アミバンタマブ(ライブリバントⓇ)の作用機序について教えてください。
この薬は、がん細胞の増殖に必要なEGFRとMETの働きを妨げ、がんを攻撃します。
アミバンタマブ(ライブリバントⓇ)は、がん細胞の表面にある「EGFR(上皮成長因子受容体)」と「MET(肝細胞増殖因子受容体)」という、がんの増殖や生存に不可欠なたんぱく質に同時に結合する「二重特異性モノクローナル抗体」という種類の薬です。
この薬は、主に以下の方法でがん細胞の増殖を抑えると考えられています。
- 増殖シグナルの阻害:EGFRとMETに、それぞれがん細胞が増殖するための信号を送る物質(リガンド)が結合することを阻害します。これにより、がん細胞が増えるための信号伝達がブロックされます。
- 抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性:この薬ががん細胞のEGFRやMETに結合すると、免疫細胞(NK細胞など)が、その薬を認識し、がん細胞を攻撃して破壊するよう促します。
これらの作用により、このお薬は、EGFR遺伝子エクソン20挿入変異が陽性の切除できない進行・再発の非小細胞肺癌、EGFR遺伝子変異が陽性の切除できない進行・再発の非小細胞肺癌の治療に用いられます。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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