インスリンイコデク(遺伝子組換え)(アウィクリⓇ)は、どのような作用機序で効果を発揮するのですか?
血中アルブミンと結合して一時的に蓄えられ、ゆっくりと長時間インスリン作用を発揮します。
インスリン イコデク(遺伝子組換え)(アウィクリⓇ)は、週1回投与で効果が持続するように工夫されたインスリンアナログ製剤です。作用が長時間持続する仕組み(作用機序)は主に以下の通りです。
1. 構造の修飾とアルブミン結合
このお薬は、ヒトインスリンにアミノ酸の置換を行い、さらに脂肪酸を含む側鎖を結合させた修飾ペプチドです。この脂肪酸側鎖により、血液中のタンパク質であるアルブミンと可逆的に結合します。
2. 不活性な貯蔵体(デポー)の形成と持続的な作用
皮下注射後、薬の成分が緩やかに単一分子(単量体)に解離し、血中のアルブミンと結合します。アルブミンに結合している状態では薬は活性を示しませんが、これにより代謝酵素による分解から守られ、不活性な貯蔵体(デポー)として血中に蓄積されます。
3. 緩徐な解離と血糖降下作用
貯蔵体から薬の成分がゆっくりと、少量ずつアルブミンと解離し、細胞表面にあるインスリン受容体と結合します。 これにより、グルコースの取り込み促進や肝臓での糖産生抑制などのインスリン本来の作用が、1週間を通して緩徐かつ持続的に発揮されます。
このメカニズムにより、この薬は3~4回の投与で安定した状態(定常状態)に達し、最大限の効果を発揮するとされています。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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