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「背が縮んだ」「腰が痛い」は骨粗しょう症のサイン?見逃しやすい初期症状を教えてください。
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「背が縮んだ」「腰が痛い」は骨粗しょう症のサイン?見逃しやすい初期症状を教えてください。

濱畑 智弘監修者

山田記念病院 整形外科 整形外科部長

濱畑 智弘

骨粗しょう症は自覚症状が乏しく、身長の低下や慢性的な腰痛が初期のサインとなることがあります。

骨粗しょう症とは?症状を自覚しにくいことが特徴である疾患

骨粗しょう症とは、骨の密度が低下して骨がもろくなり、骨折しやすくなる疾患です。70歳以上の女性では約40%が骨粗しょう症に該当するという大規模な調査結果があります[J Bone Miner Metab. 2022;40(5):829-838.]。

特に注意が必要なのは、背骨(椎体)に起こる骨折の約3分の2が、痛みなどのはっきりした症状もなく進行するという点です[Med Sci Monit. 2001;7(5):1108-17.]。

このように骨粗しょう症のため気づかないうちに骨折が悪化している可能性があるため、日頃から骨粗しょう症の見逃されやすい初期のサインを知っておくことが大切です。

骨粗しょう症の初期症状チェックリスト|見逃しやすいサイン

骨粗しょう症の初期段階で現れやすいサインには、以下のようなものがあります。

身長の低下

若いころと比べて身長が縮んだと感じる場合、背骨の骨折が隠れている可能性があります。身長が1.3cm低下するごとに背骨の骨折がある可能性が約20%上昇するという報告があります[Bone. 2011;48(2):307-11.]。

さらに、4cmを超える身長低下では、背骨の骨折が見つかる可能性がより大幅に高まるとされます[Osteoporos Int. 2005;16(4):403-410.]。

これらのことから、「少し身長が縮んだかな」という変化であっても早めに対応する重要性がわかります。

長期にわたる腰や背中の痛み

腰や背中に長期的に痛みがある場合、骨粗しょう症による背骨の骨折が原因である可能性があります。前述のとおり、背骨の骨折は痛みを伴わないケースも多いですが、鈍い痛みや違和感が現れることもあります[Med Sci Monit. 2001;7(5):1108-17.]。

長期にわたる腰や背中の痛みは、加齢によるものと思い込んで放置しがちですが、見逃されやすい骨粗しょう症のサインである可能性に注意することが大切です。

背中が丸くなるなどの姿勢の変化

骨粗しょう症による背骨の骨折が起こると、背中が丸くなったり、前かがみの姿勢が多くなったりすることがあります。こうした姿勢の変化は日常生活の質を大きく低下させます[Osteoporos Int. 2003;14(12):1007-12.]。

若いころと違い、背中が丸くなり姿勢が悪くなってきたと気がついたら、年のせいにして放置せずに、骨粗しょう症の可能性を確認するきっかけにしましょう。

骨粗しょう症の初期のサインを見逃さないようにする日常生活の工夫

  • 定期的に身長を測る:年に1回は身長を正確に測定しましょう。若い頃と比べて、4cmを超える身長低下は背骨の骨折が隠れている可能性が高いです。骨粗しょう症の早期発見へとつなげましょう。
  • 姿勢の変化に気をつける:背中が丸くなっていないか、鏡を使用したり家族にチェックしてもらったりしましょう。背中が丸くなり姿勢が悪くなってきたら、骨粗しょう症による初期のサインの可能性があります。
  • 骨密度検査を受ける:閉経後の女性や長期的な腰痛が気になる方は早めに病院を受診しましょう。骨密度の測定と背骨の状態を総合的に評価することで、骨粗しょう症の早期発見と対応につながります。

ここだけは伝えたいメッセージ

骨粗しょう症は自覚症状が乏しいからこそ、日頃の小さな変化に気づくことが大切です。「少し背が縮んだかも」「腰が痛いのは年齢のせいかも」と見過ごしがちなサインが、実は骨からの大切なメッセージかもしれません。

身長低下や長期的な腰痛、姿勢の変化など気になる症状がある場合は、医療機関への相談をご検討ください。骨密度検査は痛みを伴わず、短時間で終わる検査です。早めに骨の状態を把握することが、将来の骨折予防につながります。

まとめ:骨粗しょう症の初期症状を見逃さないために

  • 骨粗しょう症は症状に乏しい:背骨の骨折の約3分の2は痛みなどの症状を伴わずに進行するとされている
  • 身長の低下に注意: 若いころと比べて身長が縮んだ場合、背骨の骨折が隠れている可能性がある
  • 長期的な腰や背中の痛み: 加齢による痛みと思い込まず、骨粗しょう症のサインの可能性に注意
  • 姿勢の変化に気を付ける:背中が丸くなり姿勢が悪化している場合、背骨の骨折が原因である可能性に注意
  • 早めの骨密度検査が大切:骨密度の測定や背骨のレントゲン検査などにより、早めに骨粗しょう症を診断し対策を始めることが大切

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(参考文献)

日本骨粗鬆症学会・日本骨代謝学会・骨粗鬆症財団. 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版. ライフサイエンス出版; 2025.
Xu W, et al. Height loss, vertebral fractures, and the misclassification of osteoporosis. Bone. 2011;48(2):307-11.
Siminoski K, et al. Accuracy of height loss during prospective monitoring for detection of incident vertebral fractures. Osteoporos Int. 2005;16(4):403-410.
Haczynski J, Jakimiuk A. Vertebral fractures: a hidden problem of osteoporosis. Med Sci Monit. 2001;7(5):1108-17.
Miyakoshi N, et al. Impact of postural deformities and spinal mobility on quality of life in postmenopausal osteoporosis. Osteoporos Int. 2003;14(12):1007-12.
Yoshimura N, et al. Trends in osteoporosis prevalence over a 10-year period in Japan: the ROAD study 2005-2015. J Bone Miner Metab. 2022;40(5):829-838.

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