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骨密度の数値「YAM」の見方と、病院に行くべきラインの目安を教えてください。
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骨密度の数値「YAM」の見方と、病院に行くべきラインの目安を教えてください。

濱畑 智弘監修者

山田記念病院 整形外科 整形外科部長

濱畑 智弘

YAMは若い世代の平均骨密度を100%とした指標で、80%以上が正常、70%未満で骨粗しょう症と判定される目安とされています。

YAM値とは|骨密度を測る基準

YAM値とは「若年成人平均値(Young Adult Mean)」の略で、20〜44歳の健康な人の骨密度の平均を100%としたときに、現在の自分の骨密度が何%にあたるかを示す値です。

骨密度検査の結果は、このYAM値をもとに以下のように分類されます。

  • 80%以上は「正常」
  • 70〜80%は「骨量減少」
  • 70%未満は「骨粗しょう症」

と判定されます[Arch Osteoporos. 2012;7(1):3-20.]。

この基準は、骨密度検査を受けた際の結果を読み取るうえで重要な目安です。

骨密度低下と骨粗しょう症の現状

骨密度の低下は、加齢や閉経後のホルモン変化などにより進行しやすくなります。日本国内で10年間にわたって追跡された大規模調査では、骨密度の低下が幅広い年代で見られる問題であることを示唆しており、若いうちからの骨の健康管理の重要性を示しています[J Bone Miner Metab. 2022;40(5):829-838.]。

YAM値が70〜80%の「骨量減少」の段階では、自覚症状がほとんどありません。この段階は比較的若い方でもみられることがあります。適切に骨のケアを行うことで、骨粗しょう症の段階へと進むことを遅らせることが期待できます。

そのためにも、定期的に骨密度検査を受けることで、自分の骨の状態を把握しておくことが大切です。

骨密度を維持するための栄養ケア|カルシウムとビタミンDの組み合わせ

骨密度を維持・向上させるうえで、栄養素の摂取は重要な要素のひとつです。複数の研究を統合した分析では、カルシウムだけを摂取した場合の骨密度へのよい効果は限定的です[BMJ. 2015;351:h4183.]。

一方で、カルシウムとビタミンDを組み合わせて摂取することで、閉経後の女性において骨密度の維持に役立つ可能性が報告されています[Food Funct. 2020;11(12):10817-10827.]。ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあるため、両方をバランスよく摂ることが推奨されます。

日常生活の工夫

YAM値が低くなっている方が骨密度の維持を目指すうえで、以下のような日常生活の工夫があります。

  • カルシウムとビタミンDを一緒に摂る:乳製品や小魚に加え、きのこ類や魚介類などビタミンDを含む食品も意識して食べるようにしましょう。カルシウムだけよりも、ビタミンDと組み合わせることで骨密度の維持に役立ちます。
  • 定期的に骨密度検査を受ける:自治体の健診や医療機関での検査を活用して、自分のYAM値を把握しましょう。「骨量減少」の段階では症状がほとんどないため、数値で確認することが早期発見につながります。
  • 日常的に体を動かす:ウォーキングや軽い筋力トレーニングなど、骨に適度な負荷がかかる運動を習慣にしましょう。栄養素の摂取だけでなく、生活習慣を含めた総合的なケアが骨の健康には重要です。

ここだけは伝えたいメッセージ

骨密度は日々の食事や運動の積み重ねによって維持を目指せるものです。カルシウムとビタミンDを意識した食事や、適度な運動を生活に取り入れることが、将来の骨の健康を守る第一歩になります。

一方で、YAM値が70%未満の場合や、70〜80%で徐々に低下が続く場合には、医療機関への相談をご検討ください。早い段階で骨の状態を把握し、適切な対応を始めることが大切です。

まとめ:YAM値の見方と骨密度を守るためのポイント

  • YAM値の基準: YAM80%以上が正常、70〜80%が骨量減少、70%未満が骨粗しょう症とされる
  • 定期検査の重要性: 骨量減少の段階では自覚症状がほとんどないため、骨密度検査で数値を把握することが早期発見につながる
  • 栄養ケアの基本: カルシウムだけでは効果が限定的であり、ビタミンDと組み合わせた摂取が骨密度の維持に役立つ
  • 受診の目安: YAM値が70%未満の場合や70〜80%で低下傾向が続く場合は、医療機関への受診を検討する

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(参考文献)

Orimo H, et al. Japanese 2011 guidelines for prevention and treatment of osteoporosis--executive summary. Arch Osteoporos. 2012;7(1):3-20.
Yoshimura N, et al. Trends in osteoporosis prevalence over a 10-year period in Japan: the ROAD study 2005-2015. J Bone Miner Metab. 2022;40(5):829-838.
Liu C, et al. Effects of combined calcium and vitamin D supplementation on osteoporosis in postmenopausal women. Food Funct. 2020;11(12):10817-10827.
Uenishi K, et al. Milk basic protein increases bone mineral density and improves bone metabolism in healthy young women. Osteoporos Int. 2007;18(3):385-390.
Tai V, et al. Calcium intake and bone mineral density: systematic review and meta-analysis. BMJ. 2015;351:h4183.

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