ミグリトール(セイブルⓇ)は、どのような作用機序で効果を発揮するのですか?
小腸の酵素(α-グルコシダーゼ)の働きを抑え、糖質の分解と吸収を遅らせます。
ミグリトール(セイブルⓇ)は、「α-グルコシダーゼ阻害剤」に分類される薬です。食べ物に含まれる炭水化物(でんぷんや二糖類)は、消化管内で分解されて初めてブドウ糖などの単糖類になり、小腸から吸収されます。この分解反応を担っているのが、「α-グルコシダーゼ」という酵素です。
このお薬の作用機序は、以下のとおりですです。
1. 酵素の阻害
小腸の粘膜表面にある「刷子縁膜」に存在するα-グルコシダーゼ(スクラーゼ、イソマルターゼ、マルターゼなど)の働きを邪魔(阻害)します。
2. 糖の消化・吸収の遅延
酵素の働きが抑えられることで、食事によって摂取した糖質が分解される速度が遅れます。
3. 食後過血糖の改善
糖質の吸収がゆっくりになるため、食後の急激な血糖値の上昇(食後過血糖)が抑えられ、血糖コントロールが改善します。
なお、このお薬は膵臓からインスリンを分泌させる作用はなく、ブドウ糖などのすでに単糖類になっている糖の吸収は抑制しません。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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