サキサグリプチン水和物(オングリザⓇ)には、どのような効果がありますか?
血糖コントロールを改善する効果があり、2型糖尿病の治療に用いられます。
サキサグリプチン水和物(オングリザⓇ)は、2型糖尿病の治療のために使用されます。体内で血糖値を調節するホルモンである「インクレチン」の働きを強めることで、血糖値を改善する効果を発揮します。
インクレチンは食事をとったあとに消化管から分泌され、血糖値が高いときに膵臓に働きかけ、次のような作用で血糖値を下げます。
- 血糖値を下げる「インスリン」というホルモンの分泌を促す。
- 血糖値を上げる「グルカゴン」というホルモンの分泌を抑える。
このお薬は、インクレチンを分解する酵素の働きを邪魔(阻害)することで、インクレチンが体内で長く働けるようにし、結果として血糖コントロールを改善します。
ただし、このお薬は、糖尿病治療の基本である食事療法と運動療法を十分に行ったうえで、それでも効果が不十分な場合に限り、医師の判断で処方されます。自己判断で服用を中止したり、量を調整したりすると、病気が悪化する可能性があるため、医師の指示通りに飲み続けることが重要です。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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