乳児湿疹にワセリンを塗ってもいい?|避けたいときと、精製度の高いものの選び方
医師の監修は本記事の医学的内容に限られます。記事内で紹介する製品の選定は監修者によるものではなく、監修者が製品の効果・効能を保証するものではありません。

乳児湿疹にワセリンを塗ってよいかは、肌の状態によって答えが変わります。避けたい場面と、精製度が高いものの中での選び方を整理します。
Q.乳児湿疹にワセリンを塗ってもいい?
肌が乾いていて、赤みやじくじくがない部分なら、乾燥を防ぐ目的で塗って差し支えありません。
ただし、ワセリンは湿疹を治す製品ではなく、製品側も、しっしんなど異常のある部位には使わないよう案内しています。
Q.いつ、どうやって塗ればいい?
お風呂上がりが基本です。
入浴後は速やかに塗ることが望ましいとされています。回数は1日2回。洗う、こすらずタオルで押さえる、水分が残っているうちに塗る、の順です。一般的な塗り薬の場合、量は人差し指の指先1関節分(約0.5g)で、大人の手のひら2枚分に塗れます。点で置くより面で広げてください。
Q.避けたほうがいいのはどんなとき?受診の目安は?
避けたいのは、黄色いかさぶた、じくじく、強い赤みの3つです。
いずれも油分でふたをする前に、医療機関への受診など別の対応が必要です。頭や顔の黄色いかさぶたは、乳児脂漏性皮膚炎の可能性があります。乳児脂漏性皮膚炎は、石けんで丁寧に洗顔すれば改善しやすいとされています。
次のような場合は、医療機関へのご相談をご検討ください。
- じくじくしている、黄色いものが出ている
- 赤みが強い、範囲が広がっている
- かゆみが強く、機嫌が戻らない、眠れない
- 塗ったあとに赤みが強くなる(保湿剤による接触皮膚炎の可能性があります)
Q.精製度が高いものの中で、何を見て選ぶ?
精製度の順位を比べるより、目的・成分表示・かたさの3点を見ます。
精製度がいちばん高いものを選ばないと安心できない、という前提は置かなくて構いません。
診療ガイドラインは、白色ワセリンと、それをさらに精製したものを、同じ「皮表の保護を主としたもの」に並べており、精製度による使い分けの基準は示していません。
1つめは目的です。水分を補うことを主にしたものと、ふたをすることを主にしたものは役割が違います。乾燥を防ぎたいのか、水分を補いたいのかで選ぶものが変わります。
2つめは成分表示です。乳児の沐浴剤では、パラベンなどの防腐剤や界面活性剤が接触皮膚炎を起こす可能性が指摘されています。こうした成分が表示されていないかを確認できます。
3つめはかたさです。同じワセリンでものびが違い、季節や部位によって使いやすさが変わります。
ベビーワセリン[販売名:ワセリンB(化粧用油)]の成分表示は白色ワセリン1つで、無香料・無着色・パラベンフリーです。表示されている効能は、皮膚と口唇を保護すること、その乾燥を防ぐこと、皮膚の水分・油分を保つことです。
ベビーワセリンは化粧品で、乾燥を防ぐ目的で使うものです。ひび・あかぎれなどの症状には医薬品、という使い分けになります。
よくある疑問
Q. 顔にも塗って大丈夫ですか?
湿疹が出ていない乾いている部分であれば使えます。目や口の中に入らないよう、薄くのばしてください。
Q. 1日に何回塗ればいいですか?
朝と入浴後の1日2回が目安です。
まとめ
乳児湿疹では、湿疹が出ていない、乾燥している部分に、乾燥を防ぐ目的でワセリンを使えます。黄色いかさぶた、じくじく、強い赤みのときは、油分でふたをする前に別の対応が必要です。精製度が高いものの中から選ぶときは、精製度の順位ではなく、目的・成分表示・かたさの3点を見ます。改善しないときは医療機関へのご相談をご検討ください。
出典
・日本皮膚科学会・日本アレルギー学会 アトピー性皮膚炎診療ガイドライン作成委員会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」日本皮膚科学会雑誌 134(11):2741-2843, 2024
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/ADGL2024.pdf
・健栄製薬「ベビーワセリン」製品ページ
https://www.kenei-pharm.com/baby-waserin/
・健栄製薬「ワセリンB(化粧用油)60g」パッケージ表示(2021年改訂)
・健栄製薬「健栄製薬のワセリンシリーズ」
本記事は 2026年11月2日 の情報に基づいて作成されています。最新の情報は各出典元でご確認ください

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を行うものではありません。また、特定の医薬品の効果を保証するものでもありません。医薬品は、医師・薬剤師の指示や添付文書に従って使用してください。症状がつらい場合や長引く場合は、医療機関への相談をご検討ください。本記事は公開時点の情報に基づいて作成されています。