エクリズマブ(遺伝子組換え)(ソリリスⓇ)には、どのような効果がありますか?
このお薬は、赤血球の破壊を防ぐ効果があり、発作性夜間ヘモグロビン尿症などの治療に使用されます。
エクリズマブ(遺伝子組み換え)(ソリリスⓇ)は、赤血球が壊れたり、細胞が傷つくことを防ぐ効果があります。そのため、以下の疾患に使用されます。
発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)
赤血球が壊れるのを防ぎ、溶血を抑えます。
非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)
血管の細かい部分で血栓ができるのを抑えます。
全身型重症筋無力症(gMG)
ステロイドなどの治療が十分に効かない場合に、症状の改善を目的として使用されます。
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)
視神経や脊髄の炎症を抑え、再発を防ぎます。
このお薬は、C5という体の防御システムの一部である「補体」をターゲットとする抗体薬です。補体は、細菌などの外敵を攻撃する働きを持っていますが、過剰に活性化すると血管内の赤血球や神経細胞などの正常な細胞が破壊されてしまうことがあります。
そこで、このお薬がC5に結合して活性化を抑えることで、血管内で赤血球が壊れたり細胞が傷つくことを防ぐ効果があります。このお薬の効果について詳しく知りたい場合には、主治医にご相談ください。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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