ベドリズマブ(エンタイビオⓇ)の作用機序について教えてください。
リンパ球にある特定のたんぱく質に結合することで、消化管の炎症を抑えると考えられています。
クローン病では、腸にあるリンパ球が食事や腸内細菌に過剰に反応して炎症を起こし、病気が発症したり悪化したりすると考えられています。
ベドリズマブは、炎症を起こすリンパ球の表面にあるα4β7というたんぱく質に結合します。このα4β7というたんぱく質は、リンパ球が血管から消化管に入り込むときに働きます。
ベドリズマブがα4β7に結合することで、リンパ球の消化管粘膜への進入が妨げられ、消化管の炎症を抑えることができると考えられています。
そのため、ベドリズマブはクローン病などの治療に使用されます。
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最終更新日:
医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
石川 翔理 監修
(参考文献)
武田薬品工業.“エンタイビオⓇ点滴静注用300mg 患者向医薬品ガイド”.医薬品医療機器情報提供ホームページ.https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/GUI/400256_2399405F1020_1_01G.pdf,(参照 2024-05-29).
難病医学研究財団/難病情報センター.“クローン病(指定難病96)”.難病情報センター.https://www.nanbyou.or.jp/entry/81,(参照 2024-05-29).
難治性炎症性腸管障害に関する調査研究.“クローン病の皆さんへ 知っておきたい治療に必要な基礎知識”.難治性炎症性腸管障害に関する調査研究.http://www.ibdjapan.org/patient/pdf/02.pdf,(参照 2024-05-29).
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