04/18
- 公開日
- 2022/05/16
概要
「目が普段よりくぼんでいる」に関連する主の病気には、揺さぶられっ子症候群などがあります。
目のくぼみとは
「目のくぼみ」とはどのような症状ですか?
「目のくぼみ」とは、目の周囲、特に下まぶたから目頭にかけての部分がへこんで見える状態を指します。
「目のくぼみ」とは、目の周囲、特に下まぶたから目頭にかけての部分がへこんで見える状態を指します。この症状は、皮膚の弾力低下や脂肪の減少、骨格の変化など、加齢に伴う自然な変化によって生じることが多いです。
また、長期にわたる緑内障点眼薬の使用により、眼窩脂肪が萎縮し、目の下がくぼむ「プロスタグランジン関連眼窩脂肪萎縮」が起こることも知られています。原因によっては、生活習慣の見直しや点眼薬の調整、医療機関での適切な診断・治療が必要となります。
目がくぼむのは癌の症状の可能性がありますか?
目がくぼむこと自体が直接「がん」の症状であることはまれです。
目がくぼむこと自体が直接「がん」の症状であることはまれですが、全身状態の変化や特定の疾患が背景にある場合は注意が必要です。たとえば、体重減少や栄養不良を伴う悪性腫瘍(がん)では、全身の脂肪や筋肉量が減少し、その一部として目の周囲の脂肪(眼窩脂肪)が萎縮して、くぼんで見えることがあります。また、副鼻腔や眼窩の腫瘍が存在する場合には、局所的な骨や組織の変化により片側の目だけがくぼむこともあります。
このような場合には、視力低下、眼球の位置の変化、痛み、腫れなど他の症状を伴うことが多いです。したがって、くぼみが急に現れた、左右差が強い、痛みや視覚異常を伴うといった場合には、早めに眼科や頭頸部外科、内科での精密検査を受けることが大切です。
目のくぼみの原因
目のくぼみの原因や考えられる病気には何がありますか?
加齢による皮膚の弾力低下や脂肪の減少、骨格の変化などの生理的要因が最も一般的です。
目のくぼみの原因には、加齢による皮膚の弾力低下や脂肪の減少、骨格の変化などの生理的要因が最も一般的です。年齢とともにコラーゲンやヒアルロン酸が減少し、皮膚がたるんだり支える脂肪が減ったりすることで、目の下がへこんで見えるようになります。
また、長期的な緑内障点眼薬(特にプロスタグランジン関連薬)の使用によって眼窩脂肪が萎縮し、目の下がくぼむこともあります。病気としては、甲状腺機能異常(特に甲状腺機能亢進症)や、重度の栄養不良、全身的な代謝疾患などが関係している場合もあります。原因が明らかでない場合や急にくぼみが進行した場合には、眼科や内科での診察が推奨されます。
受診の目安・何科を受診するべきか
目のくぼみの場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
目のくぼみが気になる場合は、まず眼科の受診が推奨されます。
目のくぼみが気になる場合は、まず眼科の受診が推奨されます。眼科では、緑内障点眼薬の影響や眼窩脂肪の萎縮、眼球や周囲組織の異常など、目に関連する要因を専門的に確認することができます。甲状腺の異常が疑われる場合には、内科や内分泌科でホルモン検査を受けることも有効です。
また、美容的な目的での相談や皮膚のたるみ、脂肪減少などが主な原因と考えられる場合には、形成外科でも対応可能です。病院を受診する目安としては、くぼみが急に進行した場合、左右差が強い場合、視力の低下や眼の痛み、まぶたの腫れなど他の症状を伴う場合です。また、長期間続くくぼみや点眼薬使用後に変化が見られた場合も、早めの受診が望まれます。原因を正確に特定することで、適切な治療や生活改善につなげることができます。
検査・診断
目のくぼみのセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
以下のような症状が、目のくぼみに伴って現れることがあります。
- 目の下の影やクマが目立つ
- 目元のたるみやシワが増える
- 目の疲れや重だるさを感じる
- まぶたがくぼんで目が小さく見える
- 顔全体が疲れて老けた印象に見える
眼の病気が原因となっている場合もありますので、このような症状がみられる際は、早めに眼科を受診してください。
また、症状検索エンジン「ユビー」では、いくつかの質問に答えるだけで、考えられる病気や受診の必要性についてセルフチェックが可能です。ご不安な方は、ぜひご活用ください。
目のくぼみの治療
目のくぼみの治療や予防方法には何がありますか?
加齢や脂肪の減少が原因の場合、スキンケアで皮膚の弾力を保つことが予防につながる可能性があります。
目のくぼみの治療と予防は、原因によって異なります。加齢や脂肪の減少が原因の場合、ヒアルロン酸を含むスキンケアで皮膚の弾力を保つことが予防につながる可能性もあります。緑内障点眼薬の長期使用による眼窩脂肪萎縮が疑われる場合は、自己判断で中止せず、眼科医に相談して点眼の種類や使用方法を見直すことが重要です。
美容的な改善を目的とする場合は、ヒアルロン酸注入や脂肪注入などの形成外科的治療が選択されることもあります。原因が疾患による場合には、甲状腺機能や代謝の異常を治療することで症状の改善が期待できます。
目のくぼみに関連するその他の質問
痩せすぎると目のくぼみができますか?
はい、痩せすぎると目のくぼみが生じることがあります。
はい、痩せすぎると目のくぼみが生じることがあります。急激な体重減少や過度なダイエットにより、顔全体の皮下脂肪が減少すると、目の周囲の脂肪(眼窩脂肪)も減ってしまい、目の下やまぶたがへこんで見えるようになります。特に、もともと顔の脂肪が少ない人や、加齢によって皮膚の弾力が低下している人では、痩せることでくぼみがより目立ちやすくなります。
また、過度な食事制限による栄養不足は、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を妨げ、皮膚のハリを失わせる原因にもなります。健康的な体重を維持し、バランスの取れた食事を心がけることで、目のくぼみの予防につながります。急激な変化が見られた場合や他の症状を伴う場合は、医療機関で相談することをおすすめします。
目のくぼみは太ると治るものでしょうか?
体重が増えることで目のくぼみがある程度改善する場合はあります。
体重が増えることで目のくぼみがある程度改善する場合はありますが、必ずしも「太れば治る」とは限りません。痩せすぎによって目の周囲の脂肪(眼窩脂肪や皮下脂肪)が減っていた場合、体重が回復すると脂肪が戻り、目の下のくぼみが目立たなくなることがあります。
しかし、加齢による皮膚の弾力低下や骨格の変化、長期の緑内障点眼薬使用などが原因で起きたくぼみは、体重を増やしても改善しにくいことが多いです。また、無理に体重を増やすと、顔全体に脂肪がついてバランスが崩れることもあります。くぼみの原因が何かを正しく見極めるためにも、気になる場合は眼科や形成外科で相談し、適切な治療法を検討することが大切です。
目のくぼみはヒアルロン酸で改善しますか?
目のくぼみは、原因によってはヒアルロン酸注入によって改善することがあります。
目のくぼみは、原因によってはヒアルロン酸注入によって改善することがあります。ヒアルロン酸は皮膚や組織に自然に存在する成分で、水分を保持し、ふくらみを持たせる作用があります。
そのため、加齢や脂肪の減少によって生じた目の下のくぼみや影に対して、ヒアルロン酸を注入することでふっくらとした自然な印象に整えることが可能です。ただし、注入する位置や量を誤ると、不自然なふくらみや凹凸、血流障害などの合併症を起こすリスクもあるため、経験豊富な医師による施術が重要です。
また、ヒアルロン酸は時間とともに体内に吸収されるため、効果を維持するには定期的な治療が必要となります。緑内障点眼薬の影響や疾患が原因の場合は、まず医師に相談し、根本的な原因を確認した上で治療を検討することが大切です。
目のくぼみは眼瞼下垂が関係していますか?
目のくぼみと眼瞼下垂は、関係している場合があります。
目のくぼみと眼瞼下垂は、関係している場合があります。眼瞼下垂とは、上まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)の働きが低下し、まぶたが下がって目が開きにくくなる状態を指します。このとき、上まぶたの脂肪や皮膚が下がることで、目の上がくぼんで見えることがあります。
特に加齢による筋肉や脂肪の萎縮、または長期間のハードコンタクトレンズ使用、眼の手術歴などがある場合に起こりやすいです。また、眼瞼下垂によって無意識に眉を上げて目を開けようとするため、額や目の周囲の皮膚が引き伸ばされ、くぼみが強調されることもあります。見た目の問題だけでなく、視野の障害や眼精疲労を引き起こすこともあるため、気になる場合は眼科や形成外科での診察を受けることが望まれます。
参考文献
日本眼科医会.“よくわかる緑内障―診断と治療―”..https://www.gankaikai.or.jp/health/49/index.html,(参照 2025-11-13).
日本眼科学会.“Adult Strabismus in Ophthalmology―現在の斜視診療と新たな視点―”..http://journal.nichigan.or.jp/Disp?style=abst&vol=129&year=2025&mag=0&number=3&start=379,(参照 2025-11-13).
近畿大学病院.“眼瞼下垂症の治療”..https://www.med.kindai.ac.jp/diseases/ptosis.html,(参照 2025-11-13).
目のくぼみに関連する病気・症状
この記事の監修医師
阿部 吉倫
内科
2015年東京大学医学部医学科卒。東京大学医学部付属病院、東京都健康長寿医療センターで初期研修を修了。血便を放置し48歳で亡くなった患者との出会いをきっかけにデータサイエンスの世界へ。2017年5月にUbie株式会社を共同創業。2019年12月より日本救急医学会救急AI研究活性化特別委員会委員。2020年 Forbes 30 Under 30 Asia Healthcare & Science部門選出。
- 更新日
- 2024/04/18
- 公開日
- 2022/05/16