デュラグルチド（トルリシティⓇ）とインスリンの違いは、なんですか？

デュラグルチド（トルリシティⓇ）とインスリン製剤は、どちらも糖尿病の治療に使われるお薬です。

しかし、以下の通り、これらのお薬は作用機序や、使用される患者さんが異なります。

デュラグルチド（トルリシティⓇ）

GLP-1受容体作動薬であり、膵臓の「GLP-1受容体」に働きかけて、インスリンの分泌を促す薬です。

GLP-1はグルカゴン様ペプチド-1の略称であり、食事をすると小腸から分泌されるホルモンで、血糖値が高くなったときにインスリンの分泌を促進する働きがあります。

インスリンが分泌されると、血糖値が適切な範囲に調節されます。通常、2型糖尿病の治療に使用されます。

インスリン製剤

インスリン製剤は、血糖値を下げる作用があるインスリンそのものを体内に補充するお薬です。

1型糖尿病や、コントロールが難しい2型糖尿病などの治療に使われます。

つまり、デュラグルチド（トルリシティⓇ）は、体内のインスリン分泌を助ける薬であり、インスリンは直接インスリンを補充する薬という違いがあります。