あせもにワセリンを塗っていい?|見分け方と、肌を守るために選ぶもの
医師の監修は本記事の医学的内容に限られます。記事内で紹介する製品の選定は監修者によるものではなく、監修者が製品の効果・効能を保証するものではありません。

あせもにワセリンを塗ってよいか、迷う方は少なくありません。結論から言うと、あせもが出ている間は塗るのを控え、赤みが引いてから肌を保護するために使うのがよいでしょう。見分け方と、肌を守るために選ぶものを整理します。
Q.あせもができた肌にワセリンを塗ってもいい?
あせもができている部分に塗ることはすすめられません。
あせもは汗の通り道がふさがって起こるため、油分でおおうとふさがった状態が続きます。製品側も、傷やはれもの、しっしんなど異常のある部位には使わないよう案内しています。
Q.悪化させないために、まず何をすればいい?
涼しくして皮膚を乾いた状態に保つことと、汗を皮膚にためないことの2つです。
塗り薬を足すより先に、環境と汗の扱いを整えます。汗をかくこと自体を避けるために無理をする必要はありません。

Q.受診が必要なサインは、どこで見分ける?
次の4つのどれかに当てはまったら、自宅でのケアを続けるより、医療機関へのご相談をご検討ください。
- 涼しくして数日たっても、赤みやブツブツが引かない、または広がっている
- かゆみが強く、眠れない
- じくじくしている、黄色いものが混じっている
- 発熱をともなっている
判断の手がかりは、出る場所・かゆみ・経過の3つです。あせも(汗疹)は、1〜2mmほどのかゆみを伴う赤いブツブツが多発するもので、体幹や手足の内側、首、わきの下などに生じやすいとされています。乳幼児や、汗をかくことの多い人に起こりやすく、涼しくしていると引いてくるのが典型的な経過です。この経過から外れたら、受診を考える目安になります。
紛らわしいのが、湿疹やアトピー性皮膚炎です。見分けるときは、他の部位に皮疹があるか、どんな見た目か、これまでどう経過したかを確認します。この3点が手がかりになるとされています。気になる部分だけでなく、ほかの部位も含めて確認するのがポイントです。
たとえば、汗をかいていない時期にも同じような湿疹をくり返している、体幹や手足に乾いた湿疹が続いている、といった場合は、あせも以外の可能性が出てきます。乳児では、頭や顔に黄色っぽい落屑(皮膚がフケのようにはがれること)をともなう赤みが出る乳児脂漏性皮膚炎とも紛らわしくなります。判断に迷うときは、自己判断で塗り薬を重ねないことをおすすめします。
Q.あせもが引いたあとの肌を守るには、何を選べばいい?
あせもができている部分に塗るものではなく、あせもが引いたあとの肌を守るものを選びます。見るのは目的と成分表示の2点です。
1つめは目的です。水分を補うものと、逃がさないようふたをするものは役割が違います。ワセリンは後者で、皮膚の表面に油の膜をつくって刺激から肌を保護します。あせもを治すものではありません。
2つめは成分表示です。香料や着色料、防腐剤など、気になる成分が表示されていないかを確認できます。ベビーワセリン[販売名:ワセリンB(化粧用油)]の成分表示は白色ワセリン1つで、無香料・無着色・パラベンフリーです。表示されている効能は、皮膚と口唇を保護すること、その乾燥を防ぐこと、皮膚の水分・油分を保つことです。
ベビーワセリンを使えるのは、次のような場面です。
- お風呂上がりに、肌に水分が残っているうちに塗って乾燥を防ぎたいとき
- 唇の乾燥が気になるとき
- 衣類やマスクがこすれる部分を、刺激から守っておきたいとき
- 寒い時期に、外気や風で頬が乾きやすいとき
一般的な塗り薬の場合、塗る量の目安は finger-tip unit(指先1関節分の量)です。人差し指の先端から第1関節までに、口径5mmのチューブから押し出した約0.5gが、大人の手のひら2枚分に対する適量とされています。
汗ばんでいる肌に厚く塗り重ねるのは避け、汗が引いてから薄くのばします。
よくある疑問
Q. あせもが治ったあとなら塗っても大丈夫ですか?
赤みが引き、汗をかいていなければ、肌を保護する目的で使えます。
Q. ベビーパウダーのほうがよい?
乳幼児については、あせもを改善も予防もしないとする資料があります。まずは涼しくして、汗を皮膚にためないことです。
まとめ
あせもは汗の通り道がふさがって起こるため、あせもができている部分にワセリンを塗ることはすすめられません。まず涼しくして、汗を皮膚にためないことが基本です。見分ける手がかりは出る場所・かゆみ・経過の3つで、数日たっても引かないときは医療機関へのご相談をご検討ください。肌を守るものを選ぶときは、目的と成分表示の2点を見ます。
出典
・日本皮膚科学会・日本アレルギー学会 アトピー性皮膚炎診療ガイドライン作成委員会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」日本皮膚科学会雑誌 134(11):2741-2843, 2024
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/ADGL2024.pdf
・MedlinePlus(米国国立医学図書館)「Babies and heat rashes」
https://medlineplus.gov/ency/article/001966.htm
・健栄製薬「ベビーワセリン」製品ページ
https://www.kenei-pharm.com/baby-waserin/
・健栄製薬「ワセリンB(化粧用油)60g」パッケージ表示(2021年改訂)
本記事は 2026年11月2日 の情報に基づいて作成されています。最新の情報は各出典元でご確認ください

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、診断や治療を行うものではありません。また、特定の医薬品の効果を保証するものでもありません。医薬品は、医師・薬剤師の指示や添付文書に従って使用してください。症状がつらい場合や長引く場合は、医療機関への相談をご検討ください。本記事は公開時点の情報に基づいて作成されています。