腰痛の症状について、医師にどのように説明したらよいですか?
痛みのきっかけや発症時期、痛む場所、どれほどの強さでどのように痛むのか、他の症状があるかなどをなるべく具体的に話してみましょう。
受診の際には、痛みのきっかけや発症時期、痛む場所、どれほどの強さでどのように痛むのか、他の症状があるかなどをなるべく具体的に話してみましょう。
痛みのきっかけや発症時期
症状が始まった時期や、発症からの痛みの経過について伝えましょう。
70歳以上のご高齢の方であれば、骨折(脊椎圧迫骨折)の可能性があります。
特に女性は、重いものを持ち上げた、尻もちをついた、くしゃみをしたといった小さなきっかけで骨折することがあります。
また、若い世代の方では、重いものを持ち上げたときに腰椎椎間板ヘルニアを起こすことがありますので、思い当たるきっかけがあればそれを伝えましょう。
程度の強い腰痛が急に始まった場合、骨折以外に感染症や腰以外の場所(内臓や血管など)が原因となっているなど、対応を急がねばならない場合があります。
また、長引く腰痛や日を追うごとにつらくなる腰痛の場合、難治性の腰痛やがんなどが原因の可能性もあるため、それも伝えるようにしましょう。
どこが痛むのか
腰以外にも痛みがある場合には、痛みのある場所を具体的に伝えるようにしましょう。
特に腰痛とともに起こりやすい症状として、下肢の痛みやしびれがあり、多くは太ももの裏やすねに症状を感じます。
こうした症状は腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの病気で神経が圧迫された場合に起こるため、医師に伝えるようにしましょう。
また、強い腰痛とともに胸の痛みやお腹の痛みがある場合、内臓や血管の異常が原因となっている可能性があります。
特に解離性大動脈炎などの血管の病気は対応を急ぐため、症状はなるべく詳しく伝えましょう。
どれほどの強さでどのように痛むのか
痛みの程度を伝えるようにしましょう(より強い痛みであるほど重症度が高いことが多いです)。
また、どういう時に痛みが強まるのか(体勢を変えると痛む、安静にしていると痛むなど)を伝えるようにしましょう。
腰そのものに原因がある場合には、寝起きや立ち上がりなど体勢が変わる時に痛みが強まることが多いです。
安静時にも痛みが強まる場合には、内臓や血管、神経といった腰以外の箇所に原因がある可能性があります。
他の症状の有無
吐き気や血便がある場合、胃や十二指腸、胆のうや膵臓の病気が原因で腰痛が起こっている可能性があります。
また、不正出血やおりものの増加がある場合、子宮内膜症や婦人科のがんの場合があります。
尿の出にくさや血尿がある場合、尿路の結石や腎盂腎炎の場合があります。
このような症状があれば、忘れずに医師に伝えるようにしましょう。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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