インスリンデグルデク(遺伝子組換え)(トレシーバⓇ)は、どのような作用機序で効果を発揮するのですか?
皮下に安定した塊を作り、そこから成分がゆっくり溶け出し、長時間インスリン作用を発揮します。
インスリン デグルデク(遺伝子組換え)(トレシーバⓇ)は、作用が長く続くように設計されたインスリンアナログ製剤です。その作用機序は、注射部位でインスリン分子が安定的に保持され、ゆっくりと血中に放出される仕組みに基づいています。
1. 注射後の皮下での変化
この薬を皮下注射すると、薬の成分が水に溶けやすい安定した大きな分子の塊(マルチヘキサマー)となって、一時的に皮下にとどまります。
2. 持続的な血中移行
この塊から、徐々にインスリンの単一分子(モノマー)が解離し、ゆっくりと血液中に移行していきます。このプロセスにより、薬の作用が平坦で安定し、24時間を超えて持続します。
3. 血糖降下作用
血液中に入ったインスリンは、体内のインスリン受容体という場所と結合し、血糖値を下げる作用を発揮します。 具体的な血糖降下作用は以下の通りです。
- 骨格筋や脂肪細胞が血液中の糖を取り込むのを助ける(糖利用の促進)
- 肝臓が新たに糖を生産するのを抑える(糖産生の阻害)
- 肝臓や筋肉で糖を貯蔵する(グリコーゲン合成の促進)
- 脂肪細胞で脂肪やタンパク質の分解を抑える
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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