オランザピン（ジプレキサⓇ）には、どのような効果がありますか？

オランザピン（ジプレキサⓇ）は、ドパミンやセロトニンをはじめとする脳内のさまざまな神経伝達物質の受容体に働きかけ、そのバランスを整えることで、不安定な精神状態を安定させる作用が期待できます。
具体的には、幻聴や妄想などの症状、イライラする症状、感情の高まりなどを抑えるとともに、やる気がしない、何も興味が持てないといったようなうつ症状や不安症状、認知機能などを改善します。また、食欲を増したり、吐き気を抑える効果も期待できます。

よって、通常は、統合失調症の治療、双極性障害における躁症状およびうつ症状の改善、シスプラチンなどの抗悪性腫瘍剤の使用に伴う消化器症状（吐き気、嘔吐）の治療に用いられます。
ただし、注射剤は「抗悪性腫瘍剤の使用に伴う消化器症状（吐き気、嘔吐）」に対する適応はなく、統合失調症における精神運動興奮の治療に用いられています。

本剤の効果や副作用には個人差がありますので、必ず医師の指導のもとで適切に使用してください。