ピオグリタゾン塩酸塩・メトホルミン塩酸塩(メタクトⓇ)には、どのような効果がありますか?
インスリンが働きにくい状態を改善し、肝臓で糖が作られるのを抑えることで血糖値を下げる効果があります。
ピオグリタゾン塩酸塩・メトホルミン塩酸塩(メタクトⓇ)は、「チアゾリジン系薬」のピオグリタゾンと「ビグアナイド系薬」のメトホルミンという2種類の有効成分を含む配合錠です。2型糖尿病の患者さんで、食事療法・運動療法を十分に行っても効果が不十分な場合の治療に使用されます。
この薬には、以下のような作用により、血糖値を下げる効果があります。
- インスリンが働きにくい状態(インスリン抵抗性)を改善する
- 肝臓で糖が作られるのを抑える(糖新生抑制)
- 筋肉などで糖が使われるのを促す
- 腸からのブドウ糖の吸収を抑える
臨床試験では、メトホルミン単独で効果不十分な患者さんにピオグリタゾンを追加で投与したところ、HbA1c値(過去1〜2ヶ月の血糖値の平均を反映する指標)が有意に低下することが確認されています。また、各成分を別々に服用する場合と比べて、1日1回1錠の服用で済むため、飲む薬の種類や錠数を減らせる利点があります。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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