日医工株式会社

タクロリムス錠5mg「日医工」[移植用]の薬剤情報・副作用

タクロリムス錠は潰瘍性大腸炎、自己免疫性肝炎、関節リウマチなどの膠原病の治療や、臓器の移植時に使用される薬です。からだの免疫を抑えることで炎症を抑えます。また臓器移植時の拒絶反応を抑えます。反対に、感染症にかかりやすくなるために感染対策など注意が必要です。副作用として血液成分の異常、肝機能障害、肺炎などの報告があり定期的な検査が必要です。

総称(一般名)
タクロリムス(タクロリムス水和物)
用法および用量
移植治療時: 1日に0.03~0.15mg/kgを2回内服します。 移植する臓器、時期、など状況により適宜増減されます。 重症筋無力症、ループス腎炎: (成人):3mgを1日1回夕食後に内服します。 関節リウマチ: (成人):3mgを1日1回夕食後に内服します。ご高齢の場合は1.5mgから開始して3mgに増やすこともあります。 多発性筋炎・皮膚筋炎の間質性肺炎: (成人):1回0.0375mg/kgを1日2回朝食後及び夕食後に内服します。その後、血液中の薬の濃度を見ながら調整します。
効能または効果
体のリンパ球を始めとした細胞の増殖を抑えることで、炎症を抑えます。また臓器移植時の拒絶反応を抑えます。
薬の値段(薬価)
タクロリムス錠5mg「日医工」[移植用]の薬価は、1562.4円です。
ジェネリック医薬品
この薬はジェネリックです。
注意事項
以下の場合は使用ができません。 ・シクロスポリン、ボセンタンを使用中の方。 ・カリウム保持性利尿薬という種類の利尿薬を使用中の方。 以下の場合は使用には注意が必要です。 ・薬や食べ物のアレルギーがある。 ・感染症がある、肝臓や腎臓の機能障害がある。 また、内服中は生ワクチンを接種することはできません。

※上記の情報は「ユビー病気のQ&A」が独自に要約および提供している情報になります。

タクロリムス錠5mg「日医工」[移植用]のお薬詳細

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。 そのために、タクロリムス錠5mg「日医工」[移植用]を使用される患者さんの理解と協力が必要です。

内用薬

2018年7月改訂

主成分
タクロリムス水和物
剤形
白色の錠剤、長径13.6mm、短径6.8mm、厚さ4.6mm
シート記載など
タクロリムス錠5mg「日医工」、タクロリムス、n899、5mg、Tacrolimus5mg、タクロリムス「日医工」

タクロリムス錠5mg「日医工」[移植用]の作用と効果について

免疫に関わるT細胞の活性化を抑えて、異常な免疫反応を抑えます。

通常、移植後(腎・肝・心・肺・膵・小腸・骨髄)の拒絶反応や移植片対宿主病(骨髄移植のみ)を抑えるために用いられます。

次の方は注意が必要な場合があります。必ず担当医師や薬剤師に伝えてください。

  • 以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。

用法・用量(この薬の使い方)

  • 腎移植:通常、移植2日前から1回体重1kgあたりタクロリムスとして0.15mgを1日2回服用します。術後初期には、1回体重1kgあたり0.15mgを1日2回服用し、以後徐々に減量します。維持量は1回体重1kgあたり0.06mgを1日2回服用が標準とされていますが、症状により適宜増減されます。

    肝移植:通常、初期には1回体重1kgあたりタクロリムスとして0.15mgを1日2回服用し、以後徐々に減量します。維持量は1日体重1kgあたり0.10mg服用が標準とされていますが、症状により適宜増減されます。

    心移植:通常、初期には1回体重1kgあたりタクロリムスとして0.03~0.15mgを1日2回服用します。また、拒絶反応発現後に服用を開始する場合は、通常、1回体重1kgあたり0.075~0.15mgを1日2回服用します。以後、症状に応じて適宜増減されます。安定した状態が得られた後には徐々に減量され、有効最少量で維持されます。

    肺移植:通常、初期には1回体重1kgあたりタクロリムスとして0.05~0.15mgを1日2回服用します。以後、症状に応じて適宜増減されます。安定した状態が得られた後には徐々に減量され、有効最少量で維持されます。

    膵移植:通常、初期には1回体重1kgあたりタクロリムスとして0.15mgを1日2回服用します。以後、徐々に減量され、有効最少量で維持されます。

    小腸移植:通常、初期には1回体重1kgあたりタクロリムスとして0.15mgを1日2回服用します。以後徐々に減量され、有効最少量で維持されます。

    骨髄移植:通常、移植1日前から1回体重1kgあたりタクロリムスとして0.06mgを1日2回服用します。移植初期には1回体重1kgあたり0.06mgを1日2回服用し、以後、徐々に減量されます。また、移植片対宿主病発現後に服用を開始する場合には、通常、1回体重1kgあたり0.15mgを1日2回服用します。なお、症状に応じて適宜増減されます。

    本剤は1錠中にタクロリムスとして5mgを含有します。いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。

  • 飲み忘れた場合は、気がついたときにできるだけ早く1回分を飲んでください。ただし、次に飲む時間は5時間以上間隔をあけてください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
  • 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。

生活上の注意

  • 免疫が抑えられて感染しやすくなるおそれがありますので、こまめに手を洗ったり、うがい、歯みがきをして清潔に心がけてください。
  • グレープフルーツジュースに含まれる成分がこの薬の効果を強めることがありますので、グレープフルーツジュースと一緒に飲まないでください。
  • また、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品は薬の効果を弱めるおそれがありますので、服用中は摂取しないでください。

この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)

主な副作用として、振戦、胸痛、ほてり、腹部膨満感、頭痛、嘔吐などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

  • 尿量減少、手足や顔のむくみ、全身倦怠感[急性腎障害、ネフローゼ症候群]
  • 呼吸困難、動悸、胸の痛み[心不全、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心膜液貯留、心筋障害]
  • 全身けいれん、意識障害、錯乱[可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症などの中枢神経系障害]
  • 頭痛、吐き気・嘔吐、一時的な意識障害[脳血管障害]
  • 鼻血、歯茎の出血、紫斑[血栓性微小血管障害]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法その他

  • 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
  • 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。
  • 廃棄については受け取った薬局や医療機関に相談してください。
  • 予防接種を受ける場合は、医師または薬剤師に相談してください。

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タクロリムス錠5mg「日医工」[移植用]に関連する病気や症状

関連する病気や症状は「ユビー病気のQ&A」に記載されている情報を表示しているため、すべてを記載したものではありません。
表記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

※より詳細な情報を望まれる場合は、担当の医師または薬剤師におたずねください。また、医療関係者向けの「添付文書情報」が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています。

※このページの情報は「くすりのしおり」のデータを引用しています

※薬に関連する病気や症状の項目はユビー病気のQ&Aの情報をもとに表示しています。

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