ラロトレクチニブ硫酸塩(ヴァイトラックビⓇ)の作用機序について教えてください。
このお薬は、NTRK融合タンパクの働きを抑え、がん細胞の増殖を阻害します。
体の中では、NTRK遺伝子というものが、TRK(トロポミオシン受容体キナーゼ)というタンパク質を作る指示を出しています。このTRKは、神経細胞が正常に育ち、生きるために必要な役割をしています。
しかし、がん細胞の中では、このNTRK遺伝子が他の遺伝子とくっついてしまい、「NTRK融合遺伝子」という異常な形になることがあります。このNTRK融合遺伝子から「TRK融合タンパク」が作られ、細胞内の伝達経路が常に活性化された状態になってしまい、がん細胞が増え続けたり、生き延びたりする原因となります。
ラロトレクチニブ硫酸塩(ヴァイトラックビⓇ)は、このTRK融合タンパクのリン酸化を阻害します。これにより、がん細胞が増殖するために必要な細胞内の信号伝達の経路(MAPK経路など)がブロックされ、がん細胞の増殖が抑えられると考えられています。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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