セマグルチド（ウゴービⓇ）にはどのような効果がありますか？

東日本橋内科クリニック循環器内科院長

白石達也監修

食欲を抑え、体重を減少させる効果があります。肥満症と診断され、且つ一定の基準を満たす場合に使用されます。

解説

セマグルチド（ウゴービⓇ）は、脳の満腹中枢に作用して食欲を減退させることなどで、満腹感が得やすくなり、体重減少作用を示します。

ウゴービⓇは、肥満症の治療に用いられます。ただし、高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかがあり、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する方が対象となります。

BMIが27kg/m²以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害がある
BMIが35kg/m²以上

このお薬は、「持続性GLP−1受容体作動薬」というグループに分類されます。GLP−1は、小腸から分泌されるホルモンのひとつであり、食後に分泌されて、血糖値をさげたり食事量を抑える作用をもつことが知られています。セマグルチドの製剤には糖尿病に対して使用されるものもありますが（リベルサスⓇなど）、ウゴービⓇは食事量を抑える作用に着目した肥満症の治療薬として開発されました。

肥満とは何ですか？

脂肪が一定程度を超えて多すぎる状態のことです｡

肥満と肥満症は何が違うのでしょうか？

肥満が健康状態に悪影響を及ぼしている（あるいはそうなると予測される）、要治療の状態が肥満症です。

なぜ肥満症になるのでしょうか？

食べ過ぎと運動不足が主な原因です。

(参考文献)

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