単眼症の場合、日常生活で気を付けることはありますか？

単眼症で生まれた赤ちゃんは、目の異常だけでなく、脳や内臓にも重い発達の異常を伴うことが多く、出生直後から集中治療が必要になる場合がほとんどです。単眼症そのものは「目の数が一つしかない」状態ですが、実際には脳の中央部分（前脳）が分かれない「全前脳胞症」という重い脳の形成異常をともなっています。そのため、自発的な呼吸や摂食（ミルクを飲む）機能が未発達で、人工呼吸器や経管栄養が必要になることがあります。

家庭での日常生活というよりも、医療機関での安静とサポートが中心になります。もし生命が維持できる状態であっても、視力の回復や日常動作の訓練は難しく、医療チームと家族が協力して快適に過ごせる環境を整えることが大切です。家族の心のケアも重要になります。