加味帰脾湯(ツムラ加味帰脾湯、クラシエ加味帰脾湯、〔東洋〕加味帰脾湯、太虎堂の加味帰脾湯、オースギ加味帰脾湯)は、自律神経に対してどのように作用しますか?
作用は明らかではありませんが、加味帰脾湯が自律神経系のアンバランスによる一部の症状を改善する可能性が動物実験で示されています。
必ずしも多くの研究で明らかにされているわけではありませんが、マウスを用いた研究で、加味帰脾湯が自律神経系のアンバランスによる一部の症状を改善する可能性が示されています。
この研究では、自律神経失調症のような状態のマウスに加味帰脾湯がどのような作用を示すかを評価しています。研究結果から加味帰脾湯は、自律神経系のバランスが崩れた状態のマウスで現れた痛覚過敏と、アセチルコリンという物質への反応性を改善する可能性が示されました。しかし、心拍数の増加などには影響しなかったともされています。
加味帰脾湯の効能・効果
以下の通り、加味帰脾湯は神経症の治療に用いられます。自律神経失調症と呼ばれる状態は神経症に含まれることもあり、その治療に使用されます。
虚弱体質で血色の悪い人の次の諸症
[参考] 使用目標
体質虚弱な人が、顔色が悪く、貧血気味で、精神不安、心悸亢進、不眠などの精神神経症状を訴え、微熱のある場合に用いる。
公開日:
最終更新日:
富士在宅診療所 一般内科
本間 雄貴 監修
(参考文献)
松田理英ら. 自律神経失調症モデル(SARTストレス)マウスに対する加味帰脾湯の作用. 日本薬理学会雑誌. 1992, 100, p.157-163.
平島奈津子. いわゆる「神経症」の診断と診断のための面接. 精神神経学雑誌. 2009, 111, p.868-874.
日本臨床内科医会.“日本臨床内科医会 自律神経失調症”.日本臨床内科医会.https://www.japha.jp/doc/byoki/019.pdf,(参照 2024-06-04).
ShigeyukiKANAI. 骨粗鬆症に対する加味帰脾湯の効果. 日本東洋医学雑誌. 1998, 49, p.59-66.
ツムラ.“ツムラ加味帰脾湯エキス顆粒(医療用) 添付文書”.医薬品医療機器情報提供ホームページ.https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/4600265200016D10541_13,(参照 2024-06-04).
ツムラ.“ツムラ加味帰脾湯エキス顆粒(医療用) インタビューフォーム”.ツムラ.https://medical.tsumura.co.jp/products/137/pdf/137-if.pdf,(参照 2024-06-04).
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