腰痛
同義語
腰の痛み
「腰痛」とは、体の後ろ側の、肋骨より下からお尻までの範囲に生じる痛みを指します。腰痛はさまざまな病気によって生じる症状であり、痛みの感じ方も「ズキンズキン」「ジンジン」「ビリビリ」「チクチク」などさまざまな表現をされます。ズシッとした重い感覚や、筋肉が張っているような感じがすることもあります。日常生活上の原因には体重、飲酒、喫煙、運動不足、心理的ストレス、腰への負担などが考えられます。今までに感じたことがないような痛みであれば、一度医療機関を受診するようにしましょう。
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
治療について
寝ている際の痛みが強くなければ、寝るときはコルセットをつける必要はありません。
通常、1週間以内である程度は動けるようになるまで回復します。
自宅でできるトレーニングに、ヒップリフトやバードドッグがあります。
安静にし、市販のもので良いので痛み止めを使用してみましょう。
症状が重い場合には入院が必要になることもあります。
医療機関を受診して、腰痛の原因を詳しく調べてもらう必要があります。
急性の腰痛では、運動は慎重に行う必要があります。慢性の腰痛では、水泳や太極拳などの運動が予防や治療に効果的とされています。
腰を温めると腰痛が緩和されることがあります。ただし、打撲や運動後の背筋の痛みなどは冷やすほうがよい場合があります。
体操によって脊椎(背骨)や背筋の柔軟性や筋力の低下を防ぎ、腰痛を防止したり和らげたりできる可能性があります。
痩せ過ぎや肥満を避けること、飲酒・喫煙を控えること、週3日以上運動すること、ストレスを避けることなどが大切です。
病気について
ぎっくり腰になりそうな違和感を感じたら、4~5日は腰に負担がかかる作業を避けましょう
皮膚の異常や打撲後の痛み、仙腸関節の痛みの可能性などがあります。
代表的な病気には椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症がありますが、ほかにもさまざまな病気の可能性があります。
ぎっくり腰、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など、さまざまな病気の可能性があります。
椎間板ヘルニアや圧迫骨折などの病気の可能性があります。
マットレスや枕などの寝具を変更したほうがよい場合もあります。
左右どちらかだけに腰痛があることは比較的自然なことです。特定の範囲にだけ痛みが続く場合は、注意が必要です。
はい、内臓の病気が原因で腰痛になることがあります。頻度は高くはありません。
他の症状も伴う場合には、腰痛の原因ががんである場合があります。
腸炎、過敏性腸症候群、婦人科疾患など、消化器系と骨盤内の病気が主な原因として考えられます。
はい、心理的ストレスが原因で腰が痛くなることはあります。
代表的な病気に、月経困難症(生理痛)や妊娠中の腰痛があります。いずれも女性ホルモンや子宮周囲の構造が原因となります。
まずは安静にして、2~3時間で症状が改善してきたら少しずつ動いてみましょう。立ち上がるなどの動作が難しければ、整形外科を受診しましょう。
腰以外にもお尻や太ももの裏・すねにも痛みやしびれがある場合、腰椎椎間板ヘルニアの可能性があります。
50歳以上の方で、背筋を伸ばして立ったり歩いたりすると足のしびれや痛みで歩きづらくなるようなら、可能性があります。
内臓や血管の病気、悪性腫瘍(がん)、細菌感染症、骨折には注意が必要です。
体重、飲酒、喫煙、運動不足、心理的ストレス、腰に負荷がかかる職業などが原因として考えられます。
腰(脊椎)自体に原因がある場合と、腰以外が原因の場合があり、後者には病気のほかストレス等の心理的要因も含まれます。
症状について
日が経つにつれて悪化する腰痛と、みぞおちのまわりの痛みなどが症状としてみられます。
日が経つにつれて悪化する腰痛がみられます。以前より不正出血や性交時痛などがみられる場合が多いです。
日が経つにつれて悪化する腰痛がみられます。血便や便秘、下痢、体重減少などの症状もみられる場合が多いです。
日が経つにつれて悪化する腰痛がみられます。以前より不正出血や性交時痛などがある場合が多いです。
持続的で徐々に悪化し、骨盤内の圧迫感や違和感を伴うことが多い腰痛です。
生理前や生理中の腰痛は月経関連症状や月経痛の一部であり、多くの女性に見られます。
ウイルスなどの感染症の場合、体の免疫反応で腰が痛くなったり、腰の近くに感染症や炎症が起こることで腰が痛くなったりすることがあります。
体の後ろ側の、肋骨より下からお尻までの範囲に生じる痛みを指します。さまざまな病気によって起こる症状であり、痛みの感じ方もさまざまです。
診断について
受診について
種類によっては、湿布薬や痛み止めの飲み薬がオンラインで購入可能です。
一般的には、腰痛がある方はオンライン診療で受診することができません。
治療が必要なさまざまな病気の可能性があるため、長引く腰痛では病院を受診しましょう。
腰痛や足の痛みは整形外科を受診しましょう。腰痛以外にお腹や胸の痛み、吐き気、血便、血尿などの症状があれば、それぞれの症状に対応した科を受診しましょう。
痛みのきっかけや発症時期、痛む場所、どれほどの強さでどのように痛むのか、他の症状があるかなどをなるべく具体的に話してみましょう。
今までに感じたことがない腰痛であれば、医療機関を受診しましょう。
薬について
湿布薬や痛み止めの飲み薬が効く場合があります。副作用に注意して使用しましょう。
エペリゾンは筋肉の緊張を和らげるお薬で、エチゾラム(デパスⓇ)は精神安定剤として使われるお薬です。
エペリゾン(ミオナールⓇ️)は即効性があるとは言えませんが、服用後1〜2時間で比較的早く効果が出始めます。
重大なものとしてショックやアナフィラキシー、中毒性表皮壊死融解症などがあり、その他にも発疹や眠気、頭痛、胃腸障害などが報告されています。
うつ病の適応はありません。
肩こりに対しても効果が認められています。
チザニジン塩酸塩(テルネリンⓇ️)は頭痛を直接治療する薬ではありませんが、筋肉の緊張が原因で頭痛が発生している場合には効果がある場合もあります。
チザニジン塩酸塩は肩こりの症状を軽減する効果があります。
頻度の高い副作用としては、血圧低下や眠気などがあります。
筋肉の緊張を緩和し、痛みを和らげる薬です。
主な副作用は、皮膚の赤みや発疹などです。重大な副作用は、ショックや喘息発作の誘発などです。
効果の持続時間は明らかではありませんが、1日1回使用したときの効果が確認されています。
モーラスⓇテープは処方箋が必要ですが、同じ有効成分を含む医薬品は薬局でも購入することができます。
非ステロイド系の鎮痛消炎剤で、炎症を抑えて痛みを和らげます。
急性の腰痛、慢性の腰痛、坐骨神経痛など、腰痛の種類によって有効な薬が異なります。
(参考文献)
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