ユビーウェルネス
デリケートゾーンのかゆみの原因・ケアと市販薬

デリケートゾーンのかゆみの市販薬・かゆみ止めの選び方【2026年8月】|医師監修

デリケートゾーンのかゆみについて3分でわかるまとめ

デリケートゾーンのかゆみは、外陰部(がいいんぶ)に生じるかゆみの総称です。ナプキンや下着によるかぶれ(接触性皮膚炎)と、カンジダというカビの一種が増えすぎて起こる外陰腟カンジダ症が主な原因と考えられています。生理中や夏場など、ムレやすい時期に起きやすく、多くの場合は原因に応じたケアや市販薬で改善が期待できます。ただし、おりものに異常な臭いや色の変化がある場合や、市販薬を使用しても改善しない場合は、早めに医療機関への受診をご検討ください。

デリケートゾーンのかゆみの原因

質問

デリケートゾーンのかゆみは、なぜ起こるのですか?

回答

主にかぶれ(接触性皮膚炎)とカンジダ菌の増殖が原因と考えられています。

解説

デリケートゾーンは皮膚が薄く、ムレや摩擦の影響を受けやすい部位です。ナプキンやおりものシート、下着の繊維による刺激が続くと、接触性皮膚炎(かぶれ)を起こし、かゆみや赤みが生じることがあります。

もう一つの代表的な原因が、外陰腟カンジダ症です。カンジダは腟内にもともと存在する常在菌ですが、免疫力の低下や抗菌薬の使用などで菌のバランスが崩れると増殖し、かゆみを引き起こすことがあります。女性の約75%が生涯で一度はカンジダ症を経験するとされています[Neal CM et al. SAGE Open Med. 2022;10:20503121221115201.]

このほか、白癬菌(はくせんきん)が原因で股部にかゆみが生じる「股部白癬(いんきんたむし)」もあります。水虫と同じ白癬菌による感染症のため、気になる方は水虫の記事もご参照ください。

なお、かゆみに加えておりものの異常な臭いや色の変化がある場合は、細菌性腟症や性感染症の可能性もあります。これらは市販薬では対処が難しいため、医療機関への受診をご検討ください。

外陰腟カンジダ症の症状と特徴

質問

カンジダ症の再発かどうかは、どのように見分ければよいですか?

回答

過去に医師からカンジダ症と診断された経験があり、同様の症状が出た場合に再発が疑われます。

解説

外陰腟カンジダ症の特徴的な症状は、外陰部の強いかゆみと、白くてカッテージチーズ状(酒かす状)のおりものです。おりものは通常、においが少ないとされています。このほか、外陰部の赤みや腫れ、ヒリヒリした痛みを伴うこともあります。

カンジダ症を一度経験した方のうち、約9%が再発を繰り返す(年4回以上)とされています[Neal CM et al. SAGE Open Med. 2022;10:20503121221115201.]。再発時に市販のカンジダ再発治療薬を使用するには、過去に医師から腟カンジダの診断を受けたことが条件となります。

初めてこのような症状が出た場合は、自己判断で市販薬を使用せず、まず医療機関への受診をご検討ください。症状だけではカンジダ症と確定できないことがあり、検査による診断が重要と考えられています。

日常生活でできるデリケートゾーンのケア

質問

デリケートゾーンのかゆみを予防するために、日常生活で気をつけることはありますか?

回答

ムレを防ぎ、刺激を減らすことが予防に役立つと考えられています。

解説

デリケートゾーンは湿度が高くなりやすく、摩擦や刺激に敏感な部位です。日ごろのケアで、かぶれやカンジダ菌の増殖を防ぐ工夫ができます。

ただし、腟の内部は洗わないようにしましょう。腟内を過度に洗浄すると、常在菌のバランスが崩れ、かえってカンジダ菌が増殖しやすくなる可能性があります。外陰部のみを弱酸性のソープでやさしく洗い、よくすすぐことが推奨されています。

そのため日常生活の工夫として検討・推奨される点

対策内容理由
通気性の確保綿素材の下着を選び、締めつけの少ない服装を心がけるムレを減らし、カンジダ菌の増殖を抑える可能性があるため
ナプキン・おりものシートのこまめな交換生理中やおりものが多い時期は2〜3時間を目安に交換する長時間の使用はかぶれの原因になる可能性があるため
やさしい洗い方外陰部は弱酸性のソープで手のひらを使ってやさしく洗う。腟内は洗わない過度な洗浄は常在菌のバランスを崩す可能性があるため
入浴後のケア洗った後はしっかり水分を拭き取り、乾燥させてから下着を着用する湿った状態が続くとかぶれや菌の増殖につながる可能性があるため
免疫力の維持十分な睡眠、バランスの取れた食事、ストレスの軽減を心がける免疫力の低下はカンジダ菌の増殖と関連する可能性があるため

デリケートゾーンのかゆみの治療方法

質問

デリケートゾーンのかゆみには、どのような治療方法がありますか?

回答

原因に応じて、かゆみ止めの外用薬やカンジダ再発治療薬が使用されます。

解説

かぶれ(接触性皮膚炎)によるかゆみには、抗ヒスタミン成分や局所麻酔成分を含むかゆみ止めの外用薬が使われます。まず原因となる刺激物(ナプキン、合わない下着など)を取り除き、患部を清潔に保つことが基本です。

カンジダ症の再発によるかゆみには、抗真菌成分(カビに効く成分)を含む市販のカンジダ再発治療薬が使用できます。ただし、市販のカンジダ再発治療薬を使用できるのは、過去に医師から腟カンジダの診断を受けた方に限られます。初めての症状の場合は、自己判断せず医療機関への受診をご検討ください。

カンジダ症の治療では、外用薬(クリーム)と腟錠を併用することが効果的とされています。適切な治療を行えば多くの場合1〜2週間で改善が期待できますが、症状が繰り返す方もいます。治療後も約50%の方が6か月以内に再発するとの報告があります[Satora M et al. J Clin Med. 2023;12(16):5376.]。再発を繰り返す場合は、医療機関への受診をご検討ください。

デリケートゾーンのかゆみのおすすめ市販薬

注意:以下は参考情報です。5〜6日使用しても改善しない場合は、医師・薬剤師への相談をご検討ください。

デリケアb 15g

池田模範堂

デリケアb 15g
¥718(税込)

医師・薬剤師からのアドバイス

カンジダ症が原因のかゆみには対応していません。おりものの色・量・においに変化がある場合は、使用前に医療機関への受診をご検討ください。医師の治療を受けている方、薬などでアレルギー症状を起こしたことがある方、湿潤やただれのひどい方は、使用前に医師・薬剤師にご相談ください

分類一般用医薬品(第 3 類)
剤形外用クリーム
種類ノンステロイド(鎮痒剤)/抗ヒスタミン+殺菌+抗炎症配合の外用薬
用法・用量1日数回、適量を患部に塗布してください。
(1)小児に使用させる場合には、保護者の指導監督のもとに使用させてください。なお、本剤の使用開始目安年齢は生後1カ月以上です。(2)目に入らないように注意してください。万一目に入った場合には、すぐに水又はぬるま湯で洗ってください。なお、症状が重い場合(充血や痛みが持続したり、涙が止まらない場合等)には、眼科医の診療を受けてください。(3)本剤は外用にのみ使用し、内服しないでください。(4)粘膜部分には使用しないでください。
効果効能かゆみ、かぶれ、湿疹など

情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。

フェミニーナ軟膏S 15g

小林製薬

フェミニーナ軟膏S 15g
¥899(税込)

医師・薬剤師からのアドバイス

カンジダ症の方は使用できません。目の周囲・粘膜には使用できません

分類一般用医薬品(第 2 類)
剤形外用軟膏剤
種類ノンステロイド(鎮痒剤)/局所麻酔+抗ヒスタミン配合の外用薬
用法・用量1日数回、患部に適量を塗布してください
(1)小児に使用させる場合には、保護者の指導監督のもとに使用させること(2)目に入らないように注意すること。   万一、目に入った場合には、すぐに水またはぬるま湯で洗うこと。   なお、症状が重い場合には、眼科医の診療を受けること(3)外用にのみ使用すること ● 同じ部位に他の外用剤との併用は避けること ● 患部やその周囲が汚れたまま使用しないこと
効果効能かゆみ、かぶれ、湿疹など

情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。

メンソレータム フレディCCクリーム 10g

ロート製薬

メンソレータム フレディCCクリーム 10g
¥1,340(税込)

医師・薬剤師からのアドバイス

過去に医師から腟カンジダの診断・治療を受けたことがある方のみ使用できます。初めての症状の場合は医療機関への受診をご検討ください。おりものの異常(量・色・においの変化)がある場合は、外用クリームだけでなく腟内に使用するタイプの薬(腟錠)も必要です。薬剤師に相談してください。以下に該当する方は使用できません:腟カンジダの診断・治療を受けたことがない方、再発を繰り返している方(2か月以内に1回または6か月以内に2回以上)、再発かどうかよくわからない方、発熱・悪寒・吐き気・嘔吐・下腹部痛がある方、不規則な出血や血の混じったおりものがある方、腟や外陰部に潰瘍・水膨れ・痛みがある方、排尿痛や排尿困難がある方、ただれのひどい方、糖尿病の方、妊婦または妊娠していると思われる方、60歳以上または15歳未満の方。外陰部以外(爪・頭皮・目など)には使用できません

分類一般用医薬品(第 1 類)
剤形外用クリーム
種類抗真菌薬(イミダゾール系)/イソコナゾール硝酸塩配合の外用クリーム
用法・用量成人(15歳以上60歳未満)、1日2〜3回適量を患部に塗布する。ただし、3日間使用しても症状の改善がみられないか、6日間使用しても症状が消失しない場合は医師の診療を受けること。(1)外陰部症状のみの場合:本剤を使用すること。ただし、膣剤(膣に挿入する薬)を併用することが望ましい。(2)膣症状(おりもの、熱感等)を伴う場合:膣剤(膣に挿入する薬)を併用すること。
(1)使用前後は、手指を石けんでよく洗ってください。(2)目に入らないようにご注意ください。万一、目に入った場合は、すぐに水又はぬるま湯で洗い、直ちに眼科医の診療を受けてください。(3)生理中は使用しないでください。使用中に生理になった場合は使用を中止してください。また、治癒等の確認が必要であることから、医師の診療を受けてください。
効果効能膣カンジダの再発治療(以前に医師から診断・治療を受けた場合に限る)など

情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。

掲載している市販薬は記載した効果・効能があることを保証したものではありません。ご購入にあたっては、各商品の公式サイトなどをご確認ください。

編集・監修基準について

本記事は情報の正確性を担保するため、以下のフローを経て作成・公開されています。

コンテンツ制作・運営ポリシーについて
企画・執筆、医師監修、編集レビュー、公開までの流れ

ユビーウェルネスをGoogleの優先ソースに登録

Googleの「優先ソース」に登録すると、Google検索やAIによる回答(AI Overviews / AI モード)で、ユビーウェルネスの記事が優先的に表示されるようになります。

Googleで優先するソースとして追加

(参考文献)

  • Neal CM et al. Clinical challenges in diagnosis and treatment of recurrent vulvovaginal candidiasis. SAGE Open Med. 2022;10:20503121221115201.
  • Satora M et al. Treatment of Vulvovaginal Candidiasis—An Overview of Guidelines and the Latest Treatment Methods. J Clin Med. 2023;12(16):5376.
  • Benedict K et al. Survey of incidence, lifetime prevalence, and treatment of self-reported vulvovaginal candidiasis, United States, 2020. BMC Womens Health. 2022;22(1):147.
  • 産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2026. 日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会 編.

公開日

最終更新日

Ubie株式会社 産婦人科

金沢 誠司 監修

東日本橋内科クリニック 一般内科

平松 由布季 監修