ヴィアトリス製薬株式会社

タクロリムスカプセル1mg「VTRS」[自己免疫疾患用剤]の薬剤情報・副作用

タクロリムスカプセルは潰瘍性大腸炎、自己免疫性肝炎、関節リウマチなどの膠原病の治療や、臓器の移植時に使用される薬です。からだの免疫を抑えることで炎症を抑えます。また臓器移植時の拒絶反応を抑えます。反対に、感染症にかかりやすくなるために感染対策など注意が必要です。副作用として血液成分の異常、肝機能障害、肺炎などの報告があり定期的な検査が必要です。

総称(一般名)
タクロリムス(タクロリムス水和物)
用法および用量
移植治療時: 1日に0.03~0.15mg/kgを2回内服します。 移植する臓器、時期、など状況により適宜増減されます。 重症筋無力症、ループス腎炎: (成人):3mgを1日1回夕食後に内服します。 関節リウマチ: (成人):3mgを1日1回夕食後に内服します。ご高齢の場合は1.5mgから開始して3mgに増やすこともあります。 多発性筋炎・皮膚筋炎の間質性肺炎: (成人):1回0.0375mg/kgを1日2回朝食後及び夕食後に内服します。その後、血液中の薬の濃度を見ながら調整します。
効能または効果
体のリンパ球を始めとした細胞の増殖を抑えることで、炎症を抑えます。また臓器移植時の拒絶反応を抑えます。
薬の値段(薬価)
タクロリムスカプセル1mg「VTRS」[自己免疫疾患用剤]の薬価は、171.4円です。
ジェネリック医薬品
この薬はジェネリックです。
注意事項
以下の場合は使用ができません。 ・シクロスポリン、ボセンタンを使用中の方。 ・カリウム保持性利尿薬という種類の利尿薬を使用中の方。 以下の場合は使用には注意が必要です。 ・薬や食べ物のアレルギーがある。 ・感染症がある、肝臓や腎臓の機能障害がある。 また、内服中は生ワクチンを接種することはできません。

※上記の情報は「ユビー病気のQ&A」が独自に要約および提供している情報になります。

タクロリムスカプセル1mg「VTRS」[自己免疫疾患用剤]のお薬詳細

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。 そのために、タクロリムスカプセル1mg「VTRS」[自己免疫疾患用剤]を使用される患者さんの理解と協力が必要です。

内用薬

2023年11月改訂

主成分
タクロリムス水和物
剤形
白色のカプセル剤
シート記載など
タクロリムスカプセル 1mg「VTRS」、TACROLIMUS 1mg[VTRS]、免疫抑制剤、タクロリムス、1mg、VIATRIS、タクロリムス 1mg VTRS

タクロリムスカプセル1mg「VTRS」[自己免疫疾患用剤]の作用と効果について

炎症に関わるサイトカインの産生をおさえることにより炎症を抑え、重症筋無力症の筋力低下の症状や、関節リウマチの関節の腫れ・痛み・こわばり、ループス腎炎の尿蛋白などの腎症状、難治性の潰瘍性大腸炎の各種症状を改善します。

通常、重症筋無力症、関節リウマチ、ループス腎炎、潰瘍性大腸炎の治療に用いられます。

次の方は注意が必要な場合があります。必ず担当医師や薬剤師に伝えてください。

  • 以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。
  • 関節リウマチに間質性肺炎を合併、肝障害、腎障害、感染症がある。

用法・用量(この薬の使い方)

  • 重症筋無力症、ループス腎炎:通常、成人は1日1回タクロリムスとして3mgを夕食後に服用します。

    関節リウマチ:通常、成人は1日1回タクロリムスとして3mgを夕食後に服用します。高齢者は1日1回1.5mgを夕食後に服用することから開始されますが、症状により1日1回3mgまで増量されることがあります。

    潰瘍性大腸炎:通常、成人は初期には1回タクロリムスとして0.025mg/kgを朝食後と夕食後の1日2回服用します。服用開始以後は血中濃度に応じて服用量が調節されます。

    本剤は1カプセル中にタクロリムスとして1mgを含有しています。必ず指示された服用方法に従ってください。

  • 飲み忘れた場合は、(重症筋無力症、ループス腎炎、関節リウマチ)その日のうちに気が付いた時はできるだけ早く1回分を飲んでください。翌日気が付いた時は忘れた分を飲まないで、次の決められた飲む時間に1回分を飲んでください。(潰瘍性大腸炎)気がついた時にできるだけ早く1回分を飲んでください。ただし、次に飲む時間は5時間以上間隔をあけてください。\nいずれの場合も絶対に2回分を一度に飲んだり、服用時間を変更しないようにしてください。
  • 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。

生活上の注意

  • かぜなどの感染症にかかりやすくなりますので、手洗いやうがいを行い、規則正しい生活を心がけてください。
  • 予防接種は、医師の許可なしに受けないでください。
  • グレープフルーツ(ジュース)は、この薬の作用を強め、腎障害などの副作用があらわれることがありますので、これらを一緒に飲食することは避けてください。
  • セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品はこの薬の作用を弱めることがありますので、これらを一緒に飲食することは避けてください。
  • 腎障害や高カリウム血症がおこりやすいので、頻回に血液検査が行われます。
  • 膵障害がおこりやすいので、頻回に空腹時血糖測定などの検査が行われます。
  • 高血圧がおこることがあるので、定期的に血圧測定が行われます。
  • B型肝炎またはC型肝炎ウイルスキャリアといわれている人は、定期的な血液検査が行われます。
  • B型肝炎ウイルスの再活性化またはC型肝炎の悪化が起こっていると思える症状があらわれた場合には、ただちに医師に連絡してください。
  • 重症筋無力症で胸腺を摘出していない人は、定期的に胸腺腫があるかどうかの検査が行われます。
  • 授乳中の方は、この薬を使用している間は授乳を避けてください。

この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)

主な副作用として、血圧上昇、振戦(手足の震え)、下痢、発熱、嘔吐、頭痛などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

  • 尿量が減る、全身のむくみ、のどの渇き[急性腎障害、ネフローゼ症候群]
  • 動悸、全身のむくみ、胸痛[心不全、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心膜液貯留、心筋障害]
  • けいれん、意識障害、言語障害[可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症などの中枢神経系障害]
  • 出血傾向、疲れやすい、むくみ[血栓性微小血管障害]
  • 発熱、紅斑、水疱・びらん[皮膚粘膜眼症候群]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法その他

  • 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、湿気を避けて室温(1~30℃)で保管してください。
  • 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。
  • 廃棄方法がわからない場合は受け取った薬局や医療機関に相談してください。
  • 他の人に渡さないでください。

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タクロリムスカプセル1mg「VTRS」[自己免疫疾患用剤]に関連する病気や症状

関連する病気や症状は「ユビー病気のQ&A」に記載されている情報を表示しているため、すべてを記載したものではありません。
表記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

※より詳細な情報を望まれる場合は、担当の医師または薬剤師におたずねください。また、医療関係者向けの「添付文書情報」が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています。

※このページの情報は「くすりのしおり」のデータを引用しています

※薬に関連する病気や症状の項目はユビー病気のQ&Aの情報をもとに表示しています。

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