ファイザー株式会社

ゼルヤンツ錠5mgの薬剤情報・副作用

ゼルヤンツ錠は関節リウマチ、潰瘍性大腸炎の治療に使用されます。体の免疫応答を調節するJAKという物質の働きを抑えることで、炎症を抑えます。上気道炎にかかりやすくなる、頭痛、吐き気、腹痛などの症状が出ることがあります。また肝臓の数値など血液の異常を生じることがあります。異常を感じる際には医師に相談するようにしましょう。

総称(一般名)
ゼルヤンツ(トファシチニブクエン酸塩)
用法および用量
潰瘍性大腸炎: (成人):本剤による治療開始時に10mgを1日1回8~16週間服用します。その後、5~10mgを1日2回服用します。 関節リウマチ: (成人):5mgを1日2回服用します。
効能または効果
体の免疫応答を調節するJAKという物質の働きを抑えることによって炎症を改善します。
薬の値段(薬価)
ゼルヤンツ錠5mgの薬価は、2659.9円です。
ジェネリック医薬品
この薬はジェネリックではありません。
注意事項
以下の場合は使用には注意が必要です。 ・薬や食べ物のアレルギーがある。 ・白血球が少ない。 ・B型肝炎ウイルスキャリア、C型肝炎患者。 ・生ワクチンの接種後間もない。 ・間質性肺炎、肝機能障害、腸管憩室、静脈血栓症がある。

※上記の情報は「ユビー病気のQ&A」が独自に要約および提供している情報になります。

ゼルヤンツ錠5mgのお薬詳細

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。 そのために、ゼルヤンツ錠5mgを使用される患者さんの理解と協力が必要です。

内用薬

2023年9月改訂

主成分
トファシチニブクエン酸塩
剤形
白色の錠剤、直径約8.0mm、厚さ約4.2mm
シート記載など
ゼルヤンツ5mg、社マーク、Pfizer、XELJANZ 5mg、JKI 5

ゼルヤンツ錠5mgの作用と効果について

ヤヌスキナーゼ(JAK)と呼ばれる酵素を強力に阻害することで、リンパ球の活動などの免疫反応に関わるサイトカインの働きを抑え、関節リウマチや潰瘍性大腸炎に係わる炎症を抑制します。

通常、既存治療で効果不十分な関節リウマチの治療や中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入および維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)に用いられます。ただし、病気を完治させるものではありません。

次の方は注意が必要な場合があります。必ず担当医師や薬剤師に伝えてください。

  • 以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。
  • 感染症(敗血症など)、活動性結核、肝機能障害、好中球減少、リンパ球減少、ヘモグロビン値減少がある。
  • 腸管憩室、間質性肺炎の既往歴、B型肝炎ウイルスキャリアまたはその既往、心血管系疾患のリスク因子(喫煙、高血圧、糖尿病など)、腎機能障害がある。

用法・用量(この薬の使い方)

  • 関節リウマチ:通常、1回1錠(トファシチニブとして5mg)を1日2回服用します。腎臓または肝臓の障害の程度によって、飲む回数が1日1回になることがあります。

    潰瘍性大腸炎:通常、導入療法では、成人は1回2錠(10mg)を1日2回8週間服用します。なお、効果不十分な場合はさらに8週間服用することがあります。維持療法では、成人は1回1錠(5mg)を1日2回服用します。なお、維持療法中に効果が減弱した場合、1回2錠(10mg)を1日2回に増量されることがあります。また、過去の薬物治療において難治性の場合は、1回2錠(10mg)を1日2回服用することがあります。腎臓または肝臓の障害の程度によって、減量されることがあります。

    いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。

    この薬を使用する前に、血液検査でB型肝炎ウイルス感染の有無を調べます。

  • 飲み忘れた場合は、気がついた時に、1回分を飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は1回とばして、次に飲む時間に1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
  • 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。

生活上の注意

  • この薬は、免疫反応を調整する物質の作用を抑えるので、感染症にかかりやすくなります。
  • 発熱、けん怠感などがあらわれた場合には、速やかに医師に相談してください。
  • この薬を使用する前に、問診および胸部レントゲン検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験またはツベルクリン反応検査、場合によっては胸部CT検査などで結核感染の有無を調べます。
  • また、結核にかかったことのある人は、使用中も胸部レントゲン検査などが定期的に行われます。
  • 結核を疑う症状(持続するような咳、発熱など)があらわれた場合には、速やかに医師に連絡してください。
  • 好中球減少、リンパ球減少、ヘモグロビン値減少および脂質検査値異常があらわれることがありますので、定期的に血液検査が行われます。
  • B型肝炎ウイルスキャリアといわれている人、または過去にB型肝炎ウイルスに感染したことがある人は、定期的な検査が行われます。
  • B型肝炎ウイルスの再活性化が起こっていると思われる症状(発熱、体がだるい、白目や皮膚が黄色くなる、食欲不振など)があらわれた場合には、速やかに医師に連絡してください。
  • セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含む食品は、この薬の作用を弱めることがありますので、一緒に飲むことは避けてください。
  • グレープフルーツに含まれる成分は、この薬の作用を強めることがありますので、一緒に飲むことは避けてください。
  • 妊娠する可能性のある人は、この薬を使用している間および使用終了後少なくとも1月経周期は、妊娠を避けてください。

この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)

主な副作用として、帯状疱疹(小水疱が帯状に生じる発疹で、痛みを伴う)、鼻咽頭炎、頭痛、気管支炎、尿路感染(排尿時の痛み、残尿感、発熱、背中やわき腹の痛みなど)、インフルエンザ、膀胱炎、咽頭炎、副鼻腔炎、肺炎、貧血、錯感覚、高血圧、咳嗽(から咳)、吐き気、下痢、腹痛、消化不良、嘔吐、発疹、関節痛、疲労、発熱などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。

まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。 このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

  • かぜのような症状、体がだるい、発熱[感染症]
  • 吐き気、嘔吐、激しい腹痛[消化管穿孔]
  • 発熱、のどの痛み、貧血[リンパ球減少、好中球減少、ヘモグロビン減少]
  • 体がだるい、食欲が低下する、白目や皮膚が黄色くなる[肝機能障害、黄疸]
  • 発熱、から咳、息苦しい[間質性肺炎]
  • 皮膚・唇・手足の爪が青紫色になる、下肢のはれ・むくみ、息苦しさ[静脈血栓塞栓症]
  • しめ付けられるような胸の痛み、息苦しい、冷汗が出る[心筋梗塞などの心血管系事象]
  • 発熱、食欲不振、全身がだるい[悪性腫瘍]

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

保管方法その他

  • 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、湿気を避けて室温(1~30℃)で保管してください。
  • 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。
  • 廃棄方法がわからない場合は受け取った薬局や医療機関に相談してください。
  • 他の人に渡さないでください。
  • この薬を使用している間は生ワクチン[麻疹(はしか)、風疹(ふうしん)、おたふくかぜ、水痘(みずぼうそう)、BCGなど]の接種はできません。
  • 接種の必要がある場合には医師に相談してください。

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ゼルヤンツ錠5mgに関連する病気や症状

関連する病気や症状は「ユビー病気のQ&A」に記載されている情報を表示しているため、すべてを記載したものではありません。
表記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

※より詳細な情報を望まれる場合は、担当の医師または薬剤師におたずねください。また、医療関係者向けの「添付文書情報」が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています。

※このページの情報は「くすりのしおり」のデータを引用しています

※薬に関連する病気や症状の項目はユビー病気のQ&Aの情報をもとに表示しています。

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