乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体（ファイバⓇ）の投与方法を教えてください。

乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体（ファイバⓇ）は、病院で医師や看護師が注射しますが、適切な在宅自己注射の教育を受けた患者さんやその家族は、自宅で自己注射することも可能です。

薬液の準備（溶かし方）

• この薬は粉末なので、付属している日本薬局方注射用水をすべて使って溶かします。
• 泡が立たないように、静かに円を描くように回して溶かしてください。
• 溶かす際には、専用の溶解器を使用し、溶剤バイアルから先に刺すなど、指定された手順を守ってください。
• 溶かした薬液は、できるだけ早く、1時間以内に使用してください。残った薬液は再利用できません。
• 沈殿物が見られる場合は使用しないでください。

投与の仕方

• 溶かした薬液は、手の甲や腕の静脈の中にゆっくりと注射するか、または点滴で入れます。
• 他の薬と混ぜて注射したり、点滴で投与したりすることはできません。
• 注射する速さは、1分間に体重1kgあたり2単位をこえないようにしてください。
• 点滴で投与する場合は、ろ過（フィルター）付きの輸液セットを使用し、薬液の入ったバイアルに直接挿入してください。

投与量と回数

• 薬の量や回数は、患者さんの出血の様子や病気の種類によって、医師が決めます。
• 自己判断で薬の使用を中止したり、量を変更したりせず、必ず医師の指示に従ってください。

注意が必要な場合

• エミシズマブ（遺伝子組換え）という薬を使っている間や、中止後6ヶ月間は、原則としてこの薬の使用を避けてください。やむを得ず使う場合は、必ず医師の管理のもと、医療機関で投与してください。

このお薬の使用方法について不明な点がある場合には、必ず診療を受けている医療機関にご確認ください。