ボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・クラリスロマイシン(ボノサップⓇ)の作用機序について教えてください。
胃酸を抑える薬と抗生物質の組み合わせで、ピロリ菌を効果的に除菌します。
ボノプラザンフマル酸塩・アモキシシリン水和物・クラリスロマイシン(ボノサップⓇ)は、ヘリコバクター・ピロリを除菌するために、3種類の薬の異なる作用を組み合わせたお薬です。
ボノプラザン(胃酸分泌抑制薬)
胃壁にある「胃酸のポンプ」の働きを強力に、そして長く邪魔することで、胃酸の分泌を抑えます。ボノプラザン自体はピロリ菌を直接除菌しませんが、胃の酸性度を下げて中性領域に近づけることで、一緒に服用する抗生物質がより効果的に働く環境を作り出します。
アモキシシリン(抗生物質)
細菌の体を作る「細胞壁」の合成を邪魔することで、ピロリ菌に対して殺菌的な抗菌作用を示します。
クラリスロマイシン(抗生物質)
細菌が生きるために必要な「タンパク質」が作られるのを邪魔することで、ピロリ菌の増殖を抑えたり、殺菌作用を示したりします。
この三剤を併用することで、それぞれの成分が単独で働くよりも、高い除菌効果が得られると考えられています。
無所属 薬剤師
齊藤 由佳 監修
(参考文献)
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