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ナットウキナーゼとはなんですか?期待される働きと摂り方を教えてください。
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ナットウキナーゼとはなんですか?期待される働きと摂り方を教えてください。

齊藤 由佳監修者

無所属 薬剤師

齊藤 由佳

ナットウキナーゼは、納豆菌が作る酵素で、血液を固める線維状のたんぱく質「フィブリン」を分解する性質を持つことが報告されています[Experientia. 1987;43(10):1110-1.]。ただし、この性質は試験管内の実験で確認されたものであり、人の体内での効果を直接示したものではありません。摂り方としては日々の食生活に納豆を取り入れることが基本ですが、ワルファリンを服用中の方は摂取に注意が必要です[独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA). くすりQ&A.]。

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ナットウキナーゼとは何?→ 納豆菌が作る酵素のひとつです

ナットウキナーゼは、納豆菌(Bacillus subtilis natto)が作り出す酵素のひとつです。納豆菌はこの酵素の活性がきわめて高いことが特徴とされており、この高い活性が長年にわたり納豆づくりの菌として使われてきた背景にあると説明されています[日本醸造協会誌. 2011;106(1):28-32.]。大豆を納豆菌で発酵させる過程で作られる、納豆に特徴的な成分です。

ナットウキナーゼはどんな酵素?→ フィブリンを分解する性質を持つたんぱく質分解酵素です

ナットウキナーゼは、血液を固める線維状のたんぱく質「フィブリン」を分解する性質(線溶活性)を持つ酵素として、日本の研究者によって納豆から見出され、1987年に報告されました[Experientia. 1987;43(10):1110-1.]。その後の研究で、ナットウキナーゼは「サブチリシン様セリンプロテアーゼ」と呼ばれるたんぱく質分解酵素の一種であることが明らかにされています[Biochem Biophys Res Commun. 1993;197(3):1340-7.]。これらはいずれも試験管内での実験結果であり、酵素そのものの性質を示したものです。

ナットウキナーゼにはどんな働きが期待されている?→ フィブリンを分解する性質から研究が続けられています

前述の通り、ナットウキナーゼには試験管内の実験でフィブリンを分解する性質があることが確認されています[Experientia. 1987;43(10):1110-1.][Biochem Biophys Res Commun. 1993;197(3):1340-7.]。この性質から、健康維持にかかわる成分として関心が持たれ、研究が続けられています。ただし、これらの報告は酵素そのものの性質を調べたものであり、人が摂取した際の体内での効果を直接示したものではない点に留意が必要です。

摂り方で気をつけることは?→ 薬を服用中の方は納豆の摂取に注意が必要です

納豆にはビタミンKが多く含まれており、糸引き納豆では100gあたり600μgのビタミンKが含まれています[文部科学省. 食品成分データベース.]。ワルファリン(血液を固まりにくくする薬)を服用している方が納豆を摂取すると、納豆に含まれるビタミンKや、腸内で納豆菌が作るビタミンKによって薬の効果が弱まってしまうことがわかっています[独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA). くすりQ&A.]。クロレラや青汁など、ビタミンKを多く含む他の食品でも同様の注意が呼びかけられています[独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA). くすりQ&A.]。

ナットウキナーゼを取り入れるための3つのコツと理由をまとめた表です。 1つ目は「服用中の薬を確認する」で、ワルファリンなど血液を固まりにくくする薬を服用中の場合は、納豆の摂取について事前に医師や薬剤師に相談することです。理由は、納豆に含まれるビタミンKが薬の効果に影響する可能性があるためです。 2つ目は「食品からの摂取を基本にする」で、ナットウキナーゼを含む食品やサプリメントは、日々の食生活を補うものとして取り入れることです。理由は、機能性表示食品やサプリメントはあくまで食生活の補助として位置づけられているためです。 3つ目は「体調の変化があれば早めに相談する」で、摂取後に体調の変化を感じた場合は、無理をせず医療機関への相談をご検討いただくことです。理由は、効果や体への影響には個人差があるためです。

ここだけは伝えたいメッセージ

ナットウキナーゼは、納豆菌が作る酵素として長年研究が続けられてきた、納豆ならではの注目成分です[日本醸造協会誌. 2011;106(1):28-32.]。日々の食生活に納豆を取り入れることは、日本の食文化に根ざした身近な工夫のひとつと言えます。一方で、ワルファリンなどの薬を服用している方は、納豆の摂取が薬の効果に影響する可能性があるため注意が必要です[独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA). くすりQ&A.]。持病やお薬の服用がある方、体調に不安がある方は、納豆やナットウキナーゼを含む食品・サプリメントの摂取について、医療機関にご相談ください。

まとめ:ナットウキナーゼのポイント

  • ナットウキナーゼは、納豆菌が作る酵素で、フィブリンを分解する性質を持つことが報告されています[Experientia. 1987;43(10):1110-1.][Biochem Biophys Res Commun. 1993;197(3):1340-7.]
  • 納豆菌はこの酵素の活性が高いことが特徴とされています[日本醸造協会誌. 2011;106(1):28-32.]
  • ナットウキナーゼに関する報告は試験管内の実験によるものであり、人の体内での効果を直接示したものではありません
  • 日々の食生活に納豆を取り入れることが摂り方の基本です
  • 納豆にはビタミンKが多く含まれており(100gあたり600μg)[文部科学省. 食品成分データベース.]、ワルファリンを服用中の方は摂取に注意が必要です[独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA). くすりQ&A.]
  • ナットウキナーゼを含むサプリメントは、あくまで日々の食生活を補うものとして取り入れることが大切です
  • 薬を服用中の方や体調に不安がある方は、医療機関への相談をご検討ください

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(参考文献)

Sumi H, Hamada H, Tsushima H, Mihara H, Muraki H. A novel fibrinolytic enzyme (nattokinase) in the vegetable cheese Natto; a typical and popular soybean food in the Japanese diet. Experientia. 1987;43(10):1110-1. PMID: 3478223.
Fujita M, Nomura K, Hong K, Ito Y, Asada A, Nishimuro S. Purification and characterization of a strong fibrinolytic enzyme (nattokinase) in the vegetable cheese natto, a popular soybean fermented food in Japan. Biochem Biophys Res Commun. 1993;197(3):1340-7. PMID: 8280151.
須見洋行, 大杉忠則, 内藤佐和, 矢田貝智恵子. 納豆菌が持つ特殊酵素「ナットウキナーゼ」:その力価と特長. 日本醸造協会誌. 2011;106(1):28-32.
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA). くすりQ&A Q3「ワルファリンを飲んでいますが、納豆、クロレラ、青汁などの摂取を避けるように指導されました。なぜ、食べてはいけないのですか?」.
https://www.pmda.go.jp/safety/consultation-for-patients/on-drugs/qa/0016.html.(参照 2026-09-03).
文部科学省 食品成分データベース「豆類/だいず/[納豆類]/糸引き納豆」ビタミンK 600μg/100g(出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年).
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=4_04046_7.(参照 2026-09-03).

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