赤ちゃんの肌がカサカサするときのケア|ワセリンで足りる?塗る量と選び方
医師の監修は本記事の医学的内容に限られます。記事内で紹介する製品の選定は監修者によるものではなく、監修者が製品の効果・効能を保証するものではありません。

赤ちゃんの肌がカサカサするとき、ワセリンだけで足りるのか迷う方は少なくありません。塗る量と範囲、そして選ぶときに見る点を整理します。
Q.赤ちゃんの肌はなぜカサカサしやすい?
赤ちゃんの皮膚は、水分を保つはたらきと、外からの刺激を遮るはたらきがどちらもまだ十分ではありません。
そのため、空気が乾く季節や、汗と乾燥をくり返す時期に、水分が逃げてカサつきやすくなります。頬やすねなど、こすれやすい部分から目立ってくることがよくあります。
Q.基本のケアは何をすればいい?
洗う、こすらずタオルで押さえる、水分が残っているうちに塗る、の3つです。
入浴後は速やかに保湿剤を塗り、水分が逃げるのを最小限にとどめることが望ましいとされています。回数は1日2回が目安で、うち1回は入浴直後にあてます。湯温(お湯の温度)は38〜40℃が目安です。42℃以上は皮脂や天然保湿因子が溶け出し、かゆみも起きるため避けてください。
Q.乾燥した肌はワセリンだけでケアできる?
塗るタイミングが合っていれば、ワセリン1つでも役割を果たせます。ただし水分を補うものではないので、乾ききっている肌には組み合わせたほうが向く場合があります。
診療ガイドラインは、スキンケア外用薬を2つに分けています。乾燥した肌には保湿性を補うものを塗ることが要点とされ、バリア機能を補う目的では保護作用のある油脂性のものを塗るとされています。

お風呂上がりに水分が残っているうちに塗れば、ワセリンでもその水分を閉じ込められます。カサつきが強く、めくれや粉ふきが出ているときは、水分を補うものを先に塗り、上からふたをする方法も選択肢になります。
塗る量と範囲、回数の目安は次のとおりです。

アトピー性皮膚炎では、皮疹のある部位だけでなく正常に見える部分も水分が逃げやすい状態にあるため、正常に見える部位も含めて全身に塗ることが望ましいとされています。量の目安を先に決めておくと、塗る量が不足しにくくなります。
Q.乾燥肌に使うものは、何を見て選ぶ?
見るのは、目的・かたさ・成分表示の3点です。乾燥肌のケアは範囲が広く、続く期間も長いので、使い続けられるかどうかが選ぶときの実質的な基準になります。
1つめは目的です。前の見出しのとおり、水分を補うものと、逃がさないようふたをするものは役割が違います。どちらが必要かを先に決めると、選択肢が絞れます。
2つめはかたさです。同じワセリンでも製品によってのびが違います。全身に塗る乳児期は、のびのよさがそのまま塗り残しの少なさと続けやすさにつながります。硬いものは、手のひらで少し温めてから広げると伸びます。
3つめは成分表示です。ガイドラインは洗浄剤を選ぶ視点として、色素や香料などの添加物を可及的に少なくしているものを挙げています。塗るものについても、香料や着色料、防腐剤など、気になる成分が表示されていないかを確認できます。
ベビーワセリン[販売名:ワセリンB(化粧用油)]の成分表示は白色ワセリン1つで、無香料・無着色・パラベンフリーです。表示されている効能は、皮膚と口唇を保護すること、その乾燥を防ぐこと、皮膚の水分・油分を保つことです。やわらかく、肌に塗りやすいのが特徴です。
なお、同じワセリンでも医薬品と化粧品で役割が分かれます。乾燥の予防を目的とするものは化粧品、ひび・あかぎれなどの症状に対応するものは医薬品です。どちらが上ということではなく、何のために使うかで分かれています。
また、赤みやじくじくが出ている部分は、油分でふたをする前に別の対応が必要です。製品側も、しっしんなど異常のある部位には使わないよう案内しています。湿疹が出ていない、乾燥している部分に塗ってください。
Q.医療機関へのご相談をご検討いただきたいのは?
次のような場合は、保湿を続けるだけでなく、医療機関へのご相談をご検討ください。
- 赤みやブツブツが出てきた、じくじくしている
- かゆがってかき壊してしまう、眠れない
- 保湿を続けても、カサつきが改善しない
- 皮膚のめくれやひび割れが広範囲に及ぶ、出血をともなう
保湿剤そのものが接触皮膚炎(かぶれ)を起こすこともまれにあります。塗ったあとに赤みが強くなったときは、いったん中止して確認してください。
まとめ
塗るタイミングが合っていれば、ワセリン1つでも水分を閉じ込める役割を果たせます。量は一般的な塗り薬の目安である finger-tip unit を参考に、1日2回、目立つところだけでなく面で広げます。選ぶときに見るのは、目的・かたさ・成分表示の3点です。乾燥肌のケアは範囲が広く長く続くので、使い続けられるかどうかが実質的な基準になります。改善しないときは医療機関へのご相談をご検討ください。
出典
・日本皮膚科学会・日本アレルギー学会 アトピー性皮膚炎診療ガイドライン作成委員会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」日本皮膚科学会雑誌 134(11):2741-2843, 2024
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/ADGL2024.pdf
・健栄製薬「ベビーワセリン」製品ページ
https://www.kenei-pharm.com/baby-waserin/
・健栄製薬「ワセリンB(化粧用油)60g」パッケージ表示(2021年改訂)
本記事は 2026年11月2日 の情報に基づいて作成されています。最新の情報は各出典元でご確認ください

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を行うものではありません。また、特定の医薬品の効果を保証するものでもありません。医薬品は、医師・薬剤師の指示や添付文書に従って使用してください。症状がつらい場合や長引く場合は、医療機関への相談をご検討ください。本記事は公開時点の情報に基づいて作成されています。