トレラグリプチンコハク酸塩(ザファテックⓇ)には、どのような効果がありますか?

2型糖尿病の血糖コントロールを改善します。週に1回の服用で効果が持続します。

解説

トレラグリプチンコハク酸塩(ザファテックⓇ)は、糖尿病治療薬の中でも「選択的DPP-4阻害剤」と呼ばれるグループに属し、2型糖尿病の治療に用いられます。

このお薬には、体内で血糖値を調節するホルモンである「インクレチン」(グルカゴン様ペプチド-1/GLP-1など)を分解する酵素(DPP-4)の働きを邪魔(阻害)する働きがあります。インクレチンが分解されにくくなることで、血液中のインクレチン濃度が上昇し、血糖値が高い状況に応じて、膵臓からのインスリン(血糖値を下げる働き)の分泌を促すなどして、血糖コントロールを改善する効果を発揮します。

このお薬の有効成分であるトレラグリプチンコハク酸塩は、DPP-4阻害活性が1週間持続することが確認されており、週1回投与が可能な経口の血糖降下薬として承認されました。ただし、この薬は、糖尿病治療の基本である食事療法と運動療法を十分に行ったうえで、効果が不十分な場合に限り、医師の判断により処方されます。

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無所属 薬剤師

齊藤 由佳 監修

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