

監修者無所属 歯科衛生士
歯と歯ぐきの境目を意識した歯磨きと、歯間ブラシの併用が、歯周病予防の基本とされています。
毎日の歯みがきで歯周病予防につながるポイント(歯と歯ぐきの境目の磨き方)
歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまった歯垢(しこう=細菌のかたまり)が歯ぐきに炎症を起こすことで始まると考えられています[StatPearls Publishing. 2025.]。歯と歯ぐきの境目を意識して、毛先を軽く当てて小刻みに動かす磨き方が、歯垢を落とす工夫のひとつです。歯ぐきが下がることは、知覚過敏と関連することが指摘されています[Odontology. 2014;102(1):42-49.]。力を入れすぎない磨き方を心がけることも大切です。
歯間ブラシ・デンタルフロスを併用するタイミングと選び方
歯ブラシだけでは、歯と歯の間の歯垢を落としきれないことが知られています。歯間ブラシを歯みがきの補助として使うと、歯ブラシだけの場合よりも多くの歯垢が除去されたという報告があります。この報告では、歯ぐきからの出血といった指標にも改善がみられたとされています[Int J Dent Hyg. 2008;6(4):253-264.]。歯と歯の隙間の大きさに合った歯間ブラシを選ぶことが工夫のひとつです。隙間が狭く歯間ブラシが入りにくい部分には、デンタルフロスを使う方法もあります。
歯ぐきの健康を保つ歯みがき粉・ケア用品の選び方
知覚過敏が気になる方には、硝酸カリウム(歯の神経への刺激の伝わり方をやわらげるとされる成分)が配合された歯みがき粉があります。これを選ぶこともひとつの方法です。硝酸カリウムとクエン酸亜鉛を配合した製品を使った研究では、症状の改善が報告されています[Int J Dent Hyg. 2018;16(1):78-84.]。一方で、しっかり計画された別の研究もあります。この研究では、効果がプラセボ(有効成分を含まない対照群)と比べて明確に優れているとは言えないと指摘されています[BMC Oral Health. 2020;20:220.]。効果の感じ方には個人差があるため、いくつか試してみることも工夫のひとつです。
歯ぐきの腫れ・出血が続くときに気をつけたい生活習慣
喫煙は、歯ぐきの血流を悪くし、炎症からの回復を妨げる要因として指摘されています[Biology (Basel). 2021;10(5):441.]。歯ぐきの腫れや出血が続く場合は、喫煙習慣を見直すこともひとつの工夫です。セルフケアを続けても症状が続く場合は、歯科医師へのご相談をご検討ください。
歯ぐきの健康を保つうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

ここだけは伝えたいメッセージ
毎日の歯みがきで歯と歯ぐきの境目を意識することは大切です。歯間ブラシやデンタルフロスなどの歯間清掃用具を併用することも、歯周病予防につながる工夫だと考えられています。あせらず、無理のない範囲で習慣として続けていくことが大切です。一方で、歯ぐきの腫れや出血が続く場合や、痛みが強い場合は注意が必要です。気になる症状があれば、歯科医師へのご相談をご検討ください。
まとめ:毎日の歯みがきでできる歯周病予防と知覚過敏ケア
- 歯と歯ぐきの境目を意識する: 毛先を軽く当てて小刻みに動かす磨き方が、歯垢を落とす工夫のひとつです
- 歯間ブラシ・デンタルフロスを併用する: 歯ブラシだけの場合より多くの歯垢が除去されたという報告があります。歯間ブラシは歯と歯の隙間の大きさに合わせて選び、狭い部分にはフロスを使うと清掃しやすくなります
- 歯みがき粉の選び方: 知覚過敏が気になる場合は硝酸カリウム配合の製品も選択肢のひとつですが、効果の感じ方には個人差があります
- 喫煙習慣の見直し: 喫煙は歯ぐきの血流を悪くし、炎症からの回復を妨げる要因として指摘されています
- 症状が続く場合: 歯ぐきの腫れ・出血が続く場合は、歯科医師へのご相談をご検討ください
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(参考文献)
Gasner NS, Schure RS. Periodontal Disease. StatPearls Publishing. 2025.
Fukumoto Y, Horibe M, Inagaki Y, Oishi K, Tamaki N, Ito HO, Nagata T. Odontology. 2014;102(1):42-49.
Slot DE, Dörfer CE, Van der Weijden GA. Int J Dent Hyg. 2008;6(4):253-264.
Katanec T, Majstorovic M, Negovetic Vranic D, Ivic Kardum M, Marks LA. Int J Dent Hyg. 2018;16(1):78-84.
Liu XX, Tenenbaum HC, Wilder RS, Quock R, Hewlett ER, Ren YF. BMC Oral Health. 2020;20:220.
Silva H. Biology (Basel). 2021;10(5):441.






