あゆみ製薬株式会社

タクロリムス錠2mg「あゆみ」[移植用剤]の薬剤情報・副作用

タクロリムス錠は潰瘍性大腸炎、自己免疫性肝炎、関節リウマチなどの膠原病の治療や、臓器の移植時に使用される薬です。からだの免疫を抑えることで炎症を抑えます。また臓器移植時の拒絶反応を抑えます。反対に、感染症にかかりやすくなるために感染対策など注意が必要です。副作用として血液成分の異常、肝機能障害、肺炎などの報告があり定期的な検査が必要です。

総称(一般名)
タクロリムス(タクロリムス水和物)
用法および用量
移植治療時: 1日に0.03~0.15mg/kgを2回内服します。 移植する臓器、時期、など状況により適宜増減されます。 重症筋無力症、ループス腎炎: (成人):3mgを1日1回夕食後に内服します。 関節リウマチ: (成人):3mgを1日1回夕食後に内服します。ご高齢の場合は1.5mgから開始して3mgに増やすこともあります。 多発性筋炎・皮膚筋炎の間質性肺炎: (成人):1回0.0375mg/kgを1日2回朝食後及び夕食後に内服します。その後、血液中の薬の濃度を見ながら調整します。
効能または効果
体のリンパ球を始めとした細胞の増殖を抑えることで、炎症を抑えます。また臓器移植時の拒絶反応を抑えます。
薬の値段(薬価)
タクロリムス錠2mg「あゆみ」[移植用剤]の薬価は、325円です。
ジェネリック医薬品
この薬はジェネリックです。
注意事項
以下の場合は使用ができません。 ・シクロスポリン、ボセンタンを使用中の方。 ・カリウム保持性利尿薬という種類の利尿薬を使用中の方。 以下の場合は使用には注意が必要です。 ・薬や食べ物のアレルギーがある。 ・感染症がある、肝臓や腎臓の機能障害がある。 また、内服中は生ワクチンを接種することはできません。

※上記の情報は「ユビー病気のQ&A」が独自に要約および提供している情報になります。

タクロリムス錠2mg「あゆみ」[移植用剤]のお薬詳細

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。 そのために、タクロリムス錠2mg「あゆみ」[移植用剤]を使用される患者さんの理解と協力が必要です。

内用薬

2019年11月作成

主成分
タクロリムス水和物
剤形
ごくうすい赤色の錠剤、直径8.1mm
シート記載など
(表) タクロリムス、2mg(裏) タクロリムス「あゆみ」、2mg

タクロリムス錠2mg「あゆみ」[移植用剤]の作用と効果について

サイトカインと呼ばれるタンパクの中でも、移植後拒絶反応に関わる因子を抑えることにより拒絶反応を防ぎます。

通常、移植後(腎・肝・心・肺・膵・小腸・骨髄)の拒絶反応や移植片対宿主病(骨髄移植のみ)を抑えるために用いられます。

次の方は注意が必要な場合があります。必ず担当医師や薬剤師に伝えてください。

  • 以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。
  • 肝障害、腎障害、感染症がある。

用法・用量(この薬の使い方)

  • 腎移植:通常、移植2日前よりタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回服用します。術後初期には1回0.15mg/kgを1日2回服用し、以後、徐々に減らしていきます。維持量は1回0.06mg/kg、1日2回服用を標準としますが、症状により適宜増減されます。

    肝移植:通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回服用し、以降、徐々に減らしていきます。維持量は1日量0.10mg/kgを標準としますが、症状により適宜増減されます。

    心移植:通常、初期にはタクロリムスとして1回0.03~0.15mg/kgを1日2回服用します。また、拒絶反応発現後に服用を開始する場合は、通常、1回0.075~0.15mg/kgを1日2回服用します。以後、症状により適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に減らして有効最少量で維持されます。

    肺移植:通常、初期にはタクロリムスとして1回0.05~0.15mg/kgを1日2回服用します。以後、症状により適宜増減し、安定した状態が得られた後には、徐々に減らして有効最少量で維持されます。

    膵移植:通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回服用し、以後、徐々に減らして有効最少量で維持されます。

    小腸移植:通常、初期にはタクロリムスとして1回0.15mg/kgを1日2回服用し、以後、徐々に減らして有効最少量で維持されます。

    骨髄移植:通常、移植1日前よりタクロリムスとして1回0.06mg/kgを1日2回服用します。移植初期には1回0.06mg/kgを1日2回服用し、以後、徐々に減らしていきます。また、移植片対宿主病発現後に服用を開始する場合は、通常、1回0.15mg/kgを1日2回服用します。なお、症状により適宜増減されます。

    本剤は1錠中にタクロリムスとして2mgを含有しています。いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。

    高齢者の場合、特に医師の指示を守って使用してください。

  • 飲み忘れた場合は、気がついたとき、すぐに1回分を飲んでください。ただし、次に飲む時間は5時間以上間隔をあけてください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
  • 誤って多く飲んだ場合は、すぐに医師または薬剤師に相談してください。

生活上の注意

  • 感染しやすくなりますので、手洗いやうがいを行い、規則正しい生活を心がけてください。
  • グレープフルーツ(ジュース)や一部のかんきつ類(ブンタン、ハッサクなど)は、この薬の作用を強めることがありますので、これらを一緒に飲食することは避けてください。
  • セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品は、この薬の作用を弱めることがありますので、これらを一緒に飲むことは避けてください。

この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)

主な副作用として、血圧上昇、振戦(手足の震え)、下痢、発熱、嘔吐、頭痛などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

  • 尿量が減る、全身のむくみ、のどの渇き[急性腎障害、ネフローゼ症候群]
  • 動悸、全身のむくみ、胸痛[心不全、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心膜液貯留、心筋障害]
  • けいれん、意識障害、言語障害[可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症などの中枢神経系障害]
  • 出血傾向、疲れやすい、むくみ[血栓性微小血管障害]
  • 発熱、紅斑、水疱・びらん[皮膚粘膜眼症候群]
  • 呼吸困難、息苦しい[呼吸困難]
  • 発熱、全身倦怠感、かぜのような症状[感染症]
  • 激しい上腹部痛、発熱、吐き気[膵炎]
  • 口渇、多飲・多尿、疲れやすい[糖尿病、高血糖]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法その他

  • 予防接種は、医師の許可なしに受けないでください。
  • 乳幼児、小児の手の届かないところで、光、高温、湿気を避けて保管してください。
  • 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。
  • 廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。

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タクロリムス錠2mg「あゆみ」[移植用剤]に関連する病気や症状

関連する病気や症状は「ユビー病気のQ&A」に記載されている情報を表示しているため、すべてを記載したものではありません。
表記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

※より詳細な情報を望まれる場合は、担当の医師または薬剤師におたずねください。また、医療関係者向けの「添付文書情報」が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています。

※このページの情報は「くすりのしおり」のデータを引用しています

※薬に関連する病気や症状の項目はユビー病気のQ&Aの情報をもとに表示しています。

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