アナグリプチン・メトホルミン塩酸塩（メトアナⓇ）は、どのような作用機序で効果を発揮するのですか？
血糖値に応じてインスリン分泌を促進する作用と、肝臓での糖産生を抑える作用により血糖を改善します。
アナグリプチン・メトホルミン塩酸塩（メトアナⓇ）は、アナグリプチンとメトホルミンの2つの成分が、異なる方法で血糖値を下げる効果を発揮します。
1. アナグリプチンの働き（インスリン分泌を助ける）
アナグリプチンは「DPP-4阻害薬」と呼ばれ、主にインスリン分泌を助けるホルモンである「インクレチン」の働きを強めます。インクレチンは、食事後に腸から分泌され、血糖値を下げるインスリンの分泌を促したり、血糖値を上げるグルカゴンの分泌を抑えたりします。しかし、インクレチンは体内で「DPP-4」という酵素によってすぐに分解されてしまいます。アナグリプチンは、このDPP-4酵素の働きを選択的にブロックすることで、インクレチンが分解されるのを防ぎ、結果としてインスリンの分泌を促して血糖値を改善します。
2. メトホルミン塩酸塩の働き（糖の利用を促す）
メトホルミン塩酸塩は、「ビグアナイド系薬」と呼ばれ、主にインスリンを使おうとする体の働き（インスリン抵抗性）を改善し、血糖コントロールを助けます。メトホルミンには主に次のような作用があります。
- 肝臓での糖新生（糖をつくること）を抑える：肝臓で新しい糖が作られすぎるのを抑制します。
- 末梢組織（筋肉など）での糖の利用を促す：筋肉などでの糖の利用を促進し、血糖値を下げます。
- GLP-1分泌促進：インクレチンの一種であるGLP-1の分泌を促す作用も持っています。
これら2つの成分の作用により、相乗的に血糖コントロールが改善されます。
に聞いてみよう特に知りたいことは何ですか？
利用規約とプライバシーポリシーに同意のうえ、もっとも当てはまる項目を選択してください。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
undefined
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
ユビー病気のQ&Aとは？
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
医療AIパートナー ユビー
24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです
症状検索エンジン「ユビー」
体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。
お近くの病院をお探しの方へ
「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。
治療案内ユビー
自身の治療情報を登録することで、治療の選択肢や使っている薬についてなど、あなたの参考になりそうな治療情報を調べられる機能です。
ユビーかんたん医師相談
病院にすぐに行くべきかなど悩んだタイミングですぐに相談。つらくて病院に行けないとき、時間がないとき、夜間や休日などに、いつでも医師に相談できます。