エフトレノナコグ アルファ(遺伝子組換え)(オルプロリクスⓇ)の作用機序を教えてください。
このお薬は、不足している血液凝固第Ⅸ因子を補充し、Fc領域の働きで体内での効果を持続させます。
エフトレノナコグ アルファ(遺伝子組換え)(オルプロリクスⓇ)は、2つの仕組みで効果を発揮します。
1. 血液凝固第Ⅸ因子の補充
血友病Bは、血液を固めるために必要なタンパク質のひとつである「血液凝固第Ⅸ(9)因子」が不足している病気です。フトレノナコグ アルファ(遺伝子組換え)(オルプロリクスⓇ)は、この第Ⅸ因子を補うことで、出血した際に血液が固まるのを助け、出血傾向を改善します(補充療法)。
2. 効果の持続(半減期の延長)
フトレノナコグ アルファ(遺伝子組換え)(オルプロリクスⓇ)の有効成分は、血液凝固第Ⅸ因子に「Fc領域」と呼ばれる部分を結合させています。このFc領域は、ヒトの体にもともと存在する「Neonatal Fc受容体(FcRn)」と結合する性質があります。FcRnと結合すると、薬が分解されにくくなり、再び血液中に戻されるため、薬が体内に長くとどまることができます。これにより、従来の第Ⅸ因子製剤に比べて、注射の回数を減らすことが期待できるとされています。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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