リバスチグミン（リバスタッチⓇ）の作用機序について教えてください。
脳内のアセチルコリンを分解する酵素の働きを阻害し、情報伝達物質の量を増やすことで作用します。
リバスチグミン（リバスタッチⓇ）は、アルツハイマー型認知症において、低下した脳内の情報伝達を改善する目的で用いられます。 作用の仕組みは以下の通りです。
- 作用部位：脳内にある、記憶や学習に関わる「アセチルコリン」という情報伝達物質の濃度を高めるために働きます。
- 作用機序（酵素の阻害）：アセチルコリンは「コリンエステラーゼ」という酵素によって分解されてしまいます。このお薬は、アセチルコリンエステラーゼ（AChE）とブチリルコリンエステラーゼ（BuChE）という2種類の酵素の働きを阻害します。
- 効果の発現：酵素による分解が抑えられることで、アセチルコリンが脳内に留まり、その量が増えます。これにより、神経細胞間の情報伝達が活発になり（コリン作動性神経を賦活）、認知症の症状（認知機能障害）の進行を抑制すると考えられています。
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無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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