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骨密度ケアの機能性表示食品、何を基準に選ぶ?成分別の選び方を教えてください。
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骨密度ケアの機能性表示食品、何を基準に選ぶ?成分別の選び方を教えてください。

濱畑 智弘監修者

山田記念病院 整形外科 整形外科部長

濱畑 智弘

骨密度ケアの機能性表示食品は、含まれる成分の種類と自分の食生活や年代に合ったものを基準に選ぶことが大切です。

骨密度を保つために必要な栄養素の基本

骨では常に古い構造が壊され、新しい構造がつくられるというサイクルをくり返しています。

このサイクルを正常に保つには、カルシウムやビタミンDといった栄養素が欠かせません。カルシウムの推奨摂取量やビタミンDの必要量など、骨の健康に関わる基本的な栄養素の目安は国からも示されています。

まずは日々の食事でこうした栄養素を十分にとることが、骨密度ケアの第一歩です。

牛乳や乳製品、小魚、大豆製品、緑黄色野菜などを意識してとり入れることがおすすめです。[厚生労働省 e-ヘルスネット「骨粗鬆症の予防のための食生活」]。

カルシウムだけでは不十分?ビタミンDとの組み合わせが鍵

カルシウムは骨の主要な材料ですが、カルシウムだけを多くとっても骨密度への効果は限定的です。食事からのカルシウム摂取量を増やしても、骨密度の改善は1〜2%程度にとどまるとされています[BMJ. 2015;351:h4183.]。

この結果は、カルシウムを多く含む食品だけを食事に取り入れるのではなく、他の栄養素と組み合わせることの重要性を示しています。

実際に、カルシウムとビタミンDを組み合わせて摂取した場合、閉経後の女性の骨密度の維持によい効果がみられています[Food Funct. 2020;11(12):10817-10827.]。

このため、機能性表示食品を選ぶ際にも、カルシウムだけでなくビタミンDが一緒に配合されている製品を選ぶことがひとつの判断基準になります。

MBP(乳塩基性タンパク質)の骨密度への働き

MBPは、牛乳に微量に含まれるタンパク質の一種で、骨密度ケアの機能性表示食品に使われている成分のひとつです。若い女性を対象とした研究で、MBPを半年間摂取したグループでは骨密度が1.57%増加し、骨をつくる働き(骨形成)が促進されるとともに、骨を壊す働き(骨吸収)が抑えられたことが報告されています[Osteoporos Int. 2007;18(3):385-90.]。

また、閉経前後の女性を対象とした研究でも、MBPの摂取により骨密度が1.21%増加したとされます[Osteoporos Int. 2005;16(12):2123-8.]。

これらの結果から、MBPは年代を問わず骨密度の維持に役立つ可能性がある成分であると考えられています。機能性表示食品の成分表示で「MBP」や「乳塩基性タンパク質」と記載されている製品です。

大豆イソフラボンと骨密度の関係

大豆イソフラボンとは、大豆製品に含まれる成分で、女性ホルモンに似た働きを持つことが知られています。閉経後の女性を対象とした複数の研究では、大豆イソフラボンの摂取によって背骨の骨密度が増加したと報告されています[Clin Nutr. 2008;27(1):57-64.]。

このことは、閉経後の女性ホルモンの減少により骨密度が低下しやすい方にとって、大豆イソフラボンを含む機能性表示食品が選択肢のひとつになることを示しています。

ただし、大豆イソフラボンの効果には個人差が大きいため、必ずしもすべての人によい効果が期待できるわけではありません。

骨密度ケアの機能性表示食品を選ぶときのポイント

機能性表示食品を選ぶ際は、以下の点を参考にしましょう。

  • 自分の食生活では不足しがちな栄養素に合った成分を選ぶ
  • パッケージに記載された「届出表示」を確認する
  • 1日あたりの摂取目安量を守る

なお、機能性表示食品は医薬品ではないため、骨粗しょう症を治療するものではありません。

骨粗しょう症かもしれない気になる症状がある場合は、医療機関への相談をご検討ください。

日常生活の工夫

骨密度ケアの機能性表示食品を選ぶうえで、以下のような日常生活の工夫があります。

  • まず日々の食事を見直す:カルシウムやビタミンDを含む食品(乳製品・小魚・きのこ類など)をなるべく毎日の食事にとり入れてみましょう。カルシウムとビタミンDを組み合わせることが、骨密度の維持のためによい効果が期待できます。[Food Funct. 2020;11(12):10817-10827.]
  • 成分の特徴を理解する:MBPは年代を問いませんが、大豆イソフラボンは閉経後の女性に骨密度へのよい効果が報告されています。このため、自分の年代や体の状態に合った成分を選ぶことが重要です。
  • 継続して摂取する:機能性表示食品は短期間ではなく、一定期間続けて摂取することが大切です。多くの研究で効果が確認された期間は半年〜1年程度であるため、継続的な摂取がよい効果を得る前提となっています。

ここだけは伝えたいメッセージ

骨密度のケアは、毎日の食事や運動といった生活習慣の積み重ねが土台になります。機能性表示食品は、そうした生活習慣を整えたうえでの補助的な手段として活用することで、より効果的な骨密度ケアにつながる可能性があります。

骨密度の低下が気になる方や、骨粗しょう症のリスクが心配な方は、医療機関への相談をご検討ください。まずは現在の骨密度を把握することが、適切なケアの第一歩になります。

まとめ:骨密度ケアの機能性表示食品の選び方

  • 食事の見直しが基本: カルシウムやビタミンDを含む食品を日々の食事でしっかりとることが、骨密度ケアの土台になります
  • カルシウムはビタミンDとの組み合わせが重要: カルシウムだけでは骨密度への効果が限定的であり、ビタミンDと組み合わせた摂取が効果的です
  • MBPは幅広い年代で効果の報告あり: 年齢に関係なく、骨密度の増加が確認されています
  • 大豆イソフラボンは閉経後の女性に: 特に閉経後の女性で骨密度増加が報告されており、女性ホルモンの減少が気になる方の選択肢になります
  • 機能性表示食品は補助的な手段: 骨粗しょう症を治す医薬品ではないため、生活習慣の改善を基本としたうえで補助として活用することが大切です

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(参考文献)

Uenishi K, et al. Milk basic protein increases bone mineral density and improves bone metabolism in healthy young women. Osteoporos Int. 2007;18(3):385-90.
Aoe S, et al. A controlled trial of the effect of milk basic protein (MBP) supplementation on bone metabolism in healthy menopausal women. Osteoporos Int. 2005;16(12):2123-8.
Tai V, et al. Calcium intake and bone mineral density: systematic review and meta-analysis. BMJ. 2015;351:h4183.
Liu C, et al. Effects of combined calcium and vitamin D supplementation on osteoporosis in postmenopausal women. Food Funct. 2020;11(12):10817-10827.
Ma DF, et al. Soy isoflavone intake increases bone mineral density in the spine of menopausal women: meta-analysis of randomized controlled trials. Clin Nutr. 2008;27(1):57-64.
厚生労働省 e-ヘルスネット「骨粗鬆症の予防のための食生活」

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