チルゼパチド（ゼップバウンドⓇ）には、どのような効果がありますか？

チルゼパチド（ゼップバウンドⓇ）は、肥満症の治療に使われる注射のお薬です。このお薬は、GIP/GLP-1受容体作動薬という種類に分類され、週に1回の投与で効果が続くように工夫されています。

体の中には、食欲を調節したり、脂肪などの代謝をコントロールしたりする働きを持つ「GIP」と「GLP-1」というホルモンがあります。チルゼパチドは、これらのホルモンと同じように働くことで、次のような効果が期待できます。

• 食欲の調節：脳に働きかけて食欲を抑えることで、食べる量を減らす手助けをします。
• 脂質などの代謝の促進：脂肪細胞に直接作用し、脂肪の分解や細胞への取り込みを促すことで、脂肪を効率よく燃やす手助けをします。

これらの働きによって、体重を減らす効果が期待できると考えられています。 このお薬は、次のような方に処方されます。

肥満症で、高血圧、脂質異常症、または2型糖尿病のいずれかの病気を持っており、 食事療法や運動療法を続けても十分な効果が見られず、以下に該当する方

• BMI（肥満度を表す指数）が27kg/m²以上で、肥満に関連する健康上の問題が2つ以上ある方
• BMIが35kg/m²以上の方

臨床試験では、このような方に使用し、体重の減少が確認されています。