コンシズマブ(遺伝子組換え)(アレモⓇ)の作用機序を教えてください。
このお薬は、血液凝固を妨げるTFPIという物質の働きを抑え、トロンビンの生成を促して止血を助けます。
ヒトの体には、出血した際に血液を固める仕組み(血液凝固)と、固まりすぎるのを防ぐ仕組みの両方が備わっています。コンシズマブ(遺伝子組換え)(アレモⓇ)は、このうち固まりすぎるのを防ぐ役割を持つ「組織因子経路インヒビター(TFPI)」というタンパク質に注目した薬です。
このお薬の作用機序は以下の通りです。
- このお薬(有効成分)が血液中のTFPIに結合します。
- TFPIは、血液を固める過程で重要な働きをする「活性型血液凝固第X因子(FXa)」を阻害する作用を持っていますが、このお薬が結合することでその働きが抑えられます。
- FXaが十分に働くことで、血液を固める最終段階で重要な「トロンビン」という物質がたくさん作られるようになります。
- 結果として、血液が固まりやすくなり、出血が起こりにくくなります。
この仕組みは、血友病A型で不足している第VIII因子や、B型で不足している第IX因子とは別の経路で作用するため、これらの因子に対するインヒビター(働きを邪魔する抗体)を持っている患者さんでも効果が期待できるとされています。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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