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アダリムマブ(ヒュミラⓇ️、アダリムマブBSⓇ️)の効果を教えてください。
横浜医療センター 消化器科
川崎 千瑛 監修
腸管の炎症を抑えることで、下痢や腹痛、発熱などの症状を改善したり、症状が一時的あるいは継続的に軽減した状態の維持に効果があります。また、瘻孔の治療にも効果があります。
クローン病では、免疫の異常により腸管で慢性的な炎症が起こることで症状が現れます。
アダリムマブ(ヒュミラⓇ️、アダリムマブBSⓇ️)は炎症反応が関わるサイトカイン(細胞同士の情報伝達を行うタンパク質)であるTNF-αの働きを抑えることで、炎症反応を抑えます。
炎症による症状のある患者さんにアダリムマブ(ヒュミラⓇ️、アダリムマブBSⓇ️)を使用することで、症状の改善および、その後の状態維持に効果があると言われています。通常は、中等症以上の患者さんに使われます。
また、クローン病による症状として以下のような瘻孔形成があります。
- 肛門周囲の皮膚と腸管が繋がってしまう痔瘻
- 皮膚と腸管が繋がってしまう腸管皮膚瘻
- 消化管と他の臓器が繋がってしまう内瘻
など
この瘻孔の治療についても効果があると言われています。
クローン病とはどのような病気ですか?
口から肛門にいたる消化管全体に炎症が起きる、原因不明の難病です。小腸から大腸、肛門に変化が起こりやすい病気です。
クローン病にはどのような人がなりやすいですか?
10〜20代の人が発症することが多いです。遺伝的な要因も関係していると言われています。
クローン病を放置するとどうなりますか?
腸に穴が開いて、腹膜炎というお腹の中のひどい炎症を起こすことがあります。
(参考文献)
abbvie.“ヒュミラ作用機序”.abbvie.https://a-connect.abbvie.co.jp/healthcareworkers_agreement.html?returnUrl=%2fproducts%2fhumira%2fpharmacology_01.html,(参照 2024-04-18).
日本消化病学会.“炎症性腸疾患(IBD)診療ガイドライン2020”.日本消化病学会ガイドライン.https://www.jsge.or.jp/committees/guideline/guideline/ibd.html,(参照 2024-04-18).
小俣 政男ほか. 専門医のための消化器病学 第2版. 医学書院. 2013
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