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1日に必要なカルシウム・ビタミンDの摂取量の目安は?食事だけで足りますか?
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1日に必要なカルシウム・ビタミンDの摂取量の目安は?食事だけで足りますか?

濱畑 智弘監修者

山田記念病院 整形外科 整形外科部長

濱畑 智弘

カルシウムは1日あたり650〜800mg、ビタミンDは9.0〜20μgが目安とされています。食事だけでは不足しやすいため、食品の組み合わせや生活習慣の工夫が大切です。

骨の健康を保つ栄養素「カルシウムとビタミンD」

骨の健康を保つうえで、カルシウムとビタミンDは欠かせない栄養素です。

国の基準では、カルシウムの推奨量は成人男性で1日あたり750mg、成人女性で650mgとされています。ビタミンDについては、1日あたり9.0μgが目安量として示されています[日本人の食事摂取基準(2025年版)]。

これらは日々の食事から意識して摂る必要がある栄養素です。

ビタミンDがカルシウム吸収を助けるしくみ

カルシウムは食事から摂るだけでは十分に体に取り込まれにくい栄養素です。カルシウムの吸収率は食品の種類によって異なり、牛乳・乳製品で約40%、小魚で約33%、野菜で約19%と報告されています[厚生労働省 e-ヘルスネット カルシウム]。つまり、食べた量のすべてが体に吸収されるわけではありません。

ここで重要な役割を果たすのがビタミンDです。ビタミンDは腸でのカルシウムの吸収を促進する働きがあることがわかっています[Mol Cell Endocrinol. 2011;347(1-2):25-29.]。この働きにより、食事から摂ったカルシウムをより効率よく体内に取り込むことができると考えられ、カルシウムとビタミンDはセットで摂ることが大切です。

骨密度を上げるにはカルシウムとビタミンDの両方が必要

骨の健康にはカルシウムが欠かせませんが、カルシウムを単独で摂取した場合の骨密度(こつみつど=骨の強さを示す指標)への効果は0.6〜1.8%の増加にとどまり、限定的であることが複数の研究で報告されています[BMJ. 2015;351:h4183.]。この結果からは、カルシウムだけを多く摂っても骨の健康を十分に保つことは難しいことがわかります。

一方で、カルシウムとビタミンDを併せて摂ることで、骨密度の維持や骨粗しょう症の予防により効果的であることが報告されています。特に閉経後の女性を対象とした研究では、カルシウムとビタミンDの併用摂取に加え、乳製品からの摂取が骨の健康維持に有効であるとされています[Food Funct. 2020;11(12):10817-10827.]。この知見は、日々の食生活においてカルシウムとビタミンDをバランスよく摂ることの重要性を裏付けるものです。

食事でカルシウム・ビタミンDを効率よく摂る方法

カルシウムを多く含む食品としては、牛乳・ヨーグルトなどの乳製品が代表的です。

乳製品はカルシウムの吸収率が約40%と高く、効率のよい摂取源です。そのほか、小魚(ししゃも・しらすなど)や、小松菜・水菜などの緑黄色野菜にもカルシウムが含まれています[厚生労働省 e-ヘルスネット カルシウム]。

ビタミンDは、鮭・さんま・しいたけなどの食品に多く含まれるほか、日光を浴びることで皮膚でも生成されます。日々の食事に魚や乳製品を取り入れ、短い時間でも毎日屋外で過ごすことが、カルシウムとビタミンDの両方を効率よく確保するうえで重要です。

なお、カルシウムの摂取上限量は1日あたり2,500mgとされています。通常の食事で上限を超えることはまれですが、サプリメントを利用する場合は過剰摂取にならないよう注意が必要です。

日常生活の工夫

ここでは、簡単に日常生活で取り入れることが出来る工夫を紹介します。

  • 乳製品を毎日の食事に取り入れる:牛乳1杯(約200ml)で約220mgのカルシウムが摂取できます。乳製品はカルシウムの吸収率が約40%と高く、効率よく摂取できます
  • 魚料理を週に数回取り入れる:週に数回でよいので、鮭・さんまなどビタミンDを多く含む魚を意識して食べましょう。ビタミンDがカルシウムの吸収を助けてくれます
  • 適度に日光を浴びる:1日15〜30分程度、屋外で過ごす習慣をつけてみましょう。日光を浴びると皮膚でビタミンDが活性化され、効果が高まります

特に重要とされるのは、カルシウムとビタミンDを別々ではなく組み合わせて摂ることです。カルシウム単独では骨密度への効果が十分ではなく、ビタミンDと併せて摂ることでより効果的に骨の健康を維持することができます。

ここだけは伝えたいメッセージ

骨の健康を守るためには、カルシウムだけでなくビタミンDも一緒に摂ることが大切です。牛乳やヨーグルト、魚、緑黄色野菜など身近な食品を組み合わせて、日々の食事の中で無理なく栄養バランスを整えていくことが、将来の骨の健康につながります。

サプリメントや機能性表示食品を活用する場合は、あくまで食事の補助として位置づけ、摂取上限量を超えないようにすることが大切です。もし骨密度の低下や骨粗しょう症が気になる場合は、医療機関への相談をご検討ください。

まとめ:カルシウム・ビタミンDの摂取量と骨の健康ケア

  • カルシウムの1日の推奨量: 成人男性750mg、成人女性650mg。骨粗しょう症予防の観点では700〜800mgが推奨されている
  • ビタミンDの1日の目安量: 国の基準では9.0μg
  • カルシウムの吸収率: 乳製品で約40%、小魚で約33%、野菜で約19%と食品によって異なる
  • ビタミンDの役割: 腸でのカルシウム吸収を促進する働きがある
  • 併用摂取の重要性: カルシウム単独の骨密度への効果は不十分だが、ビタミンDとの併用でより効果的に骨の健康を維持できる可能性がある
  • 日常生活の工夫: 乳製品・魚・緑黄色野菜を組み合わせた食事と、適度な日光浴が推奨される

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(参考文献)

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厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2025年版)
厚生労働省 e-ヘルスネット カルシウム
Christakos S, et al. Vitamin D and intestinal calcium absorption. Mol Cell Endocrinol. 2011;347(1-2):25-29.
Tai V, et al. Calcium intake and bone mineral density: systematic review and meta-analysis. BMJ. 2015;351:h4183.
Liu C, et al. Effects of combined calcium and vitamin D supplementation on osteoporosis in postmenopausal women. Food Funct. 2020;11(12):10817-10827.

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