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夏休みに子どもも大人も食生活が乱れがちです。家族みんなで腸内環境をリセットする方法を教えてください。
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夏休みに子どもも大人も食生活が乱れがちです。家族みんなで腸内環境をリセットする方法を教えてください。

石川 翔理監修者

医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科

石川 翔理

食物繊維や発酵食品を毎日の食事に取り入れることで、乱れた腸内環境の改善が期待できます。

夏休みの不規則な食事が腸内環境を乱すしくみ

夏休みになると、食事の時間が不規則になったり、アイスやジュース、お菓子などをだらだら食べてしまうこともあるかもしれません。こうした不規則な食事は、腸の中にすむ細菌(腸内細菌)のリズムを乱す可能性が示唆されています[Microorganisms. 2019;7(2):41.]。規則的な食生活が腸内細菌を安定させる助けになります。

だらだら食べが腸に悪影響を与える理由

食事の内容も大切です。脂っこい食べ物を多くとり続けると、腸内細菌のバランスが変化することが報告されています[Crit Rev Food Sci Nutr. 2021;61(5):836-854.]。夏休みは、スナック菓子やアイスクリームなど高脂肪・高糖質の食品を食べる機会が増えがちです。こうした食生活は栄養の偏りという点でも問題ですが、腸内細菌のバランスを乱し、お腹の不調につながる可能性があるため、注意が必要です。

食物繊維で腸内環境をリセットする方法

乱れた腸内環境を整えるのに、食物繊維を意識してとることが改善の一助となります。複数の研究を統合した分析では、食物繊維をとることでビフィズス菌や乳酸菌といった有用な菌が増えることが報告されています[Am J Clin Nutr. 2018;107(6):965-983.]。夏休みに乱れた食生活を見直す際に、食物繊維の摂取を意識してみるとよいかもしれません。

さらに、食物繊維が腸内細菌の構成やその働きの回復に寄与することも示唆されています[Cell Host Microbe. 2021;29(3):394-407.e5.]。野菜、果物、きのこ、海藻、豆類など、食物繊維を多く含む食品を毎日の食事に取り入れることで、腸内環境の改善にも役立つ可能性があります。

発酵食品で腸内細菌の多様性を高める

腸内環境を整えるもうひとつの方法として、発酵食品が挙げられます。発酵食品を日常的にとることで腸内細菌の多様性が増加し、炎症に関わる指標が低下したことが報告されています[Cell. 2021;184(16):4137-4153.e14.]。この結果は、発酵食品を日々の食事に取り入れることで、腸内環境を多様で健康的な状態へ導く手助けになる可能性を示唆しています。ヨーグルト、納豆、みそ、漬物など、日本の食卓になじみのある発酵食品は、子どもから大人まで取り入れやすい食品です。

家族で腸内環境をリセットするうえで日常生活の工夫として検討が推奨される点

不規則な食事などで乱れた腸内環境を整えるための3つのコツとその内容、理由をまとめた表です。1つ目は「食事の時間を整える」で、内容は朝・昼・夕の3食をできるだけ決まった時間にとることです。理由は「食事のリズムが整うと、腸内細菌のリズムも安定する可能性がある」からです(出典:Microorganisms. 2019;7(2):41.)。2つ目は「食物繊維を増やす」で、内容は野菜、果物、きのこ、海藻、豆類を毎食意識して加えることです。理由は「食物繊維が有用な腸内細菌を増やし、腸内環境の回復に寄与する可能性がある」からです(出典:Am J Clin Nutr. 2018;107(6):965-983.)。3つ目は「発酵食品を毎日とる」で、内容はヨーグルト、納豆、みそ汁などを食卓に加えることです。理由は「発酵食品が腸内細菌の多様性を高め、炎症の指標を下げる可能性がある」からです(出典:Cell. 2021;184(16):4137-4153.e14.)。

特に重要とされるのは、食物繊維と発酵食品を組み合わせて日々の食事に取り入れることだと考えられています。

ここだけは伝えたいメッセージ

夏休みは食生活が乱れやすい時期です。規則的でバランスのとれた食生活を心がけるのと同時に、食物繊維や発酵食品を意識して取り入れることで、家族みんなの腸内環境も少しずつ整えていくことが期待できます。毎日の食事にひと工夫を加えることから始めてみてはいかがでしょうか。

ただし、お腹の不調が長く続く場合や、体重の大きな変化がある場合は、医療機関への相談をご検討ください。

まとめ:夏休みの食生活リセットのポイント

  • 不規則な食事と腸内環境: 食事の時間が乱れると腸内細菌のバランスも崩れ、お腹の調子に影響する可能性がある
  • 高脂肪・高糖質の食事に注意: 脂っこい食べ物や甘いものが続くと、腸内細菌のバランスが変化し、炎症が起こりやすくなることが報告されている
  • 食物繊維でリセット: 野菜、果物、きのこ、海藻、豆類などの食物繊維が有用な菌を増やし、腸内環境の回復に役立つ可能性がある
  • 発酵食品で多様性を高める: ヨーグルト、納豆、みそなどの発酵食品が腸内細菌の多様性を増やし、炎症の指標を下げることが報告されている
  • 家族で取り組む: 食事の時間を整え、食物繊維と発酵食品を毎日の食卓に加えることが腸内環境の改善につながると期待される

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(参考文献)

Parkar SG, Kalsbeek A, Cheeseman JF. Potential Role for the Gut Microbiota in Modulating Host Circadian Rhythms and Metabolic Health. Microorganisms. 2019;7(2):41.
Jamar G, Ribeiro DA, Pisani LP. High-fat or high-sugar diets as trigger inflammation in the microbiota-gut-brain axis. Crit Rev Food Sci Nutr. 2021;61(5):836-854.
So D, Whelan K, Rossi M, et al. Dietary fiber intervention on gut microbiota composition in healthy adults. Am J Clin Nutr. 2018;107(6):965-983.
Tanes C, Bittinger K, Gao Y, et al. Role of dietary fiber in the recovery of the human gut microbiome and its metabolome. Cell Host Microbe. 2021;29(3):394-407.e5.
Wastyk HC, Fragiadakis GK, Perelman D, et al. Gut-microbiota-targeted diets modulate human immune status. Cell. 2021;184(16):4137-4153.e14.

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